排尿痛の原因や薬など悩みをセルフチェック

2019年12月10日

排尿痛の原因・対処・お薬・疑われる病気を解説します。分からないことがあれば薬剤師に相談することができます。

排尿痛の原因

排尿するときに尿道口や膀胱の全体に痛みを感じることが排尿痛です。性別や年齢、尿の回数、血尿の有無によって原因が異なります。また、尿が出始めるとき、尿が出ているとき、尿が終わるときなど、どのタイミングで痛みがあるのかによっても原因が異なります。

排尿の出始めに痛みがある場合

排尿時の痛みは、尿の出口から細菌などが侵入して尿道・膀胱などの尿路への感染や、尿道の粘膜についた傷が原因となり痛みが発生します。

尿の出始めにある痛みの原因としては、尿道炎、前立腺炎、淋菌やクラミジアなど感染による性感染症によるものがあげられます。

尿道炎の場合、何回もトイレに行きたくなる頻尿や、耐えがたい尿意を覚える尿意切迫などの症状があり、男性の場合は尿道から膿などの分泌物がみられます。

淋菌感染症は感染者との口腔性交で粘膜の接触、精液、腟分泌液などから感染することが多く、男性の場合は尿道から膿性や粘液性の分泌物が出現し、激しい痛みの排尿痛が現れます。女性の場合はおりものが増加したり、下腹部に痛みがあったりしますが症状に気付かない場合もあります。

細菌感染は、体が疲れていたりストレスなどがたまっていたりして、体の抵抗力が落ちているときに感染症にかかりやすくなります。

排尿中に痛みがある場合

排尿しているときに痛みがある場合は、膀胱炎、尿道炎や、まれに尿道結石や尿道腫瘍または尿道の外傷などによる尿道狭窄が原因とされています。

膀胱炎は尿道が短い女性に多く、尿道と腟や肛門との距離が近く細菌が感染しやすいためです。尿を我慢しすぎたり、性行為、ストレス、体の冷えなども発症の原因となります。排尿痛や頻尿、尿意切迫、残尿感などの症状があります。

尿道結石は女性よりも尿道が長い男性に多く、膀胱から尿の出口までの尿道に結石がある病気です。尿道外傷は尿道にカテーテルを通したり、事故などによって尿道に傷がつくことです。排尿中の痛みや、血尿、尿が出にくいなどの症状があります。

膀胱や尿道の狭窄などによって尿の流れが妨げられると、尿路に侵入している細菌を排尿で洗い流すことが難しくなり、排尿後も膀胱に残っている細菌が増殖することで感染がさらに起きやすくなります。

排尿が終わるときに痛みがある場合

排尿が終わる頃に痛みがある場合は、尿路結石や膀胱炎などの可能性が考えられます。

結石は、塩類により尿が過飽和な状態であったり、食事でたんぱく質やビタミンCの摂取量が非常に多い、または水分やカルシウムの摂取が不十分である場合に形成されやすくなっています。腎臓、尿管、膀胱などの尿路内に結石がつくられると、排尿痛、背中の痛み、下腹部の痛み、血尿、頻尿、感染症などを引き起こす原因となります。

膀胱炎の女性では、排尿中や排尿後にズキズキと痛みを感じる症状が多いです。

排尿痛の対処法

清潔を心がける

尿道などに菌が触れて感染症を起こさないために、局所を清潔にすることが大切です。排便後は尿道に大腸菌が触れないように、前から後ろに拭くようするなど細菌を触れさせないようにしましょう。性感染によることが原因となるケースも多いので、性行為のときにはコンドームを使用しましょう。

また、尿意を我慢し膀胱に尿を溜め込み続けていると膀胱炎などを発症させやすくなるため、トイレに行く習慣を増やし、膀胱内の細菌を排出することを意識しましょう。

生活習慣を見直す

細菌感染は体の抵抗力が落ちているときに感染しやすいので、疲労やストレスはためこまず、睡眠不足は解消しましょう。水分を多く摂取してバランスの良い食事を摂り、体をしっかり休ませて細菌に対する抵抗力をつけましょう。また、定期的に軽く運動して抵抗力を高めたり、体を冷えから守ったりすることも大切です。

病院に行く

排尿痛が長期に続く場合は、なんらかの感染症や病気を引き起こしている可能性が高いため、早めに泌尿器科や性病科、婦人科などの病院を受診しましょう。

多くは検尿をして尿中の成分を調べ、排尿痛がどこから起きているのか診断します。病気によって、抗生物質の内服薬や注射などの治療を受けます。

薬の使用

排尿痛を起こす原因を特定し、病気に合った薬剤の選択が必要です。

尿道炎の場合は原因菌の特定が必要ですが、特定できない場合はシプロフロキサシンなどのフルオロキノロン系の抗生物質か、トリメトプリム・スルファメトキサゾールなどが使用されることもあります。

細菌性の膀胱炎である場合は、抗菌剤であるクラビットなどのニューキノロン系薬剤、フロモックスなどのセフェム系薬剤、サワシリンなどのペニシリン系薬剤を使用します。オキシブチニンやトルテロジンなどの抗コリン作用のある薬剤は、膀胱の収縮をおさえて尿意切迫などの症状を軽減させる作用があります。

淋菌感染症には、セファロスポリン系の抗生物質の注射や、セフィキシムの経口投与があります。クラミジアにはアジスロマイシンがよく使われています。

また、症状によっては漢方製剤などを使用して排尿痛を治療することもあります。五淋散(ごりんさん)、猪苓湯(ちょれいとう)、竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)、清心蓮子飲(せいしんれんしいん)などのエキスを含んだ漢方薬が使われます。

排尿痛に関する疑われる病気

※こちらでは代表的な症状のみ記載しており、症状に関する個別の診断を行うものではありません。気になる症状のある方や、体調の変化を感じた場合は医療機関にご相談ください。

排尿痛に使われるお薬の総合情報

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