睡眠中に身体が「ビクッ」と痙攣し反動で目が覚めた、電車の中でうたた寝をしたときや授業中にうっかり居眠りをしていたとき、身体が「ビクッ」と動いて目が覚めて間の悪い思いをした…なんて経験を誰しも一度はしたことがあるのではないでしょうか。

睡眠時や入眠時に身体が痙攣する現象は、「ジャーキング」と呼ばれる筋肉の痙攣からくる生理現象のひとつです。
睡眠状態に入った際に脳が混乱して誤った神経伝達を行うことで筋肉の収縮が起こります。
それによって身体が「ビクッ」と痙攣し、快適な眠りから引き戻されることになります。

ジャーキングは老若男女誰にでも起こりうる現象で、健康面には問題ないとされています。
しかし、心身ともに健康的な状態や、快適な睡眠環境でもジャーキングが頻発する場合は要注意。
過度の疲れやストレスなど、身体になんらかの異変が起こっているサインです。

ジャーキングが起こる様々な原因と対策を見ていきましょう。

ジャーキングの原因

睡眠時体勢の悪さ

椅子に座ったままの居眠りや、電車内で立ったままの状態で寝るなど、不安定な体勢での睡眠はジャーキングを起こしやすくなります。
また、身体に合わない寝具の使用も理由の一つです。
 

身体的・肉体的な疲れ

睡眠不足が長く続く、不規則な生活が続くなど肉体的に疲労が蓄積されている時や、仕事や学校生活で精神的ストレスを日常的に抱えている時などに起こりやすくなります。

また、慢性的に疲労が蓄積されている時だけでなく、夕方以降の過度の運動によっても起こりやすくなります。
 

病気が原因の可能性も

「周期性四肢運動障害」と呼ばれる睡眠障害のひとつが、ジャーキングの原因になる場合があります。
「周期性四肢運動障害」は、年齢とともに発症率が高くなり、特に50歳以上の方に多くみられ、60歳以上では約3割の方にみられる症状です。

主な症状として、「足先がビクビクする」「膝蹴りをするような動き」「肘をすばやく曲げ伸ばす動き」など、睡眠中に腕、足または両方を繰り返し動かします。
睡眠時の症状のため、本人の自覚はほとんどなく、家族やパートナーからの指摘で症状を認識することになります。

「周期性四肢運動障害」では、本人の自覚なく睡眠の質が損なわれていくことが大きな問題となります。
睡眠の質が損なわれることにより、脳と身体の疲労回復に悪影響が及ぼされ、日中の眠気、イライラ、集中できないなどの症状につながります。
「周期性四肢運動障害」の根本的な原因は解明されていないため、投薬で症状の緩和を行うことが主になります。
また、運動不足、喫煙、肥満などが要因になり得るとされているため、食生活の改善や「カフェイン」「アルコール」「たばこ」の摂取制限が治療に効果的と考えられます。

快適な環境で寝ているのにジャーキングが頻発する場合は、専門の医療機関で診てもらいましょう。
 

ジャーキングの改善・予防方法

ジャーキングを改善・予防するには、肉体的・精神的な疲労を取り除くことが大切です。
日々の生活習慣を見直すことで、ストレスの原因を探り改善をはかりましょう。

●十分な睡眠時間(6〜8時間)をとる

●適度な運動をする

●自分の身体に合った寝具を使用する

●バランスのとれた食生活を心がける

●心がリラックスできる時間をとる
 

終わりに

快適な睡眠環境でも発生するジャーキングは、疲労が蓄積した時に発せられる身体からの危険信号です。
ジャーキングが起きることで睡眠の質の悪化につながり、日中の活動に悪影響を及ぼします。
食生活と生活習慣の見直しを行い、ストレスを軽減させましょう。

また、ジャーキングの症状が頻発する場合は、なんらかの病気が疑われる可能性もあるので、一度専門機関の診察を受けてみましょう。
ジャーキングが起こる要因が不明な時は、総合病院で併発している病気を診断してもらうことも可能です。

睡眠障害の症状についてより詳細な診断を希望される場合は、お近くの睡眠障害専門の医療機関に相談しましょう。
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