髪は誰でも抜けるものです。

新陳代謝による生え変わりで、1日に平均で100本前後は抜けるといわれていますが、何らかの影響でヘアサイクルに変化が起こると、髪の成長が遅くなり抜け毛が増えていきます。

抜け毛の原因は年齢性別によってもさまざまですが、抜け毛が気になり始めたら誰でも始められる予防法を紹介します。

日常生活の抜け毛予防4か条

髪は地肌の奥にある毛根部分の「毛球」が細胞分裂を繰り返し、上に押し上げられることによって成長します。毛球部分に栄養や酸素が届きにくくなると髪の成長は妨げられ、1本1本の毛が細くなったり、抜け毛が増えたりします。

毛球の細胞に栄養を届けるのは血液です。日常生活での抜け毛予防では、血流が滞るようなことを避けるのがポイントです。

ストレスをためない

心や体が受けるストレスで抜け毛が増えることがあります。ストレスがかかると自律神経が刺激され、毛細血管が収縮します。すると髪の毛が作られる毛母細胞に栄養や酸素が届きにくくなり、抜け毛の増加につながります。

生活環境の変化、仕事や学校でのストレス、人間関係の悩みなど、心と体に負担がかかり過ぎたSOSが、人によっては抜け毛という症状であらわれるのです。

日頃から軽い運動や散歩をしたり、趣味の時間をもつなど、自分なりにストレスを発散できる方法を見つけて、気分転換をはかりましょう。目を閉じてゆったりと深呼吸を繰り返すことでも交感神経の興奮が鎮まります。

また、抜け毛で悩むこと自体が大きなストレスになります。髪に不安を感じ始めたら早めに専門の医師に相談し、一人で悩みを抱え込まないのも抜け毛予防で大切なことです。

質のよい睡眠を

睡眠は一日の疲れを取って体をリセットするために重要な時間です。毛根の細胞分裂は寝ている間に促進するので、抜け毛予防でも良質な睡眠をとるよう心がけてください。

睡眠は、短時間であっても深い眠りを確保することが大切です。ただダラダラと長時間寝るのは体のリズムを乱すことがあるので逆効果です。

寝る前にぬるめのお風呂に入ったり、照明を暗くしてゆったりと過ごすと、体はリラックスモードになって深い眠りに入りやすくなります。寝る直前まで大騒ぎしたり、頭をフル回転させるような生活は避けてください。

タバコは控える

タバコの成分・ニコチンには毛細血管を収縮させる作用があります。毛根周辺の血管が細くなり血行が悪くなると、細胞に十分な栄養や酸素が行きわたらなくなり、髪の成長が妨げられます。

また、喫煙時に吸い込んだ一酸化炭素が血液中のヘモグロビンとくっついて毛細血管の壁を傷つけ、血管を硬くするといわれています。血管壁が硬くなることでも血流が悪くまるため、抜け毛で悩んでいる方は喫煙を控えることをおすすめします。

シャンプーは適度に

抜け毛を気にするあまり髪を洗わない、逆に1日に数回など髪を洗い過ぎるのは、どちらも髪の成長にマイナスです。

頭皮に汚れが溜まっていると皮脂が酸化し、地肌がトラブルを起こしやすくなります。洗い過ぎて頭皮の皮脂がなくなり過ぎるのも、髪に負担がかかってしまいます。

ぬるま湯で地肌と髪の汚れを洗い流してから、シャンプーでやさしく地肌を洗い、最後にしっかりと洗い流すのが基本です。決してゴシゴシと強く頭皮をこすらないでください。

抜け毛を予防する市販薬

日常生活を改善してもすぐに抜け毛がストップするわけではありません。年齢を重ねることでも新陳代謝は次第に衰え、髪が細くなったり、抜けたら生えにくくなるなど、気になる症状が多くなっていきます。

なかなか抜け毛が減らない場合は、生活習慣の改善にプラスして育毛剤や漢方薬を使用しましょう。

育毛剤:リアップシリーズ

リアップシリーズは、育毛剤としては日本で唯一の薬局で買える薬(第一類医薬品)です。医薬品成分として認められているミノキシジルが毛包に直接作用し、毛細血管を拡張。細胞の増殖やたんぱく質の合成を促進し、発毛作用を示します。

リアップブランドには次の4種類があります。

製品名 特徴
リアップ リアップシリーズ第一号。ミノキシジルを1%配合したことで注目。
リアッププラス ミノキシジル1%の他に、頭皮の発毛環境を整える成分を配合。メントールによる清涼感ある使い心地。
リアップジェット 容器を頭皮に押し当てて成分を噴射させて使用するジェット式エアゾール。配合成分はリアッププラスと同じ。
リアップX5プラス ミノキシジル5%配合。さらに頭皮の皮脂をコントロールする成分も加えられ、発毛サポート成分が強化。

他にも抜け毛に効く市販薬はさまざまな製品が販売されています。

抜け毛の部位や症状、年齢性別によっても適している製品が異なります。自分の症状に適した市販薬を選択しましょう。

抜け毛予防の漢方薬

東洋医学では、髪は生命力の貯蔵場所である「腎」の働きが衰えたり、「血」が不足すると美しく保つことができなくなるといわれています。またストレスによって「気」が不足することも髪に悪影響です。

抜け毛予防に使用する漢方薬は、腎の働きを高めたり、血や気を補う働きがあるものを体質に合わせて選びます。

八味地黄丸料エキス顆粒クラシエ

八味地黄丸(はちみじおうがん)は、加齢に伴う抜け毛予防として、腎の働きが衰えている方におすすめです。抜け毛のほかに、疲れやすい・手足が冷えやすい・夜何度もトイレに起きるような体質の方に使用します。

ツムラ漢方桂枝加竜骨牡蠣湯エキス顆粒

桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)は、神経の興奮を落ち着かせて、心を穏やかにする作用があります。慢性的にストレスを抱えていたり、イライラがたまっている方におすすめです。

抜け毛が気になったら病院へ

抜け毛の予防で大切なのは、自分の抜け毛の原因・症状・状態を客観的に正しく知ることです。

抜け毛や薄毛の原因を調べるには皮膚科、または発毛専門クリニックを受診してください。また一部の内科、精神科でも抜け毛に対する診療をおこなっているところもあります。通いやすいエリアで抜け毛に対応している病院を探してみましょう。

おわりに

抜け毛はなかなか人に相談しにくく、ひとりで悩みを抱えてしまうことが多いものです。しかし悩んでいるストレスや時間が、抜け毛をさらに進行させてしまう可能性があります。

シャンプーの時に抜ける毛が増えてきたり髪の分け目が気になってきたら、まずは日常生活での抜け毛予防をおこなうとともに、深く悩む前に医療機関を受診しましょう。