橋本病ってどんな病気?

1912年に外科医、橋本 策(はしもとはるか)博士がドイツの医学書に世界で初めて発表した病気なので博士の名前から「橋本病」になりました。
甲状腺の機能が低下する病気原因ははっきりしたことは分かっておらず、身体を守るリンパ球が自分の甲状腺を敵とみなして攻撃をしてしまう自己免疫疾患で、攻撃され過ぎ破壊が進むと甲状腺機能低下になります。
細菌やウィルスによるものではありませんので感染することも無い病気です。

男女比率は約1:2、30にもなると言い、女性に多く発症すると言われ、年齢は20代後半以降で30~40歳代に多く見られ子供は稀です。
首が太くなって見える事があり甲状腺腫として診断されることがあり、バセドウ病の甲状腺腫と似ていますが橋本病の方が固く、表面がゴツゴツとしていることが多いと言われています。
バセドウ病は甲状腺機能の上昇で、橋本病は機能が低下する病気でよくこの二つの病気は似ている事でよく取り上げられています。
 

甲状腺機能が低下するとどうなるの?更年期・老化・鬱とも間違われやすい橋本病の症状

  • むくみ・・・甲状腺低下の主な症状で普通の浮腫みとは違い、押しても戻ってくるのが特徴です。顔や手足のこわばりが朝に見られ、粘膜などもむくみが出るため酷くなると声がしゃがれた感じになります。
  • 皮膚の乾燥・・・細かい粉が付いたような状態になる。
  • 寒がりになる・・・代謝が落ち、冷えやすくなり夏でも汗をあまりかかなくなります。
  • 脈がゆっくりになる・・・心臓の動きが通常よりゆっくりになり脈も弱く感じる。心臓を包む心のうに水がたまり肥大する。
  • 無気力・・・身体も疲れやすく、物事に対しての意欲が減退。居眠りをする癖や、話す時口がもつれたりする。
  • 月経異常・・・生理の経血の量が多くなったり、長く続く事がある。そのままにしていると妊娠した時に流産しやすく
    なってしまう事もあるので注意が必要です。
  • 食欲不振・体重増加・・・食欲減退するが、代謝が落ちるのでカロリーの消費も少なくなるので体重は増加する。胃腸の働きも
    弱くなる為、便秘傾向がみられます。
     

途中からバセドウ病に転換することもある?!注意すべき症状

無痛性甲状腺炎

一時的にホルモン量が多くなり、バセドウ病と同じ症状が出る事があります
甲状腺に溜められている甲状腺ホルモンが血液中に流れ出してしまう為です。

バセドウ病

ごく稀に親族でバセドウ病患者がいると、遺伝的要因もあるので橋本病からバセドウ病になってしまう事もあります。
バセドウ病患者も病状が好転してくると逆に甲状腺機能低下症になる事も。

橋本病の急性増悪

甲状腺の炎症が急激に大きくなって痛んで熱が出たりする悪化の事を指します。甲状腺ホルモンが
一気に流れ出るとこの様な状態になります。
 

橋本病の検査は血液検査と細胞検査

  • 甲状腺機能の検査・・・血液中の甲状腺ホルモン濃度をチェックします。
  • 甲状腺抗体の検査・・・腫れが確認出来なくて甲状腺機能に異常がない場合、甲状腺に対する抗体が有るか無いかで判断します。
  • 細胞検査・・・血液検査ではっきりしない場合は甲状腺組織を注射針で採取し検査します。

 

甲状腺機能低下がある場合は薬物治療が必要

橋本病だからといってすぐ治療しなければいけないという事はありませんが、甲状腺機能低下の症状が見られる場合は治療が必要です。
甲状腺ホルモンの低下が長く続くと動脈硬化やさまざまな臓器に影響がでてしまいます。

薬物治療:サイロキシン(チラーヂンS)

サイロキシン(チラーヂンS)という薬が主に使われていて、身体で作れない甲状腺ホルモンを補うホルモン薬です。
投薬治療を続けているうち、血液中の甲状腺ホルモンが安定し機能低下による症状が無くなってきます。
2、3か月で患者に適した薬の量が決まってくるので後は血液検査の結果を見て量を調整していき、上手くつきあっていく事が大事です。

注意

高齢者、心臓疾患のある人、機能低下が著しい人は少量から様子を見て慎重に服用します。
ホルモン薬を急に飲むと心臓に負担がかかる可能性もあるので、入院する場合もあります。

副作用

薬が効きすぎると、動悸、息切れ、発汗、手の震え、寝付が悪くなる事があります。
このような症状が出たら医師に薬の量を相談をしましょう。
その他
不整脈、頭痛、めまい、不安感、イライラ、食欲不振、吐き気、体重減少、発疹
重い副作用

  • 狭心症・・・胸の痛み、違和感、不整脈
  • 急性副腎不全・・・強い倦怠感強いけん怠感、食欲不振、吐き気、吐く、下痢、腹痛、血圧低下、尿量減少、呼吸困難、意識低下
  • 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
     

さいごに・・・

甲状腺機能低下の症状は更年期やうつ症状などの他の病気に間違われることも多く、発見がしずらい病であることが解って頂けたと思います。橋本病になってしまってもすぐに治療が必要とは限らず、甲状腺機能が低下しても薬でコントロールできる病気ですので安心して治療を受けてください。

 

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