冬季うつとは?

冬季うつとは、冬にだけ発症する憂うつな症状で「季節性感情障害」と呼ばれるものの1つです。

秋口に悪化して春先に症状が消えるような状態が2年以上続くなら冬季うつと診断されます。

冬季うつは、日照量不足が原因であり、冬になるとほとんど太陽の出ない北欧に多く、日本と違いヨーロッパでは一般的な病気とされています。

冬季うつは、男女比では女性が圧倒的に多く男性の約4倍と報告されています。

 

冬季うつの症状

次のような症状が当てはまる場合、冬季うつである可能性があります。

・不眠、または、10時間以上眠ってしまう。一日中眠く、朝起きられない

・炭水化物や甘いものが止まらない。体重が増える

・不安になったり、些細なことでもイライラする

・集中力がなくなり今まで普通にできたことができなくなる

・とにかく面倒くさい

・なにをやっても楽しくない

・悲しくて泣いてばかりいる

・自己嫌悪が止まらない

・一日中、ゴロゴロしていたい

冬季うつは、とくに仮眠と過食が特徴的な症状として現れます。

 

冬季うつの原因:なぜ日照量が減るとうつになる?

先ほど、冬季うつの原因は日照量不足と紹介しました。

日照時間が少ないと心のバランスを保つホルモン「セロトニン」の分泌が減少します。そのため、ホルモンバランスが崩れてしまうのです。

精神安定ホルモン「セロトニン」とは

セロトニンは、三大神経伝達物質の1つで、太陽を浴びることで作られるホルモンです。感情のコントロールや心のバランスを保つために分泌されます。

セロトニンが不足すると精神が不安定になりわけもなく悲しくなったりあがりやすくなったりします。

夜に睡眠を促すホルモン「メラトニン」の材料でもあります。

睡眠ホルモン「メラトニン」とは

メラトニンは睡眠を調整し、体内時計を24時間にセットします。日中、外の光を浴びている時はほとんど分泌されません。夕方頃から分泌量が徐々に増え、午前2時ころにピークに達します。

日中光を浴びないとメラトニンの分泌するタイミングがずれたり分泌量が増えすぎたりして体内時計が狂ってしまいます。

メラトニンは抗酸化物質の一種で夜の睡眠を促してくれるのと同時に、日中に作られた悪玉物質の活性酸素を処理してくれます。美肌やアンチエイジングに関係するホルモンです。

 

冬季うつの治療法

機械により人工的な強い光を浴びせ、日光を浴びるのと同じ状態をつくりホルモンバランスの調整をする「高照度光療法」という治療法があります。

この治療法では、2500~1万ルクスの強さの光を目から取り入れます。1万ルクスはだいたい曇りの日の屋外の明るさくらいです。

毎朝30~60分ほど、約1週間連続して行われます。自宅でも治療できる家庭用の高照度光照射装置もあります。

また、一般的うつと同じく、抗うつ薬による薬物療法や、認知行動療法などの心理療法治療法も取られます。

自分でできる冬季うつ対策

できるだけ日光に当たるようにしましょう。朝起きたらカーテンを開けて太陽の光を浴びるようにしたり、時間が空いたら外に出て積極的に太陽に当たることが大切です。

また、屋外で有酸素運動を行うのもおすすめです。有酸素運動は、ストレスの解消によいとされています。有酸素運動をすると、脳内のエンドルフィンという快楽物質が分泌されるため、幸せな気分になります。

ただし、寒い季節にいきなり激しい運動をして筋肉を傷めたり、心筋梗塞などの疾患を起こさないよう、準備運動をきちんとした上で無理のない程度の範囲の運動にとどめましょう。

 

まとめ

冬季うつは春が来ることで改善されていきますが、長い間強い不安が続いたり、過食や過眠で強い自己嫌悪に陥るようなら慢性的なうつの可能性もあります。

うつ症状は遺伝的要因や環境的要因が複合的に合わさって発症するケースが多いと考えられてます。

症状が辛い場合は我慢せず、早めに近くの精神科や心療内科を受診しましょう。