デング熱は、ウイルスを運ぶ蚊の活動時期である5月中旬~10月下旬まで感染するおそれがあります。

デング熱は、初期症状が風邪に似ているということもあり、病院に行かずに放置していると症状を悪化させる可能性があります。

この記事では、意外と知られていないデング熱の感染経路や症状、治療法について解説します。

デング熱の感染経路は「蚊」が媒体となりやすい

デング熱は、人から人への直接感染はなく、デングウイルスを持っている蚊を媒介として感染します。

ウイルスを持つ蚊は、ネッタイシマカやヒトスジシマカなどで、とくにヒトスジシマカは日本にも生息し「ヤブ蚊」と呼ばれています。

デング熱に感染する危険性の高い地域は、アフリカ地域、東地中海地域、東南アジア地域、西太平洋地域の熱帯・亜熱帯地域などです。

ただし、日本でも2014年に国内感染が認められたため、海外に行かなくても感染の可能性があることを念頭に入れておく必要があります。

デング熱の症状(発熱・発疹)

デング熱は通常ウィルスに感染してから3〜7日の潜伏期間があるとされています。潜伏期間中は症状は出ません。

潜伏期間後、2〜4割の人が発症し、突然38〜40℃近い高熱に襲われます。その際、頭痛や関節痛、筋肉痛などの全身の激しい痛みを伴うことが多くなっています。通常、熱は3~5日で下がります。

また、治りかけには、胸部・体幹から全身へ発疹が広がるのも特徴です。

重症化すると死に至ることも

デング熱のウイルスには4つの型があり、以前かかったことのある型なら軽症で済みますが、別の型に感染すると過剰な免疫の働きにより重症化するケースがあります。

デング熱が重症化したものは、デング熱出血熱またはデングショック症候群と呼ばれ、ごくわずかな確率ですが、死に至ることもあります。

蚊の活発な活動時期に、38℃を超える高熱、頭痛・関節痛・筋肉痛、発疹の3点が当てはまる場合、デング熱に感染している可能性も考えられますので、重症化を防ぐためにも早めに病院の内科などを受診しましょう。

デング熱の治療

2016年現在デング熱にはワクチンはなく、高熱や痛みに対しての対症療法が行われます。病院での解熱鎮痛剤や輸液(点滴)の投与により症状を改善させていきます。

また、高熱時には脱水症状に陥ることも多いため、水分補給に気を配る必要があります。

デング熱では解熱鎮痛剤の種類に注意が必要

デング熱の感染時には、使用できない解熱鎮痛剤の種類があります。

アスピリン(市販薬ならバファリンなど)などに代表されるサリチル酸系の解熱鎮痛剤は、出血傾向やアシドーシス(酸血症)といった症状につながるおそれがあるので、使用しないようにしましょう。

推奨されている解熱鎮痛剤はアセトアミノフェン(処方薬のカロナールなど)です。

おわりに

デング熱の予防には、虫除け剤を使用したり肌の露出を控えるなど、蚊に刺されないよう対策を取ることも大切です。

デング熱に感染した可能性がある場合には、重症化を防ぐためにもすみやかに病院を受診しましょう。