貧血に効果がある市販薬は?
貧血は、血液中の赤血球や赤血球に含まれる血色色素の量が少なくなった状態です。貧血が起こる原因はさまざまありますが、市販薬が効果を発揮するのは、鉄不足が原因となる貧血です。
市販の貧血対策として「サプリメント」と「医薬品」がありますが、医薬品は病気に対する有効性が国から認められている製品です。
効能・効果において科学的根拠や臨床試験に基づいて厳しい基準で製造され、国から認可を受けているため、症状に対して確実な効果が期待できます。
貧血に効くおすすめ市販薬3選!
製品名 | 特徴 |
ファイチ(小林製薬) | 胃が弱い方におすすめ |
マスチゲン錠(日本臓器製薬) | 鉄の吸収を助ける成分が配合 |
エミネトン(佐藤製薬) | 鉄分の配合量が最も多い |
ファイチ(小林製薬)
ファイチはサプリメントや健康食品とは異なり、貧血を改善する効果が認められている医薬品です。
鉄分に葉酸やビタミンB12をバランスよく配合し、血中のヘモグロビンや赤血球の生成を助けます。
鉄はお茶やコーヒーなどの成分と吸着して腸での吸収が阻まれる性質がありますが、ファイチはフィルムコーティングされており腸に運ばれてから溶けるため、効率的に体内に吸収されます。腸まで溶けずに届くため、胃を荒らさず、鉄のいやなにおいや味がしません。
また、1日1回飲むだけなので、手間なく継続できます。
お試し用の15日分(30錠)、継続して続ける1か月分(60錠)、大容量で値段がお得な2か月分(120錠)があり、用途に合わせて購入できることもメリットです。
製品名 | ファイチ |
1日分(2錠)の成分量 |
溶性ピロリン酸第二鉄・・・・79.5mg |
効能・効果 |
貧血 |
用法・用量 |
1日1回食後に服用 |
服用の注意 | ・服用の前後30分はお茶・コーヒーを飲まない ・水またはぬるま湯で噛まずに服用する |
希望小売価格 | 30錠 900円/60錠 1,500円/120錠 2,700円 |
こんな時にファイチがおすすめ!
・立ちくらみやめまいがする
・朝起きるのがつらい
・体がだるい
・記憶力が悪くなった
・むくみやすい
・生理痛が重い、経血量や回数が多い
マスチゲン錠(日本臓器製薬)
マスチゲン錠は、鉄分以外にもビタミンB類や葉酸などを含む造血作用のある医薬品です。
血を作る成分だけではなく、鉄の吸収を高めるビタミンC、赤血球を守るビタミンEも配合され、効率よく鉄分を摂取することが可能です。
1日1回1錠の服用、朝昼晩いずれかの食後に飲むだけなので、飲み忘れも少なく常に薬を持ち歩く必要もありません。
成分量が異なる8歳〜14歳の思春期の女性用の錠剤も販売。14日分のお試しパックからお得な2か月分までさまざまな種類が販売されています。
製品名 | マスチゲン |
1日分(1錠)の成分量 |
溶性ピロリン酸第二鉄・・・・・・79.5mg |
効能・効果 |
貧血 |
用法・用量 |
15歳以上は1回1錠、1日1回食後に服用 |
服用の注意 | ・朝昼晩いつでも服用可 |
希望小売価格 | 14錠 800円/30錠 1,400円/60錠 2,600円/60錠(8〜14歳用) 1,400円 |
製品名 | マスチゲンS内服液 |
1本の成分量 |
クエン酸鉄アンモニウム・・・20mg(鉄として3mg) |
効能・効果 |
肉体疲労・妊娠授乳期・病中病後・食欲不振・栄養障害・発熱性消耗性疾患などの場合の栄養補給、滋養強壮、虚弱体質 |
用法・用量 |
15歳以上は1日1回1本服用 |
希望小売価格 | 1本(50ml)220円/10本入 2,200円/3本パック 660円 |
こんな時にマスチゲン錠がおすすめ!
・クラっとする・たちくらみが起こる
・朝起きるのがつらい
・疲れやだるさが抜けない
・貧血で食欲がでない
・貧血気味の思春期の女性
・産後・授乳中の鉄分不足
エミネトン(佐藤製薬)
エミネトンは、貧血の改善に効果のあるフマル酸第一鉄とヘモグロビン生成に必要なビタミンB12を配合しています。また、鉄分の吸収を高めるビタミンCも配合されています。
他の貧血改善薬と比較しても、1回分の鉄の含有量が高いことが特徴です。
製品名 | エミネトン |
1錠分の成分量 |
<内核> |
効能・効果 |
一般の鉄欠乏及び諸疾患にともなう貧血。妊娠時の貧血。小児の栄養障害による貧血、虚弱児・腺病質児・発育不良児の増血及び栄養補給。寄生虫性貧血。貧血に原因する全身倦怠・動悸。病中・病後の増血及び回復促進。 |
用法・用量 |
1日2回食後に服用 |
服用の注意 | ・服用の前後30分はお茶・コーヒーを飲まない ・水またはぬるま湯で噛まずに服用する |
希望小売価格 | 80錠 1,748円/200錠 3,787円 |
貧血におすすめの漢方薬
貧血には漢方薬も役立ちます。婦人科などでは貧血の改善に漢方薬を処方されることもあります。
東洋医学の考え方では、貧血を改善するためには「血(けつ)」の不足を補うことが必要になります。「血(ケツ)」の材料は飲食物でできているため、消化機能の働きを高めて体に栄養を巡らせて「血(ケツ)」を補い、貧血を改善します。
貧血におすすめのサプリメント
サプリメントは医薬品とは違い「健康食品」に分類されます。医薬品とは異なり病気に対して効果が保証されているものではなく、効能を明記することはできません。
医薬品とは異なりますが、サプリメントは日常の食事で不足してしまう栄養素を手軽に摂取することができるというメリットもあります。
サプリメントは製品によって品質が大きく異なるため、国の基準を満たした製品を選びましょう。
エレビット
エレビットはバイエル薬品が製造しているマルチビタミンサプリメントです。 世界中で販売され30年以上の使用実績があり、日本で販売されているエレビットは日本国内で生産されています。 不足しがちな栄養素である葉酸などの12種類のビタミン類、6種類のミネラルがバランスよく配合されています。 国が定めるGMP基準(医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令)を満たした安心できるサプリメントです。
妊娠中の貧血におすすめの薬
妊娠中はさまざまな栄養素が不足しがちなので、薬やサプリメントを活用して不足している栄養素を補いましょう。
妊娠初期は葉酸・ビタミンB12を含んだもの、妊娠後期は鉄分を多く含んだもの、臨月は貧血とは直接の関わりはありませんが、ビタミンKの摂取を意識してください。
妊娠中は期間を問わず以下のサプリメントがおすすめです。
薬剤師から一言
鉄分が不足して起こる貧血は市販薬で対策が可能です。妊娠中、思春期など生理がある女性は特に鉄分が不足して貧血が起きやすい状態にあります。貧血からくる立ちくらみや疲労には市販薬を活用しましょう。鉄分が不足しないようにまずは食生活の改善をすることも大切です。