はじめに ~盲点になっている水分補給の方法~

「熱中症」は、高温・多湿の環境下で体内の水分や塩分(ナトリウム)ミネラルなどのバランスが崩れたり、体温の調節ができなくなるなどして、様々な症状が起こり、命に危険が及ぶこともある障害です。

熱中症は予防がとても重要です。熱中症対策として最も欠かせないのは「水分補給」ですが、単に水分を取ればいいのではなく、いつ、何を、どれくらい飲むかが重要です。

水分補給は知らずに間違った方法を続けていることで、熱中症予防には効果が無く、むしろ他の問題を引き起こすことがあります。

今回は、熱中症対策にはとても重要な正しい水分補給のポイントについてです。
 

やってしまいがちな水分補給のNG

のどが乾いてから水分補給をする
一気に大量に水分を取る
清涼飲料水やジュースを多く飲んでいる
レジャーやスポーツに夢中で水分を取り忘れる
☑室内、オフィス内であまり水分を取らない
アルコールやカフェインで水分を補給

これらは無意識にしていることが多く、水分不足という認識があまりなく、気が付いたら熱中症になるというケースです。
 

水分を取るべきタイミング

水分補給で大切なのは、のどが渇く前からこまめに摂取することです。のどが渇いた…と感じる頃にはかなりの脱水状態にあります。
以下のタイミングには意識して水分補給しましょう。

起床時
外出前
会社や目的地に到着後
勤務中
車の運転中
スポーツの前後
入浴前後
就寝前

軽い脱水状態の時は、のどの渇きを感じないため、脱水状態になる前に補給をすることが必要です。


 

熱中症予防に適した飲み物は

普段に飲むものは、水、麦茶、牛乳を

水=水分補給の基本
麦茶=汗をかくとミネラルが不足するためミネラル入り麦茶がおすすめです。
牛乳は=普段から摂取することは大切ですが、特に夏のスポーツの後には牛乳が良いとされています。
運動後にたんぱく質を摂取すると「アルブミン」という物質が合成されます。アルブミンには血管内に水分集める働きがあり、血液を増やす作用があります。
血液が増えると汗をかきやすくなり、血液が体中を循環して熱を逃がしやすくすることで体温調節しやすくなります。
 

大量に汗をかいたときはナトリウムを補う

スポーツ飲料、経口補水液
たくさん汗をかいたときは、水分と共に塩分も失われます。体内の塩分(ナトリウム)濃度が低くなると、脱力感やけいれん、意識障害などが起きる「低ナトリウム血症」を引き起こす危険があります。
大量に汗をかいたときは、水だけでなくスポーツ飲料、OSワンなどの経口補水液などでナトリウムの補給を忘れないようにしましょう。

自分で作る場合
水1リットルに塩を小さじ半分、砂糖を大さじ4を入れたもので良いでしょう。

 

水分補給の注意点

1日の水分摂取量は汗の量を考えて

健康な成人の場合、体内の水分量は体重の約60%です。一般的には1日の汗、尿、便などの排泄量は約2ℓ~2.5ℓとされています。
通常は食物以外の水分としては1.5ℓ~2ℓの接種が必要とされていますが、大量に汗をかく時期には、発汗した分、その量に見合う水分と塩分を補給する必要があります。夏は普段より汗の量が増えるため、多めに補給することを意識しましょう。

 

のどの渇きを感じなくてもこまめに補給

軽い脱水症状の時には気づかず、のどが渇いた…と感じる頃にはかなりの脱水状態にあるため、屋外はもちろん、室内でもこまめに補給しましょう。
 

多量を一気に飲まない

のどの渇きを感じてから、多量の水分を一気に飲むと、胃に負担がかかり胃痛やだるさの原因になります。一度に飲む量は150~200CCとし、一日のうちに何度もこまめに補給しましょう。
 

塩分、糖分の摂りすぎに注意

汗をかいた後にはスポーツ飲料などは有効ですが、普段から多飲すると塩分の過剰摂取となり、高血圧の原因になります。
また清涼飲料水や甘いジュースを多飲すると、「ペットボトル症候群」といわれる糖分の摂り過ぎにより血糖値が上がり、糖尿病にもつながります。

 

冷えたものばかりを飲まない

キンキンに冷えたものは暑い時にはおいしく感じますが、常に冷蔵庫で冷えた飲み物ばかりを飲むと、胃の働きを悪くしたり下痢の原因になることがあります。
 

アルコール、カフェインを飲むときは、多めに他の水分を

コーヒー、紅茶、緑茶などのカフェインは尿の量を増やし体内の水分を排泄してしまいます。
またビールなどのアルコール失われた水分を補ったつもりでも、一旦吸収した水分はその後にそれ以上の水分が、尿で失われてしまいます。
これらを飲むときは、水などアルコールやカフェインを含まない水分を、いつもより多めに補給するようにしましょう。

 

さいごに

熱中症予防のための水分補給については、タイミングや飲むものなどのポイントを知っておくことがとても大切です。
長時間、高温多湿の場所にいることを避けることや、風通しの良い服装をするなどと合わせて、ぜひ正しい水分補給を実行して、熱中症にならないようにしましょう。