頭皮がかゆい、赤くなってジクジクただれてる、かさぶたのようなフケがポロポロとれる・・・ もしかしてそれは「脂漏性皮膚炎:しろうせいひふえん(湿疹:しっしん)」かもしれません。
自己流の間違った処置を続けていると、悪化して慢性化することも!できるだけ早く治すには、どうしたらいいのでしょうか。
 

脂漏性皮膚炎の二つの原因と特徴

★原因① 真菌「マラセチア」

私たちの皮膚の表面には、目に見えない菌=「常在菌」がたくさん住み着いています。常在菌は病原性が低いため健康な時には悪さをしませんが、体調を崩したり、ストレスを抱えたりと、心身のバランスが崩れて免疫力が下がるとさまざまな悪さをし始めます。その常在菌の一種「マラセチア」という真菌(カビ)が、脂漏性皮膚炎の原因といわれています。
 

★原因② 過剰な皮脂によってマラセチアが増殖

カビの一種「マラセチア」は皮脂が大好き。皮脂が多く分泌される場所で異常増殖すると炎症が起こり、これがかゆみを引き起こします。女性よりも男性がなりやすく、頭皮以外にも、鼻の周り、耳の後ろ、襟足、わきの下などが要注意ポイント。赤みを伴ってかゆかったり、皮膚がかさついてめくれてくるような状態なら、脂漏性皮膚炎を疑いましょう。

 

効果的な治療法

★治療薬はステロイドと抗真菌剤を併用

脂漏性皮膚炎の場合、炎症(かゆみ、赤み)を鎮めるステロイド剤だけでなく、真菌の増殖を抑える抗真菌成分も含まれているのかをチェックします。代表的な処方薬リンデロンVGの主成分では、ベタメタゾンがステロイド、ゲンタマイシンが抗生物質(抗真菌)です。

市販薬の場合も、抗炎症と抗真菌、このふたつの働きを持つ成分が含まれているか、薬剤師に確認のうえ購入しましょう。尚、ステロイドは長期間の使用を避けるなど、表示されている用法を守り、医師の指示に従って使用してください。また使用中に刺激を感じたらすぐに使用をやめて、医師に相談しましょう。

リンデロンVGの効果効能、禁忌などについては、独立行政法人医薬品医療機器総合機構などで確認できます。(http://www.info.pmda.go.jp/

 

セルフケアでの注意点

★シャンプーでは、洗い残しと洗い過ぎに注意

脂漏性皮膚炎は過剰に分泌された皮脂が原因のひとつ。ですから皮膚を清潔に保つことがセルフケアの第一歩です。頭皮は洗い残しがないよう、生え際までまんべんなく丁寧に洗いましょう。ただし、フケやかゆみが気になるからと、爪をたててガシガシ洗うのはNG!表皮が傷つき、炎症を悪化させてしまいます。
また洗い過ぎによる過度の頭皮の乾燥も、表皮のバリア機能を低下させる原因になります。頭皮をなでるようにやさしく丁寧に洗い、シャンプーやコンディショナーが残らないよう、充分にすすいでください。

★枕カバーを清潔に

寝ている間の汗や皮脂を吸い込んだ枕カバーは、下着と同じ感覚で清潔に保つことが大切です。とくに夏場は頭皮も首筋もたっぷりと汗をかきますので、こまめに洗濯しましょう。

★ストレスをためない生活を

肉体的な疲れだけでなく、心的な疲労も含めてストレスが増えると免疫力が低下。皮膚の炎症も治りにくくなります。運動や趣味などで気分転換をはかり、睡眠時間も充分とるよう心がけましょう。

★バランスのよい食生活

ビタミンA、C、Eは抗酸化作用があり、健康的な肌を生み出すために欠かせない成分。緑黄色野菜や果物に多く含まれています。
また栄養素の代謝にかかわるビタミンB群も肌の健康を保つのに必要な成分で、豚肉やうなぎ、青背の魚、納豆などに多く含まれています。刺激物や脂っこいものは避け、バランスのよい食生活で体の内側から肌をサポートしましょう。

おわりに

脂漏性皮膚炎は「たかが頭皮のかゆみ」と放っておくと悪化・慢性化し、一度治ってもまた再発することが多いため、非常にやっかいです。セルフケアで症状が改善しない場合は早めに皮膚科を受診し、軽度のうちに治すようにしましょう。

(image by photo-ac.com)
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