C型肝炎はC型肝炎ウイルス(HCV)の感染によって起こる肝臓の感染症です。

 

肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれるようにC型肝炎は異変があったとしても症状が出にくいのが特徴です。

C型肝炎はほとんどが慢性肝炎に移行し、治療しないと10~30年で肝硬変、肝がん(肝臓がん)に移行しやすくなります。

 

現在、日本には100人に1~2人の割合で、C型肝炎の患者、HCVキャリア(症状は出ていないがHCVが体内に潜伏している人)がいると推測され「21世紀の国民病」とも言われています。

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どのように感染するの?

血液を介しての感染で、空気感染や経口感染はありません。

主な感染経路は血液感染ですが、ごく稀に性行為で感染することもあります。

 

現在の感染者の多くはC型肝炎ウイルスが発見される前の輸血や血液製剤、使い捨てになる前の注射針の使いまわしによって感染したと考えられています。

他にも、刺青(タトゥー)や覚せい剤注射のまわし打ちなどで感染する可能性があります。

 

C型肝炎ウイルス(HCV)感染の可能性が一般の人より高いのは以下のような人です。

  • 1992(平成4年)以前に輸血を受けた人
  • 大きな手術を受けた人
  • 血液凝固因子製剤を投与された人
  • 長期に血液透析を受けている人
  • 臓器移植を受けた人
  • 薬物濫用者、刺青(タトゥー)をしている人
  • ボディーピアスをしている人
  • その他(過去に健康診断などで肝機能検査の異常を指摘されているにもかかわらず、その後肝炎の検査を実地していない人など)

 

C型肝炎の症状

C型慢性肝炎

6ヶ月以上にわたって肝臓の炎症が続いている状態です。

細胞が壊れて肝臓の働きが悪くなります。

 

初期症状はほとんどありません。

他のA型肝炎やB型肝炎と比べても症状が軽いのが特徴です。

 

風邪のような症状が見られます。

そのため軽い肝炎のまま経過するケースもありますが放置しておくと長い経過(10~30年)のうちに肝硬変や肝がん(肝臓がん)に進行しやすくなります。

 

肝がん(肝臓がん)になると切除手術をしても生存率は5年で50%くらいと言われています。

 

C型慢性肝炎の治療において、肝の線維化(線維物質が増えて細胞が硬く変化すること)の進展を抑制することは肝がん(肝臓がん)を予防する効果もあり早期発見がカギとなります。

 

A型肝炎やB型肝炎のように劇症化することは稀です。

C型肝硬変

C型慢性肝炎が進行するとC型肝硬変になります。

肝硬変とはウイルスによって壊された肝臓の細胞が繊維成分になり、肝臓が硬くなった状態です。

 

肝硬変になると肝がん(肝臓がん)が発生しやすくなり、他にも食道静脈瘤(しょくどうじょうみゃくりゅう)の破裂や肝性脳症など生命にかかわる重大な合併症がおこりやすくなります。

 

肝硬変は進行状態によって代償肝硬変と非代償肝硬変に分類されます。

 

代償肝硬変 ・・・肝臓の働きが正常な部分によってある程度保たれている状態。

非代償肝硬変・・・ 代償肝硬変から病気がすすみ、必要な肝臓の働きが失われた状態。

 

慢性肝炎と肝硬変の症状

・手足のむくみ

・顔に血管が浮いてくる

・足がつる

・倦怠感

・褐色尿 など・・・

 

C型肝炎の検査

まず問診をします。

過去に輸血、注射、手術、針刺し事故、覚せい剤の回しうちなど原因となりうることがあったかどうかを確認します。

 

続いて血液検査。

AST(GOT)ALT(GPT)という酵素の値が高いと肝臓の細胞が壊れている可能性があるので肝炎が疑われます。

 

そしてC型肝炎ウイルスの感染の有無を調べる血液検査を行います。

 

初期は自覚症状がないため健康診断や献血、他の疾患の治療の際の血液検査などで発見される場合がほとんどです。

C型肝炎の治療方法

今のところ有効なワクチンは開発されていません。

抗ウイルス療法(C型肝炎の場合は主にインターフェロン療法)というウイルスの増殖を抑制する治療法、抗ウイルス療法の適用が無い場合は肝庇護療法(かんひごりょうほう)という肝臓が破壊されないように肝機能を改善させることを目的とした治療法を用います。

 

抗ウイルス療法の効果が高くなった現在では可能な限りC型肝炎ウイルス(HCV)の完全駆除、完全治癒を目標としています。

ただ副作用も出やすいため慎重に経過を見てどのような治療法にしていくか決めていきます。

インターフェロン療法について

C型肝炎の主な治療法として現在普及しているのが「インターフェロン療法」です。

インターフェロンとは体内にウィルスやがん細胞が侵入した際に、細胞が反応して分泌するたんぱく質の一種で、ウィルスやがん細胞の増殖を抑止し、免疫機能の向上や炎症を抑える働きがあります。

 

バイオテクノロジーの進化によって多量のインターフェロンの培養が可能となり、現在C型肝炎やがんの治療薬として用いられています。

 

インターフェロン療法はC型肝炎にはとても有効的な治療方法ですが、副作用が伴います。

症状は軽度のものから重度のものまで様々ですが、主な副作用としては発熱や全身倦怠感、食欲低下、脱毛症状などがあげられます。

 

時には服用を中止しなければいけない程の副作用が出てしまう場合もありますので、医師のカウンセリングをしっかり受けたうえで治療をおこなう事が重要です。

おわりに

肝炎は平成20年から一部の治療で一定の条件を満たした人は医療費の助成が受けられるようになりました。

 

詳細については最寄りの自治体や医療機関に問い合わせてみてください。

 

肝炎総合対策の推進について紹介しています。

 

 

C型肝炎は自覚症状が無いのが特徴です。

1992年(平成4年)以前の輸血や手術の経験や、衛生環境が良くないところでの針刺し(注射、刺青、覚せい剤のまわし打ちなど)に身に覚えがある人は病院で検査を受けてみましょう

参考サイト

 

肝炎総合対策の推進について紹介しています。