蕁麻疹の原因はヒスタミンという物質

蕁麻疹は、皮膚の一部が突然ふくらみ、時間が経つと跡かたなく消える病気です。多くはかゆみをともないます。

食べ物や植物、汗、気温差などのアレルギー物質の影響により、細胞から主にヒスタミンという成分が皮膚の中に放出され蕁麻疹が起こります。

ヒスタミンには血管をふくらませる働きがあり、血液中の「血しょう」という液体が血管の外に滲み出るため皮膚の一部が盛り上がった状態になります。

また、ヒスタミンはかゆみ神経を刺激するため、蕁麻疹が起こるとかゆみをともなうことが多くなります。

抗ヒスタミン成分を配合した市販薬を選ぶ

蕁麻疹の薬には、蕁麻疹による皮膚の盛り上がりやアレルギーによるかゆみをおさえる働きがあります。

蕁麻疹の治療のポイントは以下の3点です。

・蕁麻疹の原因物質を回避する
・まずは抗ヒスタミン薬の飲み薬や塗り薬の使用で経過をみる
・抗ヒスタミン薬でも症状が改善されなければ病院へ

蕁麻疹を引き起こす原因は人によって、またその時々によって異なることがあります。

まずは蕁麻疹を引き起こしたと考えられる原因を回避しましょう。

また、蕁麻疹の皮膚の盛り上がりやかゆみの多くはヒスタミンが関係しています。

そのため蕁麻疹に対しては、抗ヒスタミン薬の飲み薬や塗り薬の使用が基本的な対処方法となります。

蕁麻疹が起こる範囲や、症状をすぐにおさえたいかそうでないのか、といったことが市販薬を選ぶポイントになります。

抗ヒスタミン成分が配合された飲み薬と塗り薬の違いは?

抗ヒスタミン成分が配合された市販薬には、飲み薬と塗り薬があります。

飲み薬と塗り薬にはそれぞれ特徴があるため、違いを知ったうえで目的にあった薬を選びましょう。

  飲み薬 塗り薬
薬の効き方 即効性はないが、持続性がある 即効性はあるが、持続性はない
患部の範囲 広い範囲、手の届かない範囲 狭い範囲

飲み薬は、広い範囲や手の届かない範囲に蕁麻疹が起こる人におすすめです。

飲み薬を使用してからおよそ30分後から数時間、蕁麻疹を緩和する効果が持続します。

スプレーや塗り薬などの塗り薬は即効性があるため、「すぐに蕁麻疹の症状をおさえたい」という人におすすめです。

蕁麻疹が広範囲に出る人には飲み薬がおすすめ

蕁麻疹の症状が広範囲に出る場合は、抗ヒスタミン成分が配合された飲み薬を使用しましょう。

一般的に、薬の飲み始めから30分から1時間程度で効果が現れます。

蕁麻疹の市販薬に使われる抗ヒスタミン成分には「クロルフェニラミンマレイン酸塩」「ジフェンヒドラミン塩酸塩」「アゼラスチン塩酸塩」などがあり、いずれも蕁麻疹の症状を緩和する効果があります。

抗ヒスタミン成分が配合された飲み薬は眠気を引き起こすことがあり、薬の使用後は機械の操作や車の運転などはできません。

なお、抗ヒスタミン薬は開発された時期により第一世代と第二世代に分かれており、第一世代と比較すると第二世代の抗ヒスタミン薬は眠気などの副作用が出にくいとされています。

おすすめの飲み薬 薬の特徴
ベリーA錠 ・第一世代の抗ヒスタミン成分クロルフェニラミンマレイン酸塩が配合された錠剤
・ビタミンB2、B6により皮膚の代謝の不調を改善する
レスタミンUコーワ錠 ・第一世代の抗ヒスタミン成分ジフェンヒドラミン塩酸塩が配合された錠剤。眠気が出やすいが、効果は高い。
・皮膚や肝機能を改善するオロチン酸が含まれている
・ビタミンB2、B6が含まれている
ムヒAZ錠 ・第二世代の抗ヒスタミン成分アゼラスチン塩酸塩が配合された錠剤
・上記2つに比べ眠気の副作用が起こりにくい成分とされており、空腹時にも使用でき、口が渇きにくい

蕁麻疹の症状をすぐにおさえたい人には塗り薬がおすすめ

蕁麻疹の症状をすぐにおさえたい人は、抗ヒスタミン成分が配合された塗り薬を使用しましょう。

ただし、蕁麻疹は皮膚の内部で起こるアレルギー症状のため、塗り薬のみを使用しても蕁麻疹の根本的な治療とはなりにくく、症状がぶり返すおそれもあります。

おすすめの塗り薬 薬の特徴
イハダ プリスクリードS ・クロルフェニラミンマレイン酸塩がかゆみをおさえる
・比較的広い範囲に塗りやすいミストタイプ
・素肌と同じ弱酸性
新スキンセーフ ・クロルフェニラミンマレイン酸塩がかゆみをおさえる
・ビタミンEが配合され、血行を良くし、症状の回復を早める
・泥状の薬で、皮膚にすり込みやすく、乾きやすい
・かゆみをおさえるとともに、清涼作用がある
メンソレータム ジンマート ・3つのかゆみ止め成分(ジフェンヒドラミン塩酸塩、リドカイン、クロタミトン)を配合
・冷感成分l-メントールが入っている
・さらっとした使用感のクリーム
・チューブタイプで持ち運びも便利

子ども・妊娠中でも使える蕁麻疹の薬は?

子どもの薬の使用

抗ヒスタミン成分が配合された市販の飲み薬は、薬ごとに使用できる年齢が異なります。

ベリーA錠は8歳以上、レスタミンUコーワ錠は5歳以上から使用可能です。なお、ムヒAZ錠は15歳未満の子どもは使用できません。

市販の飲み薬が使用できない年齢の場合は、塗り薬を使いましょう。

妊娠中の薬の使用

妊娠中の人が蕁麻疹に効く抗ヒスタミン成分が配合された飲み薬を使う場合、医師か薬剤師に相談のうえで使用し、自己判断での使用は止めましょう。

蕁麻疹が軽度であれば、塗り薬の使用をおすすめします。

蕁麻疹におすすめの市販薬

蕁麻疹におすすめの飲み薬

ベリーA錠

抗ヒスタミン成分であるクロルフェニラミンマレイン酸塩が蕁麻疹などのアレルギー症状を改善します。

そのほか、皮膚の代謝に関係するビタミンにより、代謝の不調を改善する錠剤タイプの薬です。

年齢によって1回1〜3錠を1日に3回使用してください。8歳未満の子どもは使用不可です。

レスタミンUコーワ錠

錠剤タイプで、抗ヒスタミン成分であるジフェンヒドラミン塩酸塩が体内で起こっているアレルギー反応をおさえます。

年齢によって1回1〜3錠を1日に3回使用してください。5歳未満の子どもは使用不可です。

ムヒAZ錠

抗ヒスタミン成分のアゼラスチン塩酸塩が、皮膚や鼻のアレルギー症状を緩和する錠剤タイプの薬です。

抗ヒスタミン、空腹時にも使用でき、口が渇きにくいのが特徴です。

1回1錠を1日に2回使用してください。15歳未満は使用不可です。

蕁麻疹におすすめの塗り薬

イハダプリスクリードS

抗ヒスタミン成分である、クロルフェニラミンマレイン酸塩がかゆみをおさえます。

広い範囲の蕁麻疹に使えるミストタイプで、素肌と同じ弱酸性の薬です。

新スキンセーフ

抗ヒスタミン成分である、クロルフェニラミンマレイン酸塩がかゆみをおさえます。

皮膚にすり込んで使用する、清涼作用のある半液状・糊状の塗り薬です。

メンソレータムジンマート 15G(第2類医薬品)

抗ヒスタミン成分であるジフェンヒドラミン塩酸塩が、ヒスタミンの働きをブロックし、かゆみを止めます。

そのほか、かゆみ神経の働きを弱める成分や、清涼感を与える成分が配合されています。

市販薬を使用する際の注意点

市販薬の使用から半日経っても蕁麻疹の症状が改善されない場合は、病院で医師の診察を受けてください。

蕁麻疹を繰り返す場合は、病院で検査を受けアレルギー源を特定することをおすすめします。

さらに蕁麻疹が起こった時に息が苦しい、冷や汗、顔面蒼白といった症状が見られる場合もすぐに医師の診察を受けてください。

おわりに

蕁麻疹は症状や目的にあった市販薬を選びましょう。

市販薬を使うにあたり、少しでも気になることがあれば医師または薬剤師に相談しましょう。