4人に1人が高齢者の時代。老化による不眠に悩む人が多いことをご存知ですか?

総務省統計局によると、平成25年9月15日の時点で65歳以上の高齢者の割合は総人口の25%となりました。
この割合は今後も上昇するとみられ、なんと平成47年には33%、3人に1人の割合になるとのこと。
出典元:http://www.stat.go.jp/data/topics/topi721.htm

老化に伴い筋肉量、肌の保水性、排泄作用など体は著しく変化します。
こうした変化の中で特に注意したいのが加齢による睡眠の質の低下です。

睡眠の質は40歳を境に一気に低下し、60歳以上では約3割の人が何らかの不眠症状に悩まされています。
しかも高齢者の不眠は若い人と違い、原因が複数あることで複雑化し、慢性化を招きやすいです。

睡眠は心と体の健康の基盤です。
そこでこの記事では加齢に伴う不眠の原因や症状、対処法について解説していきます。


 

加齢によって睡眠にどんな変化が起こるの?

朝なかな起きられない子どもに対して、お年寄りは早朝から目が覚めている方が多いです。
これには加齢による睡眠の質の変化が関係しています。

就床時間に対する睡眠時間の割合を指す「睡眠効率」は老化とともに低下します。
特に40代以降はこの傾向が強くなり、10年ごとに3%ずつ低下します。
また全体的な睡眠時間が減るだけでなく深い眠りであるノンレム睡眠も減少し、中途覚醒が増加します。
さらに夜間頻尿も問題です。

これは睡眠に欠かせないメラトニンの夜間血中濃度が加齢と共に減少することが主な要因とされています。
 

高齢者の不眠は睡眠の持続ができない「睡眠維持障害」がほとんど-治療での注意点は?

高齢者の不眠で特に問題なのが、睡眠を持続できない睡眠維持障害です。
眠りが浅いために朝早く目覚めてしまったり、一眠りしてもすぐ目覚めてしまいます。

精神的なものに起因する若者の睡眠障害に対し、高齢者の場合は別の病気が関わっている場合があります。
そのため高齢者の不眠治療では、睡眠薬による治療は特に慎重に行います。
また睡眠薬を服用しても症状が残るケースが多いのが高齢者の不眠の特徴です。
服用開始後も丁寧な薬物調整を行えるよう、医師には何でも相談しましょう。

 

薬に頼らず不眠を治すには?-高齢者の生活習慣を振り返ってみよう

老化に負けず、少しでも質の良い睡眠をとるにはどうすればよいでしょうか?
下記にお勧めの対処法や、控えるとよい生活習慣を記載しました。
ぜひ、参考にしてみてください。

次の日に何をするか決めてから寝よう

高齢者の中には「やることがない」と早寝してしまう人が多くみられます。
しかし必要以上に睡眠時間を長くすることは中途覚醒を増やし、全体の眠りを浅くさせます。

思い切って、睡眠時間を必要量まで短くしてみましょう。

そのためには、次の日の起きている時間に何をするか活動内容を決めておくことが大切です。
若いころの趣味を再開させてたり、ご高齢の方に人気の読書やガーデニング、書道、将棋といったものを新たな趣味として初めてみても良いかもしれません。

長時間の仮眠やうたた寝を控えましょう

夜間の睡眠の質を良くするためには仮眠やうたた寝はお勧めできません。
特に夕方のうたた寝は悪影響を及ぼします。
どうしても必要な場合は、早い午後に30分程度の仮眠をとりましょう。
さらに仮眠から起きた後、軽い運動(ストレッチや散歩)を行うと効果的です。

深夜や早朝のラジオは控えめに

高齢者の中には深夜や早朝のラジオを楽しみにしている方が多数います。
一晩中ラジオをつけっぱなしにしている方や、アラーム代わりに使う方など楽しみ方は様々です。
中には早朝覚醒や不眠で眠れないからと、ラジオを楽しんでいる方もいるとのこと。

しかし残念ながら、こうしたラジオを聴く習慣は睡眠には良い影響を与えません。
これはラジオによって睡眠が頻繁に遮られるためです。
眠りが浅い日が続くときはラジオをレコーダーなどで録音し、昼間に聴くことをお勧めします。

 

さいごに:日中過ごす場所を窓際や縁側にしてみましょう

さいごに睡眠に欠かせないホルモン・メラトニンの分泌を増やすための対策をしましょう。
それは日中に、たくさん太陽の光を浴びることです。

屋内にいるときも窓際や縁側で過ごすことを心がけましょう。
また、週に3回程度、散歩に出かけることもお勧めです。


(image by Photo AC)
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