尿漏れは、高齢者の3割以上の人に見られる症状ですが、高齢者だけの問題ではなく若い人の問題でもあります。

ユニ・チャームが2011年に女性を対象に行った調査によると、30代前半までの女性の3人に1人が尿漏れを発症していることがわかっています。尿漏れは20代30代などの若者の問題でもあるのです。

この記事では、尿漏れに悩む多くの方のために、尿漏れの原因や対処法などについて解説をします。

尿漏れの症状と4つのタイプ

尿漏れにはさまざまな症状があり、具体的には以下の4つに大別されます。

1.腹圧性尿失禁

2.切迫性尿失禁

3.溢流性(いつりゅうせい)尿失禁

4.機能性尿失禁

それぞれの症状について詳しく説明します。

1.腹圧性尿失禁

重い荷物を持ち上げたときや、咳・くしゃみをしたときなど、お腹に力が入ったときに尿漏れが起きる症状が腹圧性尿失禁です。女性の尿漏れの悩みの多くは腹圧性尿失禁によるものです。

腹圧性尿失禁は、骨盤底筋という、骨盤の底にある、子宮や膀胱などの内臓を支える筋肉がゆるむために起こります。加齢や出産がきっかけになることもあります。

2.切迫性尿失禁

切迫性尿失禁は、急に尿がしたくなって、我慢できずに漏れてしまう症状のことをいいます。トイレが急に近くなるので、通勤中や乗り物に乗っているときなどにとても困ります。

切迫性尿失禁による尿漏れの場合、原因が特になくとも膀胱が過敏に収縮して尿漏れを起こしてしまうことがあります。まれに脳血管障害などによるコントロール不全や、男性では前立腺肥大症、女性では膀胱や子宮の飛び出しなどが原因で尿漏れが起こることもあります。

3.溢流性(いつりゅうせい)尿失禁

排尿がうまくできずに膀胱の容量いっぱいまで尿がたまり、尿が少しずつ漏れ出てしまう症状です。基本的には、尿が出にくく腹圧をかけないと尿が出ないなどの排尿障害がともないます。

また、子宮がん、直腸がんなどの手術によって膀胱周囲の神経の機能が低下して、膀胱の収縮に障害が起きている場合も考えられます。男性の場合は、前立腺肥大症による影響の場合も考えられます。

4.機能性尿失禁

機能性尿失禁は、体の運動機能の低下や認知症が原因で起こる尿漏れです。

歩行障害などでトイレまで間に合わなかったり、認知症の影響でトイレをトイレと認識できずに、別の場所で排尿してしまうなどが機能性尿失禁にあたります。治療よりも介護の工夫が必要になります。

尿漏れの原因は?

尿漏れの原因は、膀胱周りの筋肉のゆるみから脳神経の障害まで多岐にわたります。主な原因は以下の通りです。

膀胱周りの筋肉のゆるみ

骨盤底筋や尿道括約筋などの筋力の低下によって腹圧性尿失禁タイプの尿漏れが起こることがあります。

骨盤底筋や尿道括約筋が、加齢や肥満、出産、女性ホルモンの影響によって筋力が低下すると尿道が締めにくくなり、尿漏れが起こります。

また、膀胱の出口と尿道周辺の筋力の低下や、重い荷物を持つ労働、排便時の強いいきみ、喘息などで骨盤底筋を傷つけてしまうことも腹圧性尿失禁タイプの尿漏れの原因の一つです。

感染症

膀胱炎や尿道炎などの感染症が切迫性尿失禁タイプの尿漏れの原因になることがあります。

膀胱炎や尿道炎の多くは、大腸菌やぶどう球菌などの細菌が粘膜などに感染して起こります。トイレの我慢や、冷え、ストレス、性交が原因になることもあります。

排尿後に痛みが生じたり、白く濁った尿や血尿が出る場合は、なんらかの感染症を疑いましょう。

尿路の閉塞

膀胱から尿道にかけての尿の排出路が何かによって塞がっている場合、切迫性尿失禁タイプまたは溢流性尿失禁タイプの尿漏れの原因になることがあります。

尿路が閉塞される主な原因としては、尿路結石や前立腺肥大症などがあげられます。

尿路結石になると、多くは腰や下腹の痛みをともないます。前立腺肥大症になると、排尿困難や夜間頻尿、残尿感などが現れます。

膀胱の神経が障害される病気

脳血管機能の障害や脳と膀胱を繋いでいる神経の損傷によって、排尿の制御機能が正常に働かなくなり、尿漏れが起こることがあります。

症状としては、尿漏れのほかに排尿困難や頻尿などがあります。膀胱の神経が障害される原因としては、事故などによる脊髄損傷、糖尿病による末梢神経障害、脳卒中、椎間板ヘルニアなどが考えられます。

過活動膀胱

過活動膀胱は、膀胱に尿が溜まっていなくとも、自分の意思とは無関係に膀胱が収縮する病気です。主な症状としては、急に尿がしたくなって我慢できなくなる尿意切迫感や、頻繁にトイレに行くなどがあげられます。

過活動膀胱になる原因は、加齢による膀胱の老化や前立腺肥大症による排尿障害の影響がありますが、突発性で原因不明のものが多い傾向にあります。

尿漏れに効く薬は?

尿漏れを早く改善したい場合には、薬を頼ることも一つの手段です。

尿漏れに効く市販薬としては「ハルンケア」がおすすめです。

ハルンケア内服液

尿漏れ、頻尿、尿の出にくさ、残尿感などの症状に効果があります。ドリンクタイプなので飲みやすいのが特徴です。

また、尿漏れが起きてしまったときのために尿漏れパッドを使用することもおすすめします。

尿漏れの改善に効果のある市販薬や漢方薬、おすすめの尿漏れパッドについては、関連記事をごらんください。

尿漏れで病院を受診する目安は?

速やかに病院を受診すべき症状

尿漏れのほかに、足や性器、肛門周辺の感覚の消失、筋力低下をともなう場合は、脊髄損傷のおそれがあるため、速やかに救急外来を受診する必要があります。

事故など、脊髄損傷の原因となる出来事が思い当たるときはすぐに病院を受診しましょう。

病院の受診をすすめる症状

尿漏れの症状で病院を受診する基準としては「生活に支障があるかどうか」で判断します。尿漏れのせいで通常の生活を送る上で不都合が生じるのであれば病院を受診して医師に相談してみましょう。

尿漏れには原因や状態に応じた治療法があるため、まずは泌尿器科を受診しましょう。

おわりに

尿漏れは中年層や高齢者の悩みと捉えられがちですが、20代30代の若い人たちにとっても実は身近な悩みでもあります。

尿漏れの症状はデリケートな内容なので人に相談しにくいことではありますが、特に他の病気が隠れていない場合、病院を受診して治療を受けることで比較的簡単に対処ができる症状です。

尿漏れが原因で生活に支障が出ていて、なるべく早く尿漏れを治したいと考えているのであれば、病院を受診することをおすすめします。