水疱瘡とは?

水疱瘡はウイルス性の感染症の中でも子供がよくかかる感染症です。

原因となるウイルスは、水痘・帯状疱疹ウイルス(すいとう・たいじょうほうしんういるす:VZV)によるもので、感染力が非常に高く空気感染するため、流行性の病気となります。

流行する時期は12月~春先の寒い時期が多く、夏になると比較的少なくなります。

保育園や幼稚園に行き始めた2~8歳の小児がかかることが最も多く、9歳以下での発症が90%以上を占めるといわれています。

通常1~2週間で症状は軽くなりますが、まれにアトピー性皮膚炎や熱性痙攣、肺炎、気管支炎などの合併症により重症化することもあります。

大人の場合はより重症化することが多いため注意が必要です。

水疱瘡の症状と特徴

水疱瘡は、発熱や全身の倦怠感とともに、体幹を中心に強い痒みをともなう発疹が出現するのが特徴です。

通常2週間程の潜伏期間の後、症状があらわれますが、熱よりも発疹が先に出ることも多くあります。

発疹は、まずお腹・背中などに多くあらわれ、その後手や足などの末端にも広がっていきます。

発疹は、赤い発疹→みずぶくれ→水ぶくれが破れてジュクジュクした発疹→かさぶた、といった段階を経ます。

水疱瘡の治療に使われる処方薬

家族に感染者がいたり、学校で水疱瘡が流行している時期に、赤い発疹や発熱がみられれば、ほぼ水痘に感染していると考えていいでしょう。

水疱瘡に対して、必ずしも薬の服用が必要というわけではありませんが、最近では抗ウイルス薬のアシクロビル(製品名:ゾビラックス)やバラシクロビル(製品名:バルトレックス)などを用いて症状をより軽く、早く治すような治療が多くみられます。

ほかには抗ヒスタミン剤で痒みを抑えたり、炎症・痒み・患部を乾燥させるために塗り薬が処方されることもあります。

抗ウイルス剤は発疹が出始めてから2~3日以内となるべく早く服用することでより効果が高まりますので、感染が疑われる場合は早めに近隣の皮膚科または小児科を受診してください。

また、水痘に対する小児用の抗ウイルス剤は市販薬では発売されていないため、重症化を防ぐためにもなるべく早期に医師の診察を受けることが重要です。

成人の場合は特に重症化することが多いため、必ず早急に医師の診察を受けるようにしてください。  

抗ウイルス薬の飲み方や使い方のポイント

小児に使用される抗ウイルス薬には2種類あります。

アシクロビル顆粒(ゾビラックス顆粒) 1日4回服用
3~4時間おきの服用:毎食後と寝る前
バラシクロビル顆粒(バルトレックス顆粒) 1日3回服用
5~6時間おきの服用:毎食後

どちらの薬も、必ずしも食後服用でなくてもかまいません。食後お腹がいっぱいで薬を嫌がる場合などは食前に飲んでもOKです。

味はどちらも無味→苦味へと変化します。甘い味はついていないので、嫌がるお子様も多いかもしれせん。

この薬は少しざらざらしていて、水やお茶、ジュースに溶けにくくなっています。

チョコレートやバニラ味のアイスクリーム、プリンやゼリー状のオブラート(お薬飲めたね等)を併用することにより、子供が飲みやすくなるでしょう。

薬を服用する際の注意

通常、水疱瘡では5日間継続して薬を服用する必要があるため、途中で症状が軽くなったからといって勝手にやめてはいけません。医師から処方された量を最後まで飲み切るようにしてください。

薬の量は体重で決められています。年齢の近い家族に処方された薬を、同じ症状だからといって勝手に服用するのは絶対にやめましょう。

かゆみ止めの薬について

かゆみ止めの目的で処方されている抗ヒスタミン剤は、かゆみがおさまっているようであれば飲むのをやめてもかまいません。

水疱瘡にはカチリ(フェノール亜鉛華リニメント)という塗り薬が処方されることが多いですが、これは患部を乾燥させたり痒みを軽減させる目的で処方されています。

塗る部位とポイントは赤くプクッと腫れているような発疹や水ぶくれの部分に1日3~4回を目安に塗ることです。

粘膜や傷口には使用できませんので、水ぶくれが破れてじゅくじゅくしている部分や口や目の周りは避けるようにしてください。

また、すでにかさぶたになっている部分には塗る必要はありません。

日常生活で気を付けること

水ぶくれをひっかいて掻きつぶしてしまわないように、爪は短く切っておいてください。手袋やガーゼで手をカバーするのもいいでしょう。

掻き壊したところから細菌感染を起こして重症化することもあるので、患部を清潔に保つようにしましょう。

熱があったり水ぶくれが増えている間は、お風呂のお湯の中に入るのは控えたほうがいいですが、熱もあまりなく元気なときは弱めのシャワーで汗を流した方が痒みも少なく化膿もしづらくなります。

また、かさぶたを無理にはがさないように注意しましょう。すべての水ぶくれがかさぶたになったら、お風呂に入っても大丈夫です。

おわりに

水疱瘡は多くの子どもがかかる病気の1つですが、正しい対処法を知っておくことでより早く、傷跡が残るようなこともなくきれいに完治させることができます。

すべての水ぶくれがかさぶたになれば他の人に感染しなくなりますが、登園・登校を再開する時期については必ず主治医と相談するようにしてください。