帯状疱疹―免疫力を低下させる病気が原因に?

帯状に水ぶくれができることで知られる「帯状疱疹」。
水ぼうそうの原因ウイルス「水痘・帯状疱疹ウイルス」が再活性化することによって起こる病気です。
ウイルスが再活性化する原因は、未だ明確にされてませんが、加齢・ストレス・過労などが大きく関わっていると言われています。
このほか、帯状疱疹の原因とされているのが、免疫力低下を招く病気です。

この記事では、帯状疱疹と関わりを持つとされる病気に注目していきます。

 

帯状疱疹の原因となる病気:糖尿病

帯状疱疹の原因となりうる病気として、まず挙げられるのが「糖尿病」です。

糖尿病は、すい臓から分泌されるホルモン「インスリン」が不足することによって、血糖値が異常に高くなる病気。
世界的に患者が急増しており、成人の12人に1人が糖尿病にかかっているとされています。
糖尿病による高血糖は、帯状疱疹の原因となります。主な理由は以下の3点です。

○白血球(外敵と戦う血液中の成分)の機能低下。
○高血糖による血流障害。
(白血球が外敵の侵入域へ到達するのが遅れる)
○高血糖による免疫力低下。

糖尿病は感覚麻痺を起すので、帯状疱疹の初期の痛みに気付かないケースがあります。
こうした点から、帯状疱疹の重症化を招く可能性があるので、注意が必要です。
 

帯状疱疹の原因となる病気:エイズ

エイズとは「後天性免疫不全症候群」の略称。
主に血液を介して感染したHIV(ヒト免疫不全ウイルス)が、免疫細胞を破壊することで、免疫機能が正常に働かなくなってしまう病気です。

エイズの場合、最初は帯状疱疹の症状のみであっても、水ぼうそうを併発してしまう可能性があり、最悪、命にかかわる危険性をはらんでいます。
 

帯状疱疹の原因となる病気:癌・白血病

細胞の突然変異によって生じる「癌細胞」。これが血液に生じた場合は、白血病と呼ばれます。
癌が帯状疱疹の原因となる一方で、帯状疱疹を発症した場所に癌細胞が増殖している・・つまり、癌の疑いがあるケースもあります。

抗癌剤による治療は、細胞の抵抗力を奪ってしまう副作用があることも帯状疱疹の原因のひとつです。
 

帯状疱疹の原因となる病気:慢性腎不全

血液をろ過して尿をつくり、老廃物を体外へ排出する「腎臓」。この機能が徐々に弱まってしまう病気を「慢性腎不全」と呼びます。
体に老廃物が溜まると体が酸性に傾くのですが、これが免疫力の低下を招きます。
酸性になったことで、体の免疫を司る「リンパ球」の働きが悪くなるからです。

また慢性腎不全の場合、定期的な人工透析が必要になります。透析は血液の老廃物を取り除いてくれますが、白血球の数も減ってしまうため、免疫力低下を招きます。
こうした点も、帯状疱疹の原因となるのです。    

 

帯状疱疹の原因となる病気:膠原病

膠原病という呼び名が生まれたのは1942年。比較的、新しい呼び名です。
免疫が自分の体内の成分を「異物」と判断して攻撃することで、体の至る所にさまざまな症状を起こす病気の総称を指します。
膠原病に含まれる主な病気は、以下の通り。

○全身性エリテマトーデス
○慢性関節リウマチ
○強皮症(全身性硬化症)
○シェーグレン症候群

関連疾患のほとんどが、厚生労働省によって特定疾患に指定されています。

膠原病の場合、炎症を抑えるための免疫抑制薬(ステロイド薬など)の副作用によって免疫力低下を招くことが、帯状疱疹の原因となっています。
 

帯状疱疹の原因となる病気:ネフローゼ症候群

ネフローゼ症候群とは、尿の中にタンパクが大量に出てしまうことで、血中のタンパクが減少する病気です。
顔や手足のむくみ、瞼の腫れ、腹部や胸部に水がたまる、尿が泡立つといった症状がみられます。
膠原病と同じように、免疫抑制薬を服用することによる免疫力低下が帯状疱疹の原因となっています。

 

さいごに

帯状疱疹の原因となりうる病気について、お分かり頂けましたか?
帯状疱疹の症状は、痛みから始まることが特徴です。

帯状疱疹は治療が遅れると合併症や後遺症を招くおそれがあります。
これらの疾患がある方は、ヒリヒリ、ピリピリとした痛みを感じたら、我慢をせずに早急に医師に相談しましょう。

関連記事:帯状疱疹の合併症(便秘、脳炎、角膜炎)に注意!
関連記事:帯状疱疹の痛みが残る・・後遺症の帯状疱疹後神経痛(PHN)かもしれません。


(image by Photo AC)
(image by Photo AC)