群発頭痛の症状と特徴

特定の原因がないのに繰り返し起こる頭痛を「一次性頭痛(慢性頭痛)」といいます。一次性頭痛には、主に「緊張型頭痛・片頭痛(偏頭痛)・群発頭痛」という3つの種類があります。

「群発頭痛」は激しい痛みであることから、「痛みの王様」などと呼ばれることもあります。

症状の特徴

毎日決まった時間に、集中的に激しい痛みが起こることが最大の特徴です。「まるで目がえぐられるような、刺されるような痛み」などと表現されるほど、耐えがたい激しい痛みがあります。

症状は頭の片側に起こり、頭痛と同じ側の目の奥が痛みます。痛みは目の奥だけでなく、目の周りやこめかみ、上あごなどにも痛みが広がる場合があります。

群発頭痛では、落ち着かず興奮したような状態になることが多い傾向があります。

また、頭痛が起きたときに下記の症状をともなうことが多くあります。

・目の充血や涙が出る
・瞳孔が過度に縮小する
・鼻水や鼻づまり
・まぶたが上がりにくくなる

症状が起こる時間や期間

群発頭痛は、15分~3時間ほど続く痛みが、通常は1日1回発生しますが、2~3日に 1回、あるいは 1日に 4~5回起こることもあるようです。

発作が起こる期間を群発期間と呼び、通常は2~4週間程度ですが、数か月間にわたって起こる方もいます。

また、夜間・睡眠中に頭痛発作が起こることが多く、明け方に痛みで目を覚ますこともあります。

群発頭痛になりやすい人は?

群発頭痛は女性に比べて男性の方が3~7倍患者が多いと報告されていましたが、近年では喫煙などの生活習慣の変化により、女性との患者数の差が小さくなっているという報告も出ています。

発症年齢は20〜40歳が多い傾向があります。

群発頭痛の主な原因

群発頭痛の原因について明確な解明はなされていませんが、群発頭痛を引き起こすものとして以下があげられます。

・アルコール
・タバコ
・気圧の変化
・ストレスや睡眠不足などによる体内時計の狂い
・ニトログリセリンなどの血管を拡張する薬

群発頭痛はお酒をたくさん飲む人やヘビースモーカーに多い傾向があります。

頭痛とともに涙や鼻づまりなどが起こる理由は、自律神経の刺激によるものです。飲酒や体内時計の狂いによって自律神経が乱れることが、群発頭痛を引き起こすというのが2018年1月現在における見解です。

また、群発期間にアルコールと飲むと必ず発作が誘発されるといわれています。

群発頭痛の治療

群発頭痛は市販薬が効かない場合が多いため、病院での治療が必要となります。神経内科や頭痛外来を受診しましょう。

なお、症状や体質、病院により治療は異なりますが、主に行われる治療は以下の通りです。

酸素の吸入

100%濃度の酸素をマスクで15分ほど吸入します。

酸素吸入をした方の約80%に改善がみられています。

薬での治療

片頭痛に効果のあるスマトリプタンの注射や錠剤を使用します。

ほかの薬が使用されることもありますが、スマトリプタンは保険適用となっており、有効性も確立されています。

市販で販売されている鎮痛剤は群発頭痛には効かないという報告があるため、病院を受診して薬を処方してもらいましょう。

生活習慣の指導

睡眠時間を十分にとり、アルコールやタバコを控えるなどの生活指導がされます。

群発頭痛の病院での予防法

病院での対処で群発頭痛を予防する場合には、薬が使われることがほとんどです。

薬での予防

群発頭痛の予防薬として、ベラパミルやエルゴタミン、ステロイド剤などが処方されます。

群発頭痛の予防薬も治療薬同様、処方薬が有効であるため病院の受診が必要です。

そのほかの予防法

群発頭痛の予防として神経ブロック療法があります。神経ブロック療法は、痛みのある部位や痛みの原因になっている神経や周辺に局所麻酔薬で痛みをとる治療法です。

また、痛みの元となる三叉神経根を切除する手術が行われることがあります。

自分でできる群発頭痛の予防対策

自分でできる群発頭痛の予防対策として日常でできることもいくつかあります。つらい痛みを避けるために取り入れてみましょう。

自律神経や体内時計を乱すものを避ける

・アルコールとタバコを控える
・チョコレート、ココア、ピクルス、ピーナッツバター、チーズ、加工肉を控える
・深夜のテレビやパソコンを控える
・夜更かししない

また、酸素をカラダに取り込むウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動も有効です。

気圧の変化を避ける

気圧の変化も群発頭痛を起こす原因になるため、飛行機に乗ることや登山なども避けましょう。

入浴後に痛む場合

入浴後に頭痛発作が起こる場合は、湯船に入らずシャワーを浴びるだけにしましょう。

発作が起きそうになったら

頭痛発作が起きそうになったら、窓を開けて深呼吸をしましょう。

群発頭痛は痛みが激しいことが特徴ですが、軽い発作で済む場合もあります。そんなときは深呼吸をして体に酸素を取り込みましょう。

おわりに

激しい頭痛にともない、しびれや麻痺、嘔吐などの症状が起こる場合があります。その場合、くも膜下出血などほかの病気が原因で頭痛が起きているおそれがあるため、異常を感じたらすぐに病院を受診しましょう。

群発頭痛は、生活習慣を整えることが大切です。普段の生活にも気を配った上で病院の治療を受けることをおすすめします。