帯状疱疹は早めの治療が大切!合併症に注意

日本人の3人に1人が発症するとも言われる、帯状疱疹。
水ぼうそうのウイルスが原因なので、水ぼうそうにかかった人であれば、誰でも発症する可能性のある病気です。
過労やストレスをはじめとした体調がすぐれないときに発症しやすいといわれており、また、適切な治療を行わないと合併症を引き起こす可能性があるので、注意が必要です。
そこでこの記事では、発症部位ごとに帯状疱疹の合併症について解説していきます。



 

お腹に発症した帯状疱疹の合併症:便秘・イレウス(腸閉塞)

水ぼうそうによって「水痘・帯状疱疹ウイルス」は頭や首、お腹など全身の神経節に潜伏するようになります。
潜伏したウイルスによって、帯状疱疹を発症する場所として、まず挙げられるのが胸神経の領域である体幹(胴体)。
帯状疱疹の好発部位の約半数を占めます。
そのため、お腹に発症した帯状疱疹の合併症には特に注意が必要です。

お腹の帯状疱疹の合併症として、まず挙げられるのが「便秘」。
原因として帯状疱疹による腹筋の片側の麻痺」「大腸の働きの低下」「腹部膨満」が考えられます。

お腹の帯状疱疹の合併症が重症化すると、「イレウス/腸閉塞」に至る可能性があります。
イレウス(腸閉塞)とは、腸管内に排泄すべきものが詰まってしまう病態。
一度イレウスにかかると自力で治すことは不可能であり、また早急に対処しなければ命にかかわる危険性があります。
症状の自覚が難しい病気ですが、以下の初期症状がみられた場合は、早急に消化器外科や消化器内科を受診しましょう。

・腹部膨満感
・吐き気や嘔吐
・頻繁にお腹が鳴る
・キリキリ痛む腹痛

 

陰部・お尻に発症した帯状疱疹の合併症:膀胱直腸障害による尿閉

陰部やお尻に帯状疱疹が発症した場合、考えられる合併症は「膀胱直腸障害による尿閉」。
膀胱の神経が麻痺することで膀胱直腸障害が起こり、尿の出が悪くなるケースがあるのです。
このほか、陰部などの粘膜が強い痛みを感じたり、ただれて跡が残るといったケースも。
直腸に影響を及ぼす可能性もあり、その場合は便秘になる可能性があります。

 

鼻~目~額に発症した帯状疱疹の合併症:角膜炎・ぶどう膜炎

眼神経に潜伏していたウイルスの再活性化による帯状疱疹の場合、鼻や目の上、額に症状があらわれます。
このような帯状疱疹の場合は、目に痛みが起こらないか注意しましょう。
合併症として、「角膜炎」や「ぶどう膜炎」を発症する恐れがあります。

【帯状疱疹の合併症】

・角膜炎→ウイルスの感染によって黒目の部分(角膜)に炎症が起こった病態。
・ぶどう膜炎→目の中に炎症を起こすことから「内眼炎」とも言われます。完治までに数か月から数年かかるケースが多い。

これら合併症の放置は、視力の低下や最悪、失明を招く危険性があるので、気になる症状があらわれたら早急に眼科を受診しましょう。
その際は、帯状疱疹の治療を皮膚科で受けていることを必ず伝えてください。
 

耳の近くで発症した帯状疱疹の合併症:ラムゼイ・ハント症候群

耳の近く(頬、首、肩、下あご)に帯状疱疹の症状があらわれた場合の合併症として「ラムゼイ・ハント症候群」が挙げられます。
皮膚の帯状疱疹の症状が治まった後も、以下の症状がみられることが特徴です。

・めまい
・難聴
・顔面神経麻痺(片側の目だけ閉じられない、口が閉じられない)
・味覚障害

「ラムゼイ・ハント症候群」の前兆として数日~1週間程度、耳の痛みがあらわれるので、症状に気付いたら早急に医師に相談しましょう。
早期発見をすれば、合併症の発症を回避できる可能性があります。
 

まれに起こる帯状疱疹の合併症:骨髄炎・帯状疱疹脳炎

ごくまれに起こる帯状疱疹の合併症として、「骨髄炎」「帯状疱疹脳炎」が挙げられます。
脳までウイルスが到達してしまった場合、これらの合併症が発症し、以下の症状がみられることが特徴です。

【骨髄炎・帯状疱疹脳炎に共通してみられる症状】

・高熱
・頭痛
・吐き気、嘔吐
・けいれん

【帯状疱疹脳炎にみられる症状】

・錯乱
・意識障害
・嗅覚障害

帯状疱疹の治療が遅れてしまった場合、合併症のリスクが高まります。
最悪の場合、命にかかわることもあるので、ウイルスが頭に入り込みやすい首から上の部位(特に耳)に帯状疱疹が発症した場合は、特に注意しましょう。
気になる症状があらわれたら、早急に医師に相談してください。
 

さいごに:帯状疱疹の合併症は早期治療がポイント!

帯状疱疹には数多くの合併症があることを、お分かり頂けたでしょうか?
帯状疱疹は早期発見・治療を行えば予後の良い病気です。
また、合併症が見つかった場合も早急に治療を行えば、軽症ですみ、後遺症を残さないケースが大半を占めます。

痛みや体の違和感を感じた場合は我慢をせず、ささいなことも医師に相談してくださいね。