夏風邪は、夏の暑さで体力と免疫力が低下しているときに、ウイルスに感染することでかかりやすくなります。
夏風邪と冬風邪の違いはウイルスの違い。冬風邪の原因ウイルスは低温乾燥を好むのに対し、夏風邪の原因ウイルスは高温多湿を好みます。

夏風邪とはどのような症状が出て、どのような薬を飲むとよいのでしょうか。
この記事では、夏風邪の症状と薬や治療、回復方法について紹介します。

夏風邪の症状について

冬に引く風邪と区別するために「夏風邪」とよばれていますが、具体的にはどのような症状なのか確認しましょう。

夏風邪は発熱・喉の痛み・腸の症状が多い

夏風邪に多いウイルスは、喉に炎症を起こすアデノウイルスと、腸の症状を起こすエンテロウイルス(腸管ウイルス)です。

アデノウイルスは、プール熱を含む咽頭結膜熱を引き起こし、エンテロウイルスはヘルパンギーナや手足口病とよばれる子どもに多い感染症のほか、風邪症状、咽頭炎、急性気管支炎などを引き起こします。

また夏風邪に多い腸管ウイルスには、ポリオウイルス、コクサッキーウイルス、エコーウイルスもあります。

発熱と同時に口内炎が複数できるヘルパンギーナは比較的わかりやすいのですが、その他の夏風邪は発熱や喉の痛み、腸の症状が多いため、残念ながら自分でどのウイルスの夏風邪にかかったのかを判断するのは難しいでしょう。

夏風邪のウイルスに効く薬はない

夏風邪を引いてしまったら、薬を飲んで体調を回復させようとする人が多いと思いますが、2016年6月現在、夏風邪の原因ウイルスに効果的な薬は、処方薬・市販薬ともにありません。

薬は夏風邪の症状を抑えるだけの対症療法

夏風邪のウイルスに効く薬がないため、対症療法の手段を取ります。
病院では症状にあわせて薬が処方されますが、通常の風邪症状のときに処方されるものと変わりません。
市販薬も同様で、喉の痛みや体のだるさなど症状にあわせた薬を選んでください。念のために薬剤師に相談しながら購入するようにしましょう。

薬を飲むときの注意点

夏風邪に多い下痢の症状ですが、下痢止めは極力飲まないほうが望ましいです。
下痢の症状が起こるのは、腸内にいるウイルスを体外へ排出させる必要があるためです。下痢止めを飲んでしまうと、ウイルスが体外へ排出されにくく、かえって夏風邪が長引いてしまいます。

しかしながら、絶対に下痢止めを飲んではいけないというわけではなく、下痢の症状で体力を著しく損なう可能性がある場合や、症状の進行具合にもよります。
下痢の症状が治まらないときは、医師の診察を受けて薬を処方してもらうようにしましょう。

夏風邪の治療について

夏風邪を引くおもな原因は、体力と免疫力の低下です。
早めに完治させるために、夏風邪を引いている間は以下のことに気をつけましょう。

薬を飲んだら安静にして回復を待とう

薬で夏風邪の原因を取り除くことができないため、症状を抑えるために薬を飲み、できるだけ安静にしましょう。
質の良い睡眠を得るためにも、できるだけ快適な室温で休むようにします。

水分と栄養補給は欠かさずに

下痢、喉の痛み、発熱の症状では、脱水症状が起こりやすいので、こまめな水分補給が必要です。夏の暑い時期に白湯や生姜湯は気が進まない場合は、やはりスポーツドリンクがおすすめです。
喉が痛い場合は、大根にハチミツをかけて出てきた水分をお湯に混ぜて飲むのが良いでしょう。大根のビタミンと炎症を抑える作用と、ハチミツの殺菌作用が喉の痛みに効果的です。

加えて食欲がなくても、できるだけ栄養価のあるものを食べましょう。
食欲がないときは、卵やみかん、ヨーグルトなどで夏風邪の症状に対抗します。
食欲が出てきたら、豚肉やレバー、うなぎなどがおすすめです。体力を回復するのを助けてくれます。

汗をかいたらこまめに着替えよう

夏風邪のウイルスは高温多湿を好みます。寝間着やシーツが汗で湿ってきたら、すぐに交換するようにしましょう。
忘れられがちですが、枕カバーも同様です。
何度も取り替えるのが大変だという場合は、枕やシーツにバスタオルを敷いて寝るようにすると、交換するときに楽なのでぜひ試してみてください。

さいごに

夏風邪は夏の暑さで体力や免疫力が落ちているためにかかりやすいので、普段から暑さに負けない体作りが大切です。

夏バテしないためにも、食事は栄養のあるものを食べ、クーラーは適度に使い、睡眠時間を確保するなど、夏風邪を引かないように乗り切りましょう。