妊娠中は、体調変化が起こりやすいものです。そのつらさは人それぞれですが、多くの方が体調の異変を感じています。

その中でも特に息切れの症状に悩まされる方は多いのではないでしょうか。

この記事では、息切れの原因と対処法について解説します。

妊娠中の息切れの原因

妊娠初期・中期・後期といった時期によっても息切れの程度や頻度も異なるので、そういった点にも留意しながらみていきましょう。

貧血

妊娠中に息切れが起こりやすい原因の1つは貧血です。

特に妊娠初期は鉄欠乏性貧血になりやすいためです。

妊娠初期はお腹の赤ちゃんに栄養を送り続けるため、母体の血中にある鉄分や栄養素が不足してしまい、貧血の症状が起こるのです。

通常心臓から送り出された血液は、全身に酸素を運ぶヘモグロビンや栄養分などを送りますが、貧血になるとヘモグロビンが不足し血中の酸素量が少なくなるため息切れが起こるのです。

ホルモンバランスの崩れ

妊娠初期にみられる息切れは、プロゲステロンというホルモンの増加による場合が多いです。

プロゲステロンが増えることによって、自律神経が乱れて呼吸速度と呼吸の深さを増加させるからです。

低血圧

妊娠中は低血圧になりやすい時期があります。

特に妊娠後期は、赤ちゃんの骨格がほぼ完成するため子宮が大きくなって心臓に負担がかかり、血圧が一般的に下がりやすくなるといわれています。

低血圧になると心臓の血液が不足がちになるため、息切れが起こりやすくなります。

病気

息切れの症状があまりにも長く続くようであれば病気であることも考えられます。

気になるときは、かかりつけの産婦人科医に相談してみましょう。

妊娠中の息切れの対処法

まず一番大切なのは無理は禁物ということです。

絶対安静とまではいかないにせよ、息切れを感じても無理にその動作を続けるのはやめてください。

その上で息切れが起こった場合の対処法は以下の通りです。

体の左側を下にして横になる

体の左側を下にして寝ると、子宮周辺の血液への圧迫が減るため、心臓への負担が軽減されます。それにより心臓への血流もスムーズになって呼吸が楽になります。

もし外出中で横になるのが難しい環境でしたら、人の少ないところに移動してベンチなどに座ってしばらく休むとよいでしょう。

いずれにせよ自分にとって一番楽な姿勢がベストです。

服装を楽にする

ベルトなど体に物理的な負荷がかかるものは取り外し、楽な状態にして体内の酸素の循環をうながしましょう。

病院で鉄剤の処方を受ける

妊婦貧血のほとんどが鉄欠乏性貧血とされ、この治療は鉄剤によって行われます。貧血による息切れが疑われるときはかかりつけの産婦人科医で鉄剤の処方を相談してみるのも手です。

妊娠中の息切れの予防法

鉄分の多い食事を心掛ける

鉄分の摂取は貧血による息切れ対策です。

妊婦になると、分娩時の出血や胎児・胎盤などに血液が必要となります。

そのため通常より多くの鉄分を摂取しなければなりません。つまり鉄分の多い食品を積極的に摂取するということです。

なお、ビタミンCを同時に摂取すると鉄分の吸収効率が高まるため、鉄分と同時にビタミンCも摂取しましょう。

塩分やたんぱく質の摂取

塩分やたんぱく質の摂取は低血圧による息切れ対策です。

塩分には血管を収縮させて血圧を上げる働きがあります。しかし、取り過ぎると高血圧の原因となりますので加減に注意しましょう。

たんぱく質は血圧をコントロールする作用があります。これらは主に肉、卵、魚、乳製品、大豆製品に多く含まれています。

体を冷やさないようにする

体の冷えは血液循環や子宮の働きを悪くするため、貧血の原因になります。

妊娠中は鉄分不足でただでさえ貧血になりやすいですから、しっかりと体を温めて予防しましょう。

おわりに

妊娠中は、ホルモンバランスが崩れたり血液が不足したりして息切れなどの不調が起こりやすくなります。

これらの症状も少し休んで良くなるようであれば問題ないことが多いので、過度に心配し過ぎずリラックスして構えてください。

時期によっても症状の程度は異なりますが、対処法を試しても症状が良くならなかったり、気になることがあったりしたらかかりつけの産婦人科医に相談しましょう。