赤ちゃんの夜泣きは、多くのお母さんの悩みのタネ。あまりにも毎晩ひどく泣かれると、周りの大人の方が精神的にまいってしまうことも多いのではないでしょうか。
日中は機嫌がいいのに、どうして毎晩泣くの?
おっぱいもおむつも確認したのに、泣き止まないのはなぜ?
この記事では幼い赤ちゃんや子どもの夜泣きの原因と対策を詳しく紹介します。赤ちゃんと保護者のそれぞれの気持ちを大切にしながら、夜泣きに対処していきましょう。
夜泣きとは?
「夜泣き」とは、一般的に「夜中に赤ちゃんが泣くことで、これといった理由がわからず病気でもないもの」をいいます。
泣いている理由がわからないため正しい対処もわからず、毎晩何度も続けば精神的にも追いつめられ、大人の方が泣きたい気持ちになってしまいます。
赤ちゃんが泣くのはなぜ?
まだ言葉が話せない赤ちゃんにとって、泣くことは意思表示の大切な手段です。痛い・かゆい・暑い・寒い・眠い・お腹がすいたなどを泣いて教えてくれるので、周りの大人は気づくことができるのです。
幼い赤ちゃんが泣くのは、生理的な不快感に原因があることがほとんどです。まずは赤ちゃんにとって何か不快なことが起こっていないかを確認することから始めましょう。
小さい泣き声は知らんぷりを
赤ちゃんが夜中に40~60分ごとに小さな声で泣くのは、夜泣きではありません。
浅い眠りにあるときに寝言のように反応しているものなので、触ったり授乳したりすると、かえって赤ちゃんの睡眠リズムを乱して本格的な夜泣きになることがあります。
赤ちゃんがフニャッと一時的に泣いたら、しばらく知らんぷりしてみましょう。
本格的な夜泣きが始まったら確認すること4つ
泣き声が大きくなり泣き止まないときは、次のポイントを確認します。
おなかがすいていませんか?
赤ちゃんの胃はまだ小さいので、一度にたくさんのおっぱいを飲むことができません。数時間おきに何度もあげなくてはならないのは、夜でも同じこと。
赤ちゃんのおなかがすいていないか確認しましょう。
おむつが濡れていませんか?
おむつの中に指を入れて、おむつが濡れていないか確認しましょう。おしっこやうんちでおむつが濡れていたり、これからしようというときに、泣いて教えてくれることがあります。お腹にガスがたまっている不快感でも泣くことがあります。
うんちやおしっこは日中でもしますが、夜は半分眠りながらのことなので、日中よりもぐずりやすくなります。
明るさや音は大丈夫ですか?
家族の笑い声や話し声、テレビの音、部屋の明かりなどが赤ちゃんまで届いていませんか?
赤ちゃんの睡眠は浅いので、大きな音やまぶしさで起きてしまいます。眠いのに寝付けないと不機嫌になり、グズグズと夜泣きが始まります。
体温調整は大丈夫ですか?
首元の肌着が汗で濡れていないか、手足が冷えていないか確認しましょう。
赤ちゃんは体温調整機能がまだ未発達です。「大人の服装マイナス1枚」のイメージで体温を調整してあげましょう。
赤ちゃんの夜泣き対策
おっぱいやおむつの状態を確認しても泣き止まず、毎晩夜泣きが続くようなときは、赤ちゃんの生活リズムを見直してみましょう。
自然に合わせた生活リズムを
「明るくなったら起きて、暗くなったら眠る」のが本能的に備わった人間の生活リズム。赤ちゃんは光によって昼と夜を区別しています。
現代は電灯のおかげで夜中でも光が溢れていて活動できますが、その副作用として、大人でも不眠で悩む人が増えています。
体の器官が未熟な赤ちゃんではなおのこと、「夜の明かり」は体内時計に大きな影響を与えてしまいます。
我が家の赤ちゃんは夜でも機嫌がいいから大丈夫!なんて油断は禁物です。思わぬところで弊害がでるかもしれませんよ。
赤ちゃんの生活リズムを整えるポイント
◼︎朝は7時までに起きましょう
どんなに夜中にぐずって眠らなくても、7時には起こしましょう。朝の光を浴びると体内時計がリセットされ、次の夜に向けたホルモンの分泌準備が始まります。夜泣きして寝なかったからといって昼までダラダラと寝かせるのは逆効果です。
◼︎日中は活動的に過ごしましょう
明るい時間帯は部屋の中で遊ばせたり、散歩に出かけるなど、できるだけ活動的に過ごしましょう。
◼︎お昼寝は15時まで
赤ちゃんは夜でも睡眠が浅いので、お昼寝も大切な時間です。理想としては13時~14時頃にお昼寝をして、15時までに起きるというもの。夕方以降に寝てしまうと夜に寝つきにくくなるので気をつけてください。
◼︎寝る30分前からリラックスタイムを
自律神経のなかでも交感神経が高ぶって興奮状態にあると、大人でも寝付けないものです。おやすみの30分ほど前から部屋の明かりを薄暗くして音も静かに。やさしくスキンシップしながら授乳していると、少しずつ赤ちゃんの心も落ち着いてきます。
1~2歳児の夜泣き
1歳を過ぎるといろんなものに興味を持ち始め、どんどん活動的になります。また体の各器官が発達するとともに感情も豊かになるので、好き嫌いもはっきりし始めます。
泣く理由でも、幼い赤ちゃんでは生理的な不快感で泣くことが多かったのが、この頃になると「嫌だ」「怖い」など感情的なことで泣くことが増えてきます。
1~2歳児の夜泣き対策
◼︎まずは気持ちを落ち着かせましょう
怖い夢を見て現実との区別がつかずに大泣きしたり、不快感を伝えたいのにうまく伝わらないことでイライラが増して大泣きすることがあります。背中をゆっくりとさすりながら語りかけ、気持ちを落ち着かせましょう。
◼︎みんなで生活リズムを整えましょう
赤ちゃんの夜泣きと同じように、生活リズムを整えて体内時計の乱れをなおすことが大切ですが、家族みんなで協力することがポイントです。
子どもの場合、感情が豊かになっても理性はまだ未熟なので、夜、大人が楽しそうにしていると自分も一緒に起きていたくなるものです。そんなとき「子どもは先に寝なさい」といっても大泣きする原因を作るだけです。
子どもの就寝時間に合わせて、家族も協力してリラックスタイムを設けて一日をリセットしましょう。
夜泣きに効く市販薬
赤ちゃんや子どもの様子を確かめたり生活リズムを整えたりしながら、さらに効果的に夜泣きを抑えたいときにおすすめの市販薬を紹介します。
赤ちゃんの年齢や体質に合わせて選んでください。
いつもと違う夜泣きに注意!
何をやっても泣き止まず、泣き方もいつもと違って激しかったり、逆に弱々しいときは、病気が関係しているかもしれません。落ち着いて赤ちゃんや子どもの全身の様子を観察してください。
【観察ポイント】
・熱はないか
・発疹はないか
・下痢や嘔吐はないか
・顔色に変化はないか
赤ちゃんも子どもも、夜中に急に具合が悪くなることがあります。日頃から、夜間でも診療を受けられる病院をいくつか把握しておくと安心ですね。
お母さんも気分転換を
赤ちゃんの夜泣きが続くとお母さんもイライラし、つい大声を出したり、物や人に当たってしまいがちです。出産後の母親は女性ホルモンのバランスの変化によって、深い孤独や不安を感じやすくなっています。そこに赤ちゃんの激しい夜泣きが加われば、お母さんの心は崩壊寸前でしょう。
赤ちゃんの夜泣きが始まったら、まずは大きく深呼吸。お母さんの気持ちが落ち着いてから赤ちゃんの様子を見ても、何も遅くはありません。
日中は、赤ちゃんと同じように外で活動的に過ごすと気分がすっきりします。頑張り過ぎず、お母さんもこまめにストレスを発散してくださいね。