熱中症は、暑さのために体温のコントロールができなくなった状態。

体内に熱がたまって急激に体温が上昇し、重症では命にかかわる危険があります。

特に、赤ちゃんや子どもは大人が守ってあげなければならないので、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

今回は、見逃せない熱中症の初期症状から予防法まで、乳幼児の熱中症対策を詳しくご紹介します。

 

赤ちゃんや子どもが熱中症になりやすい理由とは

赤ちゃんや子どもが熱中症になりやすい理由、つまりリスクを知ることは、熱中症対策を考える上でとても重要です。

乳幼児と大人の体では、次のようなところに違いがあります。

乳幼児は体温が環境に左右されやすい

赤ちゃんや子どもは自律神経が未発達で、体温調節機能も未熟です。

さらに大人に比べて(体が小さい割に)体表面積が大きく、皮下脂肪が少ないのが特徴。

そのため外界の熱が皮膚の表面からダイレクトに伝わりやすく、さらに伝わった熱は(調節機能が未熟なため)こもりやすい、というわけです。

また、エアコンが効き過ぎた場所に長時間いることも良くありません。

体の熱が皮膚の表面からどんどん奪われてしまうため、体力を消耗。

疲労の蓄積は熱中症予備軍にもつながります。

赤ちゃんの体は水分が多い

「人間の体の約60%は水分でできている」といわれますが、それは成人の場合です。

赤ちゃんは約80%、子どもでも約70%と、大人よりも水分の割合が高いため、暑さなどで脱水症状を起こすと、体力の衰えが著しく、体調が急に悪化する可能性があります。

乳幼児は自分で体温調節ができない

暑かったら洋服を脱ぐ、涼しい場所に移動する、喉が渇いたら水分補給する、どう具合が悪いのか症状を訴える・・・。

大人なら当たり前にできるこれらのことが、赤ちゃんや子どもには困難です。

周囲の大人による細かな配慮こそ、乳幼児の熱中症予防で重要となります。

 

赤ちゃんや子どもの熱中症:初期症状

熱中症の初期症状の主なものは次の通りです。

乳幼児の様子を見ていて、このような異変に気づいたら要注意!暑さでたくさん汗をかき、脱水症状を起こしているかもしれません。

 

・笑顔が少なく、いつもより何となく機嫌が悪い

 

・唇が乾いている

 

・顔が赤く、触ると熱い

 

・泣き声が小さくなった

 

・おしっこの量が少なくなった

 

・いつもよりおっぱいやミルクを飲みたがらない

 

このような場合は、すぐに木陰など涼しい場所に移動し、横に寝かせます。

衣類をゆるめて団扇などで風を送ったり、冷たいタオルで首や脇の下を冷やし、体温を下げてください。

水分は、一気に飲ませると吐いてしまう場合がありますので、少量ずつ口に含ませます。

麦茶や湯冷まし、スポーツドリンクを半分の濃度に薄めたもの、経口補水液などで水分と塩分、ミネラル分を補給しましょう。

 

赤ちゃんや子どもの熱中症:症状が進むと・・・

熱中症の初期症状を見逃し、症状が進んでしまうと次のような状態に!

このようなときはすぐに医療機関に連絡し、連れて行きましょう。

 

・泣き声がなくなった

 

・ぐったりしている

 

・汗をかかなくなった

 

・おしっこが出なくなった

 

・呼びかけに対して反応が鈍い、もしくは反応がない

 

救急車が到着するまでの間も、できるだけ体温が下がるよう処置を続けてください。

お子さんの具合が悪いと慌ててしまうものですが、こんな時こそ冷静になり、落ち着いて対処しましょう。

また意識がないときに口から水分を与えるのはNGです。水分が気管に入ってかえって危険な状態になることがありますので、横向きに寝かせてください。

 

赤ちゃんや子どものための熱中症予防!日常生活の注意点

室内

熱中症の予防では「温度」「湿度」「日差し」の管理がカギです。

直射日光が当たらない場所に寝かせたり、エアコンを上手に利用して室内環境に配慮してください。

ポイントがこちら!

 

・すだれやブラインド、カーテンで直射日光を遮る

 

・室温25~26度、湿度50~60%に設定(温湿度計でチェック)

 

・冷やし過ぎを防ぐため、扇風機は少し離れた場所から。タイマーや首振り機能を活用する

 

一般的に熱中症は「室温28度以上、湿度70%以上」で要注意とされています。乳幼児は大人よりも熱中症のリスクが高いため、温度や湿度の管理は重要です。

 

日頃から温湿度計で確認する習慣をつけましょう。冬場はインフルエンザの予防にもつながります。

また、日中でも薄手のカーテンをひいたり、ベランダにすだれを設置すると直射日光が遮られ、室温の上昇を抑えることができます。

散歩や外遊び

真夏の炎天下は、できるだけ外出を避けるのが一番です。

ベビーカーや幼児の顔の位置は大人よりも地面に近いので、路面からの照り返しの熱の影響を受けます。

大人より3~4度気温が高い場所にいることを忘れずに。

 

・体調が悪い時は出かけない

 

・散歩や外遊びは朝か夕方、涼しくなってから

 

・日中出かける際は日陰を選び、短時間にとどめる

 

・必ず帽子を着用

 

外出時は、たとえ短時間でも水分補給用の飲み物を持参しましょう。

自分から暑さを訴えられない乳幼児の場合は、時々体に触れて体温が上がっていないか確認してください。

元気に走り回る年齢のお子さんは、遊びに夢中になっているうちに脱水や熱中症になることがあるので注意が必要です。

ベビーカーに取り付けられる扇風機や冷却シートも市販されていますので、場所や体調に応じて活用するのもいいでしょう。

車の中

真夏の車内は、窓を閉めてエアコンを切ると、たった数分で室温が40度を突破しサウナ状態に!

ほんの少しの用でも、絶対に乳幼児だけを車内に残さないでください。

またチャイルドシートにずっと座らせていると背面に熱がこもることがありますので、ドライブの途中もこまめに様子を確認しましょう。

ベビーカーと同様に、冷却シートを設置するのもおすすめです。

 

おわりに

熱中症は、寝不足など体調不良のときにも起こりやすくなります。

お昼ご飯の後、15時頃までの間に昼寝の時間をとって体を休ませたり、水浴びをさせて体温を下げるなど、休息や遊びにもひと工夫加えて、乳幼児を熱中症から守りましょう。