湿気が多い季節になると悩みが増える、デリケートゾーンの痒み。場所が場所だけに、誰にも相談できずに一人で悩んでいる女性が多いのではないでしょうか。今すぐ知りたい”蒸れて痒い”の対処法!夏場は特にケアが大切です。

 

どうして痒くなるの?

陰部は入りくんだ構造をしているので、誰でも蒸れやすいもの。また陰部は、脇の下などと同じように2つの汗腺(アポクリン腺とエクリン腺)があって、とくにアポクリン腺からの汗は細菌が増殖しやすいため一層ニオイが強くなったり、不衛生になりやすいのです。おりものや月経血、尿などの付着も細菌が増殖する一因です。女性の場合はストッキングやガードルなどによる締めつけや、月経中のナプキンなどによりさらに通気性が悪くなるため、かゆみやただれが起きやすくなります。

またかき傷から細菌が入り込んで炎症を起こしたり、ただれの悪化で一層痒みが増すこともよくあります。

 

痒みを引き起こすデリケートゾーンの主な病気

★外陰炎

通気性の悪い下着の着用や月経用ナプキンなど、外陰部に接触するものによって炎症(かぶれ)を起こした状態です。何となく痒みを感じる程度のものから、我慢できない痒み、外陰部全体が赤く腫れて肛門付近まで炎症が広がることもあります。

★脂漏性皮膚炎

毛の生えている部分がとくに痒くなったら、脂漏性皮膚炎かもしれません。分泌された皮脂が酸化し、さらにマラセチア真菌が繁殖することで炎症が起きます。頭皮や小鼻のまわりに起こりやすいものですが、陰部でも要注意。毛の生えている部分が赤みをおびて痒くなり、ジュクジュクし皮がめくれてくることもあります。

★膣炎

真菌や細菌などの増殖により膣や外陰部に炎症が起き、かゆみが出たり、おりものが増えたりします。主な膣炎に細菌性膣炎、カンジダ膣炎があります。カンジダ膣炎は疲れやストレス、抗生物質の服用でも起こる可能性があるため、多くの女性が人知れず悩んでいるといわれています。また閉経後は、女性ホルモンの低下により萎縮性膣炎が起こりやすくなります。

 

病気の原因・種類によって使用する薬が違ってきます。恥ずかしさからつい治療が遅れがちになりますが、かきむしった場所から雑菌が入ると、さらに症状を悪化させることにつながります。痒みが軽いうちに医師や薬剤師に相談し、適切な治療を受けるようにしましょう。

 

主な治療薬

外陰炎には:かゆみや炎症には、抗ヒスタミン薬、抗炎症薬、ステロイドホルモン含有の軟膏などを塗ります。

脂漏性皮膚炎には:マラセチア菌の増殖を抑える抗真菌薬とともに、炎症がひどい場合はステロイドも併用します。

膣炎には:抗カンジダ薬(抗真菌薬)を膣の奥へ挿入し、抗カンジダ薬を含む軟膏も外陰部へすり込みます。

 

デリケートゾーンの痒みは、さまざまな原因が考えられます。2~3日経っても症状がおさまらない場合は自己判断せず、産婦人科や婦人科を受診しましょう。

 

予防で心がけること

  • 月経用ナプキンやおりものシートはこまめに交換する
  • 通気性のよい下着や衣類を身につける
  • 極度に洗い過ぎない

 

湿り気や汚れなど、雑菌が増殖しやすい環境をいかに取り除くかが、どの炎症にとっても予防の第一歩です。ナプキンやおりものシートは汚れていないように見えても早めに交換しましょう。下着もコットンやシルクなど刺激の少ない素材がベターです。ガードルやジーンズなど締めつけの強いものも、症状が落ち着くまでは避けたほうがいいでしょう。また洗い過ぎによって皮膚が必要以上に乾燥すると、痒みの原因になります。低刺激の石鹸でやさしく洗い、石鹸成分を丁寧に洗い流してください。

おわりに

恥ずかしさからデリケートゾーンの痒みは治療が遅れがちです。悪化すると治るのに時間がかかるうえ、慢性化すると繰り返し症状に悩まされるようになってしまいます。普段から蒸れない工夫や清潔な状態を保つよう心がけ、痒みが続くようでしたら早めに産婦人科や婦人科を受診しましょう。

(image by photo-ac )

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