十分な睡眠をとったにも関わらず、日中突然眠気に襲われ寝てしまう方は要注意。
こういった症状はよく耳にする「睡眠時無呼吸症候群」も可能性もありますが、「ナルコレプシー」の可能性もあります。

ナルコレプシーは、世界で日本人に最も多い病気とされています。
発病している方はナルコレプシーとは気が付かず、自分の居眠りのことについて悩んでいたり苦しんだりしている場合があります。

では、ナルコレプシーとはいったいどのような病気なのでしょうか!

 

ナルコレプシーとは

ナルコレプシーの有病率は、欧米では比較的少なく1万人に2∼4人程度ですが、日本では1万人16∼18人の割合で全国には20万人もの患者さんがいます

起きている時間帯に自分では制御できない眠気が繰り返し起こるのが特徴の睡眠障害です。
通常考えられない状況で寝てしまう事があり、突然の筋力低下や睡眠麻痺、幻覚を伴います。

「過眠病」「居眠り病」とも呼ばれ、日本では知名度が低く専門医も少ないため、患者に対する正しい判断や治療が受けにくいのが現状です。

出典元:http://www.pakutaso.com/20120344091post-1336.html

 

ナルコレプシーの症状

日中の強烈な眠気は他の過眠症と共通していますが、特徴的なものは4つあり「睡眠発作」「情動脱力発作」「睡眠麻痺」「入眠時幻覚」があります。

 

1、睡眠発作

重要な会議や試験中に、また会話の途中など、緊張を強いられている状態でも眠りに落ちてしまう症状
一度の睡眠時間が5分~30分と短いのが特徴。

また、目覚めたときはスッキリするが2時間後にはまた強烈な眠気に襲われてしまいます。
 

2、情動性脱力発作(カタプレキシー)

笑ったり驚いたりといった、喜怒哀楽で強く感情が動いた時に脱力する症状
症状には個人差があり、軽い脱力感から全身の力が抜けその場で崩れ落ちるケースもあります。

発作時間は短く、長くても数分。
その間意識はしっかりしており、周りの状況を理解することができます。

 

3、睡眠麻痺(金縛り)

通常の睡眠時は、脳が休む「ノンレム睡眠」と体が休む「レム睡眠」が周期的に繰り返され、レム睡眠時に意識があると金縛りを体験します。

ナルコレプシー患者は、眠りが深くなってから訪れるレム睡眠が、寝入った直後のまだ眠りの浅い時に訪れます。
そのため、通常の睡眠よりも意識が残りやすく、したがって多くの場合に金縛りを体験します。

 

4、入眠時幻覚(悪夢)

多くは金縛りと同時に体験することになり、「悪夢」と言われるような現実と見分けのつかない状況で極めて恐ろしい体験をしてしまいます。
 

ナルコレプシーの原因は不明

ナルコレプシーそのものが、レム睡眠とノンレム睡眠を正常に切り替えられない為に起こる病気ではないかと考えられていますが、未だ確証はありません。
しかし現在、原因として考えられているものに以下のようなものがあります。

 

◎特定の遺伝子とストレス

日本人のナルコレプシー患者では、ほぼ全員がある特定のタイプの遺伝子を持っていることが分かっています。
しかし必ずしも遺伝子だけではなく、特定の遺伝子要素をもった人にストレスが加わることでナルコレプシーを発症しやすくなることが分かっています。
 

◎たんぱく質「オレキシンA」の不足

情動脱力発作を伴う典型的なナルコレプシー患者の約90%で、脳脊髄液中のたんぱく質の1つである「オレキシンA」の濃度が低いことが知られています。

オレキシン神経は、脳の中で覚醒系の神経ネットワークや筋肉の動きをコントロールする神経ネットワークと深い関係があります。

このことからナルコレプシーは、オレキシンの濃度が低いため、オレキシン神経の働きが阻害され、睡眠発作や情動脱力発作を起こすのではないかと
考えられています。

 

ナルコレプシーの対策について

◎ナルコレプシーの自分で出来る生活改善策◎

  1. 規則正しい生活を心がける。
  2. 重要な睡眠時間を確保する。
  3. ストレスや疲れをためないようにする。
  4. 質の良い睡眠を目指す。


(image by Photo AC)

ナルコレプシーと睡眠時無呼吸症候群との違い

ナルコレプシーは「脳の中の睡眠を調節する機構がうまく働かず、日中に強い眠気が出現するもの」です。

一方、睡眠時無呼吸症候群は「睡眠中に身体の症状のために深く寝ることができず、慢性の睡眠不足となってしまうもの」。
つまり、ナルコレプシー精神疾患であるのに対して、睡眠時無呼吸症候群呼吸器系の疾患なのです。

 

まとめ

漫画「哲也」のモデルにもなった、阿佐田哲也(色川武大)さん、また作家の中島らもさんもナルコレプシーだったそうです。

上記の症状が確認できる方や3ヶ月以上の長期間にわたり日中の強い眠気がある方は、大きな事故やケガなどにつながることもあるので、迷わず
睡眠障害を扱っている精神科での診断を受けることをお勧めします。