妊娠中、不眠になった人は約70%、なかでも妊娠第三期(8~10か月)に多い

女性ホルモンと睡眠は密接なつながりにあるため、女性は眠りに関する悩みを抱えることが多いです。
特に妊娠中はホルモンの変化だけでなく身体的変化や社会的・心理的影響から不眠の女性が増えます。

ある調査では、100人の妊婦のうち68%が睡眠に関する悩みを感じたことがあるとのこと。
時期別に分けると、妊娠2~4か月の第一期が13%、妊娠5~7か月の第二期は19%となっています。
そして妊娠8~10か月の第三期には、66%の人が不眠に悩まされているのです。

そこで今回は、妊娠の時期ごとにあらわれる不眠症状の原因と対処法を解説していきます。


 

妊娠第一期は眠気が漂うものの、つわりで眠れないケースがほとんど

妊娠第一期(2~4か月)は強い眠気を感じる人が多い傾向にあります。
これは妊娠を維持する女性ホルモン・プロゲステロン(黄体ホルモン)に睡眠作用があるためです。
しかし、つわりや頻尿となどにより睡眠が妨げられてしまいます。
 

妊娠第二期(5~7か月)の不眠の原因は、こむらがえりや胎動によるものが多い

つづく妊娠第二期でも身体的な要因から不眠になる女性が多いです。
具体的には関節痛や腰背部痛、胸やけ、こむらがえり、息切れなどです。
赤ちゃんの成長を実感できる胎動も、喜ばしいことですが眠れなくなる要因になってしまいます。
 

妊娠第三期(8~10か月)は心地よい睡眠姿勢がわからず、眠れないママ多数

妊娠第三期の不眠には睡眠の質の変化が関わってきます。
この時期になると深い眠りのノンレム睡眠が減り、中途覚醒が増え、全体的な睡眠が浅くなるのです。
さらに腰背部痛の悪化や、お腹が大きくなったことで心地よい睡眠姿勢がとりにくくなることも原因と考えられています。

また妊娠第三期はレストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群:RLS)を発症しやすいです。
これは夕方~夜に脚を中心にむずむずする不快感が生じるもので、なかなか寝付けなかったり何度も目が覚めたりします。

鉄分や葉酸の不足が原因という説もありますが、確かな原因は解明されていません。
発症率は11~27%といわれています。
良性の疾患で出産後は軽快することから命にかかわる心配はありませんが、睡眠障害の症状のひとつです。

妊娠中の不眠に効果的な対策とは?

妊娠中の不眠解消において、睡眠薬の使用は胎児への危険性からお勧めできません。
そこで生活の中でできる対策を紹介しましょう。

ストレッチやふくらはぎなどのマッサージをする

妊娠中こむらがえりで眠れなくなる人は多く、5~40%とされています。
日頃から軽いストレッチやふくらはぎなどのマッサージを行いましょう。
このほか足元に枕を置いたり、足関節以下の寝具による圧迫を減らすことも有効です。

コーヒー、紅茶、チョコレート・・カフェインが多い食品は控えめに

妊娠中の頻尿を促すおそれがある利尿作用のある食品はなるべく控えましょう。
とくにカフェインを含む食品は要注意です。食べる場合は寝る5~6時間前までにしましょう。
またカフェインには覚せい作用もあるので二重の意味で睡眠に悪いといえるでしょう。

カフェインの多い食品・・・コーヒー、紅茶、玉露茶、コーラ、チョコレート

妊娠中の寝る姿勢は横向きがオススメ

不眠の傾向が強い妊娠後期、寝る姿勢を工夫してみましょう。一番よい姿勢は横向きです。
横向きで上になった足を軽く曲げる“シムスの体勢”はリラックス効果がありオススメです。
抱きまくらや上半身用のまくらなどを用意して、自分にとって一番寝やすい姿勢を探してみましょう。

 

妊娠中の不眠は治療せず治せるケースがほとんど

いかがでしたか?
妊娠中の不眠は多くの方が経験しますが、実際に治療が必要になるケースはまれです。
生活の改善などで不眠が解消されない場合は、より良い対策を医師に相談してみましょう。

 


(image by Photo AC)
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