魚の目とは?
魚の目とは、皮膚の角質の一部が硬くなってできるできものの一種です。中心に芯ができることが特徴で、角質の形が魚の目のように見えるため魚の目と呼ばれています。
中心の芯が神経を圧迫すると痛みを感じ、歩いたり走ったりするのが困難になることもあります。
魚の目は、主に次の3つの原因で発生します。
◼︎サイズの合わない靴を履いている
◼︎姿勢が悪く重心がかたよっている
◼︎血行不良による角質の代謝不良
主に皮膚科で診察を行っており、手術や液体窒素などによる治療が受けられます。大きくなった魚の目や繰り返す魚の目は、一度皮膚科で診察を受けたほうがいいでしょう。
魚の目の詳しい原因や治療については関連記事をごらんください。
魚の目は手指にできることも
魚の目は足の裏にしかできないと思いがちですが、魚の目は手のひらや指にできることもあります。仕事やスポーツでいつも手の定位置に器具が当たることが多い人は特に注意が必要です。
魚の目はサリチル酸で治療する
小さな魚の目の場合は、市販薬を使って自宅で治療することが可能です。
魚の目治療の市販薬には角質を柔らかくする「サリチル酸」が配合されており、芯を柔らかくして浮かせることで魚の目を取り除きます。
大きな魚の目は芯が奥深くまで侵入しているため自宅での治療が困難な場合がありますが、初期段階の魚の目であれば市販薬で芯を取り切ることも可能なため、できるだけ早く対処しましょう。
また、魚の目の市販薬は正しく使用することで効果を発揮するため、使用の前には説明書などをよく読むようにしてください。
魚の目はイボコロリで取れる?
イボコロリにはサリチル酸が配合されているため、魚の目にも効果があります。しかし、イボコロリを販売している横山製薬はウオノメコロリという魚の目に特化した薬も販売しています。
ウオノメコロリにはサリチル酸の他に「乳酸」という角質軟化作用のある成分が含まれているため、イボよりも角質が固く厚くなっている魚の目には、ウオノメコロリが効果的でしょう。
軽度の魚の目であれば、イボコロリで治療できる場合もあります。
薬剤師のおすすめ市販薬7選
数多くある魚の目治療薬の中から、おすすめのものをミナカラの現役薬剤師が厳選しました。自身にあった魚の目治療薬を見つけてください。
また、絆創膏タイプ、塗り薬タイプそれぞれを使用した魚の目の取り方については関連記事をごらんください。イラスト付きでわかりやすく解説しています。
絆創膏タイプ | スピール膏TM ピンポイント除去タイプ | |
バンドエイド タコ・ウオノメ除去ワンステッフ゜指の間用 | ||
スピール膏 ワンタッチEX SPAM 足裏用 | ||
スピール膏 ワンタッチEX SPAM 足指用 | ||
絆創膏のズレを防止 | やさしくはがせるシリコーンテープ マイクロポア サージカルテープ |
|
塗 り 薬 |
液体タイプ | ウオノメコロリ液 |
スピール液 | ||
ジェルタイプ | スピールジェル |
絆創膏タイプおすすめ
絆創膏タイプの魚の目治療薬は、数日間貼ったままにしておけるため、薬を塗り直す手間が省けるのが特徴です。
スピール膏うおのめ・たこピンポイント除去タイプ(スピール膏CX)
サリチル酸50%配合で効果・固定力・保護性もしっかりしており、保護足以外の部位(手など)へも使用しやすい形で非常にバランスのとれた魚の目治療薬だといえます。紹介している絆創膏タイプ4つの中で、もっともおすすめの製品です。
S・M・Lの3サイズが1箱に全て入っているので、魚の目の大きさがわからない場合でも家に帰ってから大きさを合わせて使用することができます。
バンドエイド タコ・ウオノメ除去ワンステッフ゜指の間用6枚
数多くある魚の目治療薬の中で、指の間の使用に特化した製品はこの一商品のみです。固定力もしっかりあり、粘着部分が全て保護パッドになっているため保護性も高いといえます。
ただし、一般的な魚の目治療薬はサリチル酸が50%配合されているのに対し、バンドエイド タコ・ウオノメ除去ワンステップはサリチル酸が40%配合であるため、効果は少し緩やかになるといえます。
【第2類医薬品】スピール膏ワンタッチEX SPBM 足指用
サリチル酸50%配合です。
使用箇所が足指に限定されているため他の部位への多様性はあまりありませんが、固定用テープが同封されているため使用中のズレが気になる場合に特におすすめです。
【第2類医薬品】スピール膏 ワンタッチEX SPAM 足裏用
サリチル酸50%配合です。
使用箇所が足裏に限定されているため他の部位への多様性はあまりありませんが、固定用テープが同封されているため使用中のズレが気になる場合に特におすすめです。
絆創膏のずれはテープで固定
足にできることの多い魚の目は、絆創膏を貼っていても歩くとずれることがよくあります。そのような場合には、固定用テープを使用することをおすすめします。
また、テープの使用によって皮膚かぶれを起こす場合があるので、以下のことに気をつけましょう。
◼︎テープを貼る場所を少しずつ変える
◼︎皮膚に接する部分は伸ばして貼らない
◼︎交換などの際は優しく剥がす
3M やさしくはがせる シリコーンテープ 19mm幅x5m 1巻入り 2775EP-0
剥がすときに痛みが少なく、肌に優しいテープで、特に敏感肌の人におすすめです。手で簡単に切ることができるので、使いやすくなっています。
また、貼り直しもできるため、位置を直したいときなどにも便利です。
液体タイプおすすめ
液体タイプの魚の目治療薬は、指先や関節などの細かい場所にも塗りやすく、テープで皮膚がかぶれやすい人などでも使えます。
また、液体タイプにはウオノメコロリ液とスピール液の2種類があり、サリチル酸の配合量と乳酸が配合されているかどうかに違いがあります。
サリチル酸の配合量だけをみるとスピール液の方が多く含まれていますが、ウオノメコロリにはもうひとつの角質軟化成分として「乳酸」が含まれています。そのため効果の違いを比べるのは難しいといえます。
ジェルタイプおすすめ
ジェルタイプの魚の目治療薬は、液体タイプに比べ粘性があり塗りやすく、液だれしにくいのが特徴です。
薬が痛む場合はどうする?
魚の目の治療薬に使われる「サリチル酸」は、硬くなった角質を柔らかくする効果がある分、皮膚への刺激が強い成分でもあります。
薬剤が健康な皮膚に浸透することで炎症を起こしたり、痛みを感じたりすることがあります。
痛みがひどい場合は無理に使用を続けず、薬剤を洗い流してください。症状がおさまった後に再び、なるべく健康な皮膚に薬剤が触れないように絆創膏を貼り直すか、薬剤を塗り直してください。
また、添加物などによるアレルギー反応のおそれもあるため、症状が長引く場合は皮膚科を受診しましょう。
おわりに
歩くたびに痛みが発生し日常生活に支障をきたすおそれのある魚の目ですが、初期の段階であれば市販薬で対処することが可能です。
また、何度も魚の目が再発するという場合は履いている靴のサイズが合っていなかったり、無理な高さのハイヒールが原因であったりするため、自分に合った靴に変えてみるのもよいでしょう。
市販薬で対処しきれない大きな魚の目や、痛みが激しいという場合は、速やかに皮膚科を受診してください。