脱肛(だっこう)の原因や薬など悩みをセルフチェック

2019年06月17日

脱肛(だっこう)の原因・対処・お薬・疑われる病気を解説します。分からないことがあれば薬剤師に相談することができます。

脱肛の症状

肛門周辺は筋繊維や動脈・静脈が網目になって集まっていて、便やガスが漏れないようにクッションの役割をしています。

クッションの役割をしている組織がうっ血してできるいぼのような腫れを痔核(いぼ痔)といいます。また、直腸と肛門の境界部分を歯状線といい、歯状線より内側にできたものを内痔核、外側にできたものを外痔核といいます。

脱肛は内痔核が悪化して排便時に肛門から脱出するようになった状態です。初めのうちは排便時に出るだけで自然に肛門の中へ戻りますが、症状が進行すると常に肛門の外へ出ている状態になります。

生活の中で考えられる原因

脱肛の主な原因は、肛門への負担や肛門周辺の血流の悪さです。

排便時や出産時のいきみ

脱肛は便秘が常習化している人がなりやすい症状です。排便のときにいきんで肛門に長く強い圧力がかかると、クッションの役割をする組織がうっ血して腫れる原因になります。

また、妊娠後期になると大きくなった子宮が左右の腸骨静脈を圧迫し、分娩時にいきむと内核痔になったり、痔核の症状が悪化して脱肛になることがあります。

力仕事や長時間の座りっぱなし

力仕事や長時間座りっぱなし・立ちっぱなしでいることも、腹圧が長時間肛門にかかって負担になり脱肛の原因になります。

過度の飲酒

アルコールは血管を拡張して肛門にも炎症を起こし、痔核の症状の悪化を引き起こすことがあります。

体の冷え

体が冷えると肛門周辺の血管が収縮して血流が悪くなり、うっ血して炎症が起こりやすくなります。

脱肛の対処法

進行が進んでいない軽い脱肛であれば、セルフケアで治すことができます。

ただし、内痔核が肛門から出たままで完全な脱肛になっている場合は、セルフケアでは治すことができないため病院を受診しましょう。

安静にする

痛みや出血などが出たら、まずは長時間の座り仕事や立ち仕事を避け、寝ころんだ状態で安静にしましょう。腹圧で肛門にかかる負担を避けます。

アルコールやタバコなどの刺激物を控える

アルコール・タバコ・唐辛子やわさびなどの刺激物の摂取を控えましょう。肛門周辺の血行を悪くしたり、肛門を刺激して症状を悪化させる原因になります。

体を温める

冷えは肛門周辺の血管をうっ血させるため、体を温めることを意識しましょう。毎日の入浴を習慣にし、血行を良くすることが大切です。

排便習慣を整える

発症や症状悪化を予防するためには、排便習慣を整えることが大切です。

排便時に無理にいきまず、3〜5分かけて排便します。便を我慢すると直腸が便の水分を吸収して便が硬くなってしまうため、なるべく我慢しないようにしましょう。

排便後は肛門を清潔に保ちましょう。お腹を「の」の字にマッサージして便秘を予防することも有効です。

食生活を見直す

便秘や下痢にならない食生活を心がけることが大切です。

食物繊維を豊富に含んでいる野菜や海藻類などを積極的にとりましょう。ヨーグルトや乳酸飲料に含まれているビフィズス菌や、ビフィズス菌を体内で増やす働きをする味噌や納豆などの発酵食品もとって腸内環境を整えることも大切です。

水分が不足すると便が硬くなるため、水分も十分にとりましょう。

薬の使用

抗炎症作用があるステロイドやかゆみをおさえる抗ヒスタミン薬、傷ついた組織を修復する作用のある成分などが配合された座薬や塗り薬があります。市販薬のステロイドを使用する場合は1日の使用回数や使用量を守り、長期連用は避けましょう。

また、出血を抑える成分や殺菌成分が配合されている薬を使用することもあります。

脱肛(だっこう)に使われるお薬の総合情報

薬剤師に相談する

疑問に思ったことは薬剤師に相談してみましょう。