最近、血圧の変動が大きい。若い頃、血圧は正常、もしくは低い方だったのに、いつの間にか高血圧になっていた。動悸やめまいもある・・・。これらに思い当たるあなたは、もしかしたら「更年期高血圧」かもしれません。放っておくと脳梗塞や心筋梗塞など、重大な病気につながりかねない更年期高血圧。特徴から対処法まで、詳しくご紹介します。

更年期高血圧の特徴

  • 40代以降、血圧が高くなった
  • 高血圧に加えて、動悸やめまい、ほてり、頭痛、気分の落ち込みなどがある
  • 寝不足の時やイライラした時、怒った時など、ちょっとしたことで血圧が変動する

 

更年期高血圧は、血圧が高いことに加えて更年期によく見られる症状を併発していることが多いのが特徴です。若い頃は正常値で安心していた方でも、40代に入ったら要注意。女性なら誰しも高血圧になる可能性があるのです。

 

更年期高血圧の原因

女性ホルモンのエストロゲンは、コレステロールを下げる働きや動脈硬化を防ぐ働き、血圧を下げる働きがあります。更年期に入るとこのエストロゲンの分泌が極端に減るために、どうしても血圧が高くなってしまうのです。またエストロゲンの減少により自律神経の働きが乱れやすくなることも、血圧の変動に関係しています。実際に高血圧(140/90mmHg)の女性は30代まではひとケタの割合ですが、40代に入ると急増。50代以降では各年代で約20%もの方が高血圧の範囲に入っています。

(厚生労働省 平成24年度国民健康・栄養調査報告よりhttp://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou/dl/h24-houkoku

 

更年期高血圧になりやすい人

  • 家族に高血圧の人がいる
  • 更年期前後の年齢である
  • コレステロール値が高めである
  • 妊娠している時、血圧が高めだった
  • 慢性腎臓病である
  • 熟睡できない、睡眠不足である
  • イライラすることが多い
  • 味の濃いものが好き
  • 運動不足である
  • タバコを吸う

 

以上の項目で、当てはまる数が多いほど更年期高血圧に要注意。慢性腎臓病は一見血圧と関係がなさそうですが、腎障害があると高血圧を起こすことが多いのです。またタバコのニコチンは交感神経を刺激するため、血圧が高くなります。

 

治療はどうしたらいいの?

高血圧は、内科や循環器内科で診察を受けます。診察の際に血圧を測って数値を確認しますが、病院に行くだけで血圧が上がる方がいますので(白衣高血圧)、自宅での安静時の数値もメモしておきましょう。治療の目的は、血圧そのものを下げることに加えて脳梗塞や心筋梗塞、動脈硬化などのリスクも下げることにあります。血圧は食生活や運動習慣などとも密接に関係していますので、薬を服用するだけでなく生活習慣そのものを見直すことが重要です。

 

高血圧の治療薬(降圧薬)は血管を拡張させるため、頭痛や動悸が起こりやすくなります。また更年期障害の治療としてホルモン補充療法を行っていると血圧が高くなることがありますので、複数の科を受診していたり、他に薬を飲んでいる場合は、その旨を必ず医師に伝えましょう。

 

生活で気をつけることは?

  • 塩分控えめの食生活を
  • 適度な運動を取り入れる
  • ストレスをためない
  • 睡眠はたっぷりと
  • アルコールは適量を
  • 禁煙

 

高血圧を防ぐ食事として、厚生労働省では一日あたりの塩分摂取量を10g未満にすることを目標としています。麺類を食べる時はつゆやスープを残したり、減塩調味料を使い、酸味や旨み、香りを活かした調理でも塩分を減らすことができます。また塩分の排出にはカリウムも必要なので、野菜や果物はしっかりと摂りましょう。

 

おわりに

更年期高血圧は、放置すると慢性的な高血圧になりかねません。女性なら誰しも更年期は訪れ、エストロゲンが減少しますので、40代に入ったら生活習慣を見直して高血圧の予防に取り組むことをおすすめします。

(image by photo-ac)