はじめに ~ヘルパンギーナってどんな病気?~

「ヘルパンギーナ」は、急性の「ウイルス性咽頭炎(いんとうえん)」です。

5歳以下の乳幼児にかかりやすく「手足口病」と並ぶ子どもの夏かぜの代表の一つです。

特に0歳と5歳がほぼ同じ位の割合で最も多く感染し、毎年5月頃から増加し始め、7月頃にかけてピークを迎えます。

原因と感染経路は?

主な原因はエンテロウイルスに属する「コサッキーA2、4、5、6、8、10型」「エコーウイルス」など夏かぜのウイルスが原因です。

原因となるウイルスの型が多数ある為、何度でも感染することがあります。

感染経路は「接触感染」「飛沫感染」「糞口感染(糞便から排出されたウイルスが口を通して感染する)」により感染が広まります。

ヘルパンギーナの症状は?

感染後2日~4日の潜伏期間の後発症します。

・39度~40度の高熱

・のどの痛みが出る

・口の中、のどちんこ周辺に水泡ができて痛みを伴う

・水泡は破れて黄色っぽい潰瘍になり、しみてかなり痛い

・不機嫌、ミルクの飲みが悪い

・熱は2~3日で下がるが、のどの痛みは続く

その他、唾液を飲み込むことができないためよだれが多くなったり吐きやすくなることがあります。

ヘルパンギーナと手足口病の違いは?

ヘルパンギーナと手足口病はどちらも夏頃に流行し、症状も似ているため判断がしにくいのですが、熱と水泡の出方に相違があります。

【ヘルパンギーナ】

熱:39度~40度の高熱

水泡、発疹:口の中・のど

【手足口病】

熱:37度~38度程度 (熱が出ないこともある)

水泡、発疹:口以外にも手、足、全身に広がる

ヘルパンギーナは手足口病ほどの大流行の例はありませんが、高熱と口の中の痛みが激しいため、乳幼児にとっては辛い病気の1つです。

その他口内炎には、単純ヘルペスウイルスやアフタ性口内炎などもあるため、診断により原因やウイルスを識別します。

合併症に注意

ヘルパンギーナは比較的軽い病気ですが、手足口病と同様にまれに「髄膜炎」や「心筋炎」を起こすことがあります。

・嘔吐、頭痛

・熱性けいれん

・元気がない、ぐったりしている

などの症状が見られたら、至急小児科を受診して下さい。

治療法とケアの注意点は?

ヘルパンギーナの治療は基本的には状態に応じた対症療法になり、鎮痛剤や解熱剤を使うなどで対処し自然に治癒するのを待ちます。

通常は1週間程度で治りますが、まれに合併症を併発した場合は入院治療になります。

脱水症状に注意

発熱やのどの痛みで食欲が落ちるため、こまめな水分補給が大切です。

熱いものや酸味や塩味をなるべく避けて、湯冷ましや冷めたスープ、麦茶などをこまめに与えましょう。

糞便に注意

ヘルパンギーナは手足口病同様、回復後にも2 ~4週間の長期に渡り、便からウイルスが検出されることがあります。

うんちの後はよく手を洗わせ、おむつ交換も便に注意して行い、しっかり手を洗いましょう。

幼稚園や保育園での集団感染も多いため、感染者とは接触を避け、また普段から手洗いと共に手の消毒も行うようにしましょう。

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おわりに

「ヘルパンギーナ」は比較的軽い病気なのですが、のどの水泡はかなりの痛みを伴い、また軽いと言われる病気でも怖い合併症を引き起こすケースは多くあります。

冬を過ぎてもウイルス感染は一年を通してあり、また手足口病と同様、大人にも感染します。

うがいや手洗いは年間通して家族みんなで習慣にしましょう。