特定B型肝炎ウイルス感染者は国からの給付金を受け取れます

B型肝炎ウイルスが血液や体液を介して感染することで起こるB型肝炎。
その中でも、ほぼ生涯にわたり感染が持続するものを「持続感染」といいます。

持続感染者の中でも昭和23年から昭和63年の間に集団予防接種を受け、その時の注射器の連続使用が原因でB型肝炎に感染した人は国からの給付金を受け取ることができます。

対象となる患者の感染ルートはふたつあります。
ひとつは集団予防接種等の注射器の連続使用によって感染した「一次感染」。
もうひとつは、一次感染の母親から感染した「母子感染」です。

また給付金の受け取りには、裁判による「注射器の連続使用によって感染した」という確認が必要です。
その際に必ず提出しなければならない書類があります。
そこで、この記事では一次感染の患者がB型肝炎訴訟のときに用意すべき書類について紹介します。

 

一次感染のB型肝炎訴訟で必要な書類は5種類

一次感染の方のB型肝炎訴訟で必要とされる書類は下記の5種類です。

①B型感染ウイルスに持続感染している証明の書類
②満7歳までに集団予防接種等を受けている証明の書類
③集団予防接種等以外の原因でB型肝炎になったのではない証明の書類
④母子感染ではない証明の書類
⑤病気の状況、または死亡診断書

それでは、ひとつずつ詳しくみていきましょう。
 

B型感染ウイルスに持続感染している証明の書類とは

いずれかの血液検査の結果を用意しましょう。

6ヵ月以上の期間をあけて2回の検査結果が必要

・HBs抗原陽性
・HBV-DNA陽性
・HBe抗原陽性    

その他の検査

・HBc抗体陽性 (高力価)

これらが用意できない場合は医学的知見を踏まえた個別判断により、B型肝炎ウイルスの持続感染を証明する書類を用意します。
 

満7歳までに集団予防接種等を受けている証明の書類とは

一番良いのは母子手帳でしょう。このほか、市町村が保存している場合は予防接種台帳の写しでも可能です。
これらが用意できない場合は下記の書類すべてを用意しましょう。

・接種痕意見書(医療機関で作成できます)
・母子健康手帳または予防接種台帳(写し)を提出できない旨の陳述書
・住民票または戸籍の附票
・予防接種台帳に記載がないことの証明書
 

集団予防接種等以外の原因でB型肝炎になったのではない証明の書類とは

ほかの原因でB型肝炎になったのではない、という証明に医療記録などを用意します。

カルテ等の医療記録(すべて用意しましょう)

●直近の1年分の医療記録
持続感染の判明から1年分の医療記録
※(発症者のみ)最初の発症から1年分の医療記録
※(入院歴がある場合)入院中のすべての医療記録

父親が持続感染しているか否かの検査結果

父親がB型肝炎ウイルスの持続感染者の場合は、父親のB型肝炎ウイルスとの塩基配列を比較した血液検査結果を用意します。

平成8年以降に持続感染が判明した場合

B型肝炎ウイルスの遺伝子型検査結果を用意します。
 

母子感染ではない証明の書類とは

母親の血液検査結果(HBs抗原が陰性あるいは、HBc抗体が陰性か低力価陽性)を用意します。

上記書類が用意できない場合は、年長の兄弟姉妹の血液検査結果や、医学的知見を踏まえた個別判断により母子感染ではないことを証明する書類を用意する必要があります。
 

病気の状況、または死亡診断書とは

肝がん、肝炎、あるいは死亡を証明する書類を用意します。
無症候性キャリアの方は不要です。
相続人の場合は、亡くなられた方の原因がB型肝炎ウイルスの持続感染であることを示す診断書を用意しましょう。

 

さいごに

これらの書類を用意し、訴状を作成して裁判所に提出することで国家賠償請求訴訟を提起し和解等が行われます。
給付金受け取りまでの流れは下記の記事をぜひ、ご参考になさってください。

関連記事:集団予防接種等によるB型肝炎は国から給付金を受け取れます|B型肝炎訴訟の条件や手続きの流れについて


(image by Photo AC)
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