痔では鮮血が出る

肛門から出血がある場合、出血した場所が肛門に近いほど血の色は鮮やかな赤となります。

そのため、通常は痔では鮮血が出ます。ただし、出血した血液が逆流して直腸にたまった場合は、赤黒い血が出ることもあります。

出血の量が多い場合には、肛門の内側のいぼ痔である内痔核、痛みがあり出血の量が少ない場合は切れ痔が疑われます。

いぼ痔は痛みのない出血

また、いぼ痔は肛門の内側にいぼができる内痔核と肛門の外側にいぼができる外痔核に分けられます。

内痔核の出血

内痔核は直腸粘膜にいぼができる症状で、直腸粘膜には知覚神経がないため痛みは感じません。

排便時にうっ血した直腸粘膜や肛門が傷つけられるため、出血します。

出血するのは主に排便時であり、排便のとき以外に出血することはまれです。

出血の量はさまざまで、紙につく程度の少量であったりポタポタ落ちる程度のこともありますが、プシャーと大量に噴き出すこともあります。

外痔核の出血

外痔核は肛門にいぼができる症状で、肛門には知覚神経があるため痛みを感じます。

外痔核で出血するのは、いぼの皮膚の表面が破れることが原因です。

また、血栓性外痔核という血の塊ができた場合は、皮膚が破れると黒っぽい血が出ることがあります。

いぼ痔の症状・原因・治し方について、詳しくは関連記事をごらんください。

切れ痔は痛みをともなう出血

切れ痔は、肛門の皮膚が裂ける症状で傷から鮮血が出ます。

切れ痔の出血の量は通常少量で紙に付く程度です。ただし、血がポタポタたれたり便器が真っ赤になることもあります。

切れ痔は痛みの症状が強く、排便時だけでなく排便後も痛みが続くことがあります。

切れ痔の症状・原因・治し方について、詳しくは関連記事をごらんください。

痔ろうは血膿が出る場合も

痔ろうは、肛門が化膿する肛門周囲潰瘍の後に、肛門にしこりができる症状です。

痔ろうでは鮮血は出ませんが、肛門の周りにできたしこりが破れると膿の混じった血が出ることがあります。

痔ろうは手術をしないと完治しないため、血膿が出た場合は病院を受診してください。

痔ろうの症状・原因・治し方について、詳しくは関連記事をごらんください。

肛門からの出血は腸の病気の危険性も

血の色が赤黒い、透明な粘液に血が混じっている、便に血が混じっている場合は、腸から出血しているおそれがあり、何らかの病気が原因である危険性があります。

考えられる病気は、直腸がん、直腸ポリープ、大腸がん、潰瘍性大腸炎、クローン病、虚血性腸炎などです。

出血が続く時には大腸内視鏡検査などの精密検査が必要なため、早めに病院を受診してください。

痔の出血の対処法は?

突然出血した場合は、まずは肛門にトイレットペーパーやガーゼ、コットンを当てましょう。

その後、横になり肛門付近の力を抜いてしばらく安静にしてください。

出血が止まったら、病院を受診するか市販薬を使用しましょう。

黒ずんだ出血の場合は、大腸からの出血も疑われるため病院を受診しましょう。

市販薬の使用

いぼ痔や切れ痔は市販薬での治療が可能です。

痔の出血をおさえるには、毛細血管を収縮して出血を止める血管収縮成分が含まれる痔の薬の使用が効果的です。

痔の薬にはさまざまな種類がありますが、出血には患部に直接作用する軟膏・注入軟膏タイプの薬がおすすめです。

痔の薬について、詳しくは関連記事をごらんください。

おわりに

肛門から鮮血が出る場合は、痔である可能性があります。いぼ痔や切れ痔は生活習慣の見直しや薬の使用で改善しますが、痔ろうは手術が必要なため、早めに病院を受診してください。