排尿困難の症状とは?

排尿困難とは、排尿に問題が生じる排尿障害の一つで、尿が出にくい状態を指します。尿が出にくい場合だけでなく、排尿に時間がかかる場合も排尿困難に含まれます。

排尿障害には、頻尿や尿失禁といった蓄尿障害と、尿の出が悪くなる尿排出障害があります。

排尿困難の主な症状は以下の通りです。

・尿意があっても排尿するのに時間がかかる
・お腹に力を入れないと排尿できない
・排尿が途中で止まる
・尿に勢いがない
・排尿を終えてもすぐにまた尿意が起きる

排尿困難が進行すると、膀胱内に溜まった尿が排出できなくなる尿閉と呼ばれる症状に発展します。多量の尿が膀胱内に溜まり、尿意があってもなかなか排尿できない状態になります。

排尿困難の原因|考えられる病気について

尿が出にくい・尿の勢いが弱い・お腹に力を入れないと尿が出ないといった排尿困難の症状の原因は、膀胱から尿道出口への尿の通過が妨げられることに原因がある場合と、膀胱がうまく収縮できないことなどに原因がある場合に分けられます。

排尿困難が起こった場合に、原因として考えられる病気は以下の通りです。

前立腺肥大症

前立腺は、膀胱の出口で尿道を囲むようにあるクルミ程の大きさの臓器で、男性だけが持っています。前立腺は、年齢を重ねるごとに大きくなるため、前立腺肥大症にかかる確率は年齢とともに上昇します。50歳以上の男性では珍しくない病気です。

前立腺が肥大すると尿道が圧迫され、排尿困難や頻尿、夜にトイレで起きてしまう夜間尿、残尿感などの症状が現れます。

ちなみに頻尿は、1日に8回以上の排尿をしていること、もしくは夜寝ているときに2回以上トイレで起きてしまうことが判断の目安になります。これに当てはまらなくても、本人が多いと感じていて困っている場合は頻尿といえます。

症状として、尿の線が細くて勢いがない・排尿困難・トイレが近い・残尿感がある・尿を漏らしてしまうなどがあるようでしたら、前立腺肥大症を疑いましょう。

前立腺がん

前立腺がんは、男性にだけ発生するがんです。前立腺は年齢が高くなるごとに肥大していくため、加齢とともに前立腺がんの発症率は上昇します。

前立腺がんは早期は無症状であることが多く、検診などで見つかり、そこで初めてがんが発生していると分かることがほとんどです。まれに排尿困難・トイレが近い・残尿感がある・などの、前立腺肥大症と似た症状が現れることがあります。なお、がんが進行すると血尿や腰痛などの症状も見受けられます。

子宮筋腫

子宮筋腫は、女性だけに発症する、子宮のあらゆる場所にこぶ状の腫瘍ができる病気です。腫瘍自体は良性であるため、直接生死に関わることはありません。

子宮筋腫は無症状であることがほとんどですが、腫瘍ができた場所や腫瘍の大きさによって症状の程度が変わります。進行すると頻尿、排尿困難、便秘、腰痛、月経異常などの症状が現れます。

尿道狭窄症

尿道狭窄症は、尿道が細くなって尿が出にくくなるなどの排尿障害が起こる病気です。男性に多く見受けられます。

主な症状としては、尿が細くなる、尿の勢いがなくなる、排尿に時間がかかる、いきまないと排尿できない、頻尿、残尿感などがあります。

原因には、先天性のものと後天性のものがあります。後天性の原因としては、自動車事故などの外傷によるものや細菌の感染によるものなどがあげられます。

神経因性膀胱

神経因性膀胱とは、膀胱から大脳にいたる神経の一部の障害によって、膀胱の動きを制御する機能が正常に働かない状態のことをいいます。

神経因性膀胱になると、今までは無意識にできていた排尿が上手くいかなくなる排尿異常が起こります。神経因性膀胱の主な症状は、排尿困難、頻尿、尿失禁、膀胱内に尿が溜まっているのに排尿できない尿閉などです。

原因は、糖尿病による末梢神経障害や腰部椎間板ヘルニア、子宮がん・直腸がんの骨盤内手術時における膀胱の神経損傷、脊髄の損傷などがあります。

尿路結石症

尿路結石症は、腎臓から膀胱、尿道にいたるまでの尿路に結石ができる病気です。種類としては、腎結石・尿管結石・膀胱結石・尿道結石があります。

症状が現れやすいのは尿管結石で、主な症状としては、鋭く激しい背中の痛みや側腹部痛、血尿などがあります。

なお、一度でも結石ができたことがある人のうち、約40~50%程度の人が再発しています。尿路結石の予防方法としては、1日2L以上の水分摂取や適度な運動をすることがおすすめです。

薬の副作用が原因になることも

膀胱の筋肉の収縮力を弱める薬や膀胱出口の圧力を高める作用のある薬の副作用として、尿が出にくくなることがあります。

身近な例としては、胃腸薬や風邪薬に含まれる抗ヒスタミン剤・解熱鎮痛薬などの薬剤の使用時に排尿困難が見受けられる場合が多いです。

排尿困難の改善におすすめの市販薬・漢方薬

尿が出にくいなどの排尿困難に効くおすすめの市販薬と漢方薬を紹介します。

市販薬・漢方薬いずれも生薬由来の成分のため、排尿困難以外の頻尿などの症状にも効果があります。

排尿困難に効く市販薬・漢方薬は以下の通りです。

おすすめの市販薬

ジェントスルーコーワ細粒

10種の生薬の抽出エキスを配合した、飲みやすい細粒型の薬です。尿がなかな出ない排尿困難、夜にトイレで起きてしまう夜間尿、頻尿などの症状に効果があります。不快な排尿トラブルを改善し、排尿状態を次第に正常に戻します。そのほか、倦怠感、腰痛、口の渇きからくる咳や痰、手足の冷えなどにも効果を示します。

おすすめの漢方薬

【第2類医薬品】「クラシエ」漢方猪苓湯エキス錠 36錠

残尿感や尿量の減少、排尿困難などの症状に効果があります。排尿痛の緩和も期待できます。漢方医学では表面的な症状ではなく、原因にはたらきかける治療をするため、漢方薬である猪苓湯は尿が出にくい場合だけでなく排尿痛などさまざまな症状にも効果を示すという特徴があります。

クラシエ八味地黄丸A

排尿困難、残尿感、夜にトイレで起きてしまう夜間尿、頻尿、むくみ、軽い尿漏れ、腰痛などに効果があります。八味地黄丸は、8種類の生薬が配合されており、体を温め、体全体の機構を元に戻していく効果もあります。

おわりに

排尿困難になる原因は、男性特有の病気女性特有の病気である場合がありますが、いずれの場合も泌尿器科を受診すれば医師が適切な診察をしてくれます。

排尿困難の症状で生活に支障が出て困っている場合には、泌尿器科など病院を受診し専門医と相談しましょう。治療法などの説明が受けられるとともに、生活指導もしてもらえます。

排尿困難の症状をなるべく早めに治したい方は、近くの病院で医師に相談することをおすすめします。