はじめに

足のむくみは、特に病気はなくとも、座りっぱなし、立ちっぱなしなどですぐに起こり、仕事帰りに足がパンパンになるという経験をしている人は多いでしょう。

この時は、ほとんど両方の足が同じようにむくみます。

ところが片方の足だけがむくむというのは、単に一時的にむくんでいるだけだと思うのは危険かもしれません。

今回は、下腿浮腫の中でも、片足のむくみの危険性について見ていきましょう。

血栓(血の塊)による危険性

1)深部静脈血栓症(しんぶじょうみゃくけっせんしょう)

「深部静脈血栓症」とは、足の血管の中でも最も太い血管に、血栓ができてしまう病気です。

長時間足を動かさず同じ姿勢でいると、静脈の血流が悪くなり、足の深部にある静脈に血栓(血の塊)ができる可能性があります。静脈内に血栓ができることにより、血液が心臓に戻れなくなるため、血栓ができた方の足だけにむくみが現れるようになります。

初期症状は、足の腫れ、痛み、色の変化が起こりますが、初期段階は気づきにいことがあるため要注意です。

2)肺血栓塞栓症(はいけっせんそくせんしょう)

「肺血栓塞栓症」は、血流が悪いことによりできた血栓の一部が、血流に乗って肺に流れて詰まってしまうものです。この場合は大変危険です。

これは長時間、飛行機に乗った後に突然倒れてしまう「エコノミー症候群」と呼ばれるもので知られています。

息苦しさ、胸の痛み、呼吸困難、失神などが起こり、死に至る危険があります。

むくみは軽症だと侮らないことが大切

両方の足がむくむ一時的なむくみの場合は、足を動かすと解消することもありますが、血栓症や塞栓症になると命に関わる可能性があります。

これは決して飛行機の中だけではなく、長時間のデスクワーク、長時間の立ち仕事、車、バス、電車などの移動などでも起こります。

単に長時間足を動かさない姿勢を続けることだけで、知らず知らずに血が固まり、血栓ができている危険があることを知っておくことは大切です。

さいごに~予防法は静脈の流れをよくすること~

血栓症にならないために、日頃から以下に注意しましょう。

・長時間同じ姿勢でいないようにする
・座ったままの時はつま先をゆっくりそらす
・足の指を動かす
・ふくらはぎのマッサージ
・1時間に1回は、かかとの上下運動を20~30回程度行う
・弾性ストッキングの利用
・適度な水分補給を忘れない
・バスや飛行機などの移動中にも足の運動を行う

簡単なことですが、なかなかできていないのが現状です。毎日意識して実行しましょう。