インフルエンザと同時感染も?!アデノウイルスに要注意!

アデノウイルスは主に風邪の原因ウイルスの1つです。

風邪のウイルスには、インフルエンザウイルスや、RSウイルスをはじめ、200種類以上あるといわれていますが、アデノウイルスは、インフルエンザの流行時期にも子どもたちに多く検出されるウイルスです。

アデノウイルスは季節を問わず、年間を通して見られ、特に幼児から小学生の子どもに圧倒的に感染しやすく、集団感染により出席停止がとられる感染症も多く発症させています。

特に冬の風邪の季節にはウイルスが蔓延し、様々な感染症に同時感染することもあります。

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アデノウイルスの大きな特徴は、ウイルスがA~Fの6群に分類され、51種類ものウイルスの型があることです。

それぞれの型によって、感染する部位が異なり、多くの型があるため免疫ができにくく、何度でも感染することがあります。

一口に「アデノウイルス感染症」といっても、その症状と病気の種類は多種多様で、呼吸器、消化器、眼など、多くの部位に炎症を起こします。

子どもたちにはとても身近で注意が必要な「アデノウイルス感染症」の感染経路・症状・対処法を知っておきましょう。

アデノウイルスの感染経路と潜伏期間

アデノウイルスの感染経路

アデノウイルスの感染経路は、主に以下をたどります。

■飛沫感染…感染者の咳やくしゃみのしぶきに含まれるウイルスを吸い込む

■接触感染…感染している人の皮膚や粘膜、汚染された物に触る

■糞口感染…汚染された食物や感染者の便に触った手から口に入る

通常、ウイルスは生物の細胞に入ることではじめて増殖できるため、単独で生きていられる時間は限られていますが、中でも生存期間が長いのがアデノウイルスです。

インフルエンザやRSウイルスでは、長くても数時間から2日程度なのに対し、アデノウイルスは、たとえ紙の上でも8~10日間以上も生存する型があるほど感染力が強いため、家の中でも注意が必要です。

アデノウイルスの潜伏期間

アデノウイルスの潜伏期間は5~7日とされています。

これは他のウイルスより比較的潜伏期間が長いとされていますが、感染する部位によっては、さらに潜伏期間が長い場合もあり、2~14日にも及びます。

症状が出る前の潜伏期間中もウイルスは排出されているため、潜伏期間が長い分、気付かないうちに周りに感染させています。

アデノウイルスの多種多様な症状と感染症

アデノウイルス感染症の主な症状と、発症する病気についてみていきましょう。

アデノウイルスの主な症状

  • 高熱(38~40℃の高熱が4日~5日続く)
  • 咽頭炎(のどの腫れや痛み)
  • 結膜炎(目の充血・めやに)
  • 鼻水・鼻づまり・咳
  • 全身倦怠感・関節痛
  • 腹痛、下痢、嘔吐
  • 食欲不振・脱水症状

このように症状は多岐に渡ります。

特に発熱については、通常の風邪は1~2日で解熱しますが、アデノウイルスによる発熱は高熱が4~5日以上続くことが多く見られます。

時には1週間程度続くなど、高熱がなかなか下がらないことが特徴です。

のどの腫れや痛みも強く、食べたり飲んだりも辛くなります。

目にも症状が出ることもアデノウイルスの特徴で、結膜炎を発症し、充血や目やになどで、目が開けられない程の場合もあります。

これら高熱、咽頭炎、結膜炎が、アデノウイルスの3大症状といわれていますが、他にも一般的な風邪の症状や全身症状も多く現れます。

このように、アデノウイルスは子どもたちに多種多様の症状と、以下のような様々な感染症を引き起こしています。

アデノウイルス感染症には出席停止があります

これらアデノウイルス感染症の中には、保育園や学校を欠席する必要があるものがあります。

症状が見られたら、まずはかかりつけの小児科に相談しましょう。必要であれば眼科での治療も行います。

感染が分かったら、すぐに園や学校に連絡しましょう。

感染の拡大を防ぐために、学校保健安全法により、登園・登校について以下が定められています。

咽頭結膜熱(プール熱)

主な症状がなくなった後2日を経過するまで出席停止

■流行性角結膜炎(はやり目)

病状により医師が感染のおそれがないと認めるまで出席停止

■感染性胃腸炎

主な症状がほとんど消失し、主治医が登園可能と認めるまで

このように、学校感染症では出席停止の基準は定めれらていますが、病状は個人によって異なります。

子どもが感染症にかかった場合は必ず医師の指示に従い、登校の許可が出るまで休養し、しっかり治すことが大切です。

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アデノウイルスの治療法は対症療法

症状が見られたら、アデノウイルスによるものかどうか検査を行います。

アデノウイルスは鼻やのどを綿棒でこする迅速検査で診断します。

アデノウイルスに対しては、特効薬は無いため、治療は症状に合せた対症療法になります。

☐高熱=様子を見て必要であれば解熱剤を使用

☐咽頭炎=のどの炎症を押さえる抗炎症剤

☐結膜炎=目薬など眼科医による治療を併用

☐脱水症・食欲低下=点滴治療

また、細菌による二次感染を防ぐために、抗生物質が処方されることがあります。

これらの対処と合わせ、自宅でケアしながら自然治癒を待ちます。

ホームケアの注意点

対症療法と合わせて、自宅では以下に気を付けてあげましょう。

●水分はこまめに与え、脱水症に注意する

●酸っぱい物や塩辛いものはのどにしみるため避ける

●消化とのどごしのよい食事を(うどんやおかゆなど)

●熱が高い時はこまめに着替えさせる

●目やにはぬれたガーゼでふき取ってあげる

●お風呂は熱が下がってから、入る順番も最後にする

通常、治療期間は1~2週間程度かかります。

症状が長引くこともあるため、焦らずケアしてあげましょう

重症化のサインを見逃さないで

アデノウイルスは、重症化すると肺炎をはじめ、脳症など重い合併症が起こることもあります。

以下の症状が見られたら急いで病院へ行きましょう。

◼︎高熱が続いている

◼︎けいれんが5分~10分以上続く

◼︎嘔吐を繰り返す

◼︎水分が取れない

◼︎呼吸障害

◼︎ぐったりしている

小さい子どもは、他の病気でも同様の症状を起こしやすく、対処が遅れると重症化することがあるため、自宅ケアでは子どもの様子をよく観察してあげましょう。

症状が治まった後も二次感染に注意

アデノウイルスは症状が治った後も、体内のウイルスは死滅しているとは限りません。

家族間では以下に注意しましょう。

●感染者と密接な接触は避ける

●感染者に触れた後はよく手を洗う

●便やオムツはしっかりビニールに入れて処理する

●処理の後はしっかり手を洗い、うがいもする

●タオルの共有はしない

●洗濯物も別に洗う

●子どもがよく触るものやトイレの消毒をする

(消毒用エタノールや次亜塩素酸ナトリウムが有効)

アデノウイルスは、症状が治まった後ものどからは7~14日間便からは30日間程は、ウイルスを排出し続けることがあるため、二次感染を起こさないように注意しましょう。

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さいごに

アデノウイルスの特徴がお分かりいただけたかと思いますが、アデノウイルスは、毎年のように子どものたちに多くのつらい症状や病気を引き起こしています。

感染力が強く、流行性が高いウイルスのため、アデノウイルスの症状や感染経路を知っておき、正しい対処をしてあげましょう。