現代では日本人の5人に1人がなんらかの睡眠障害に悩んでいるといわれるほど、不眠は身近なものになっています。
なかなか寝付けなかったり、夜中に頻繁に起きてしまったり、眠れない症状も原因も人それぞれ。
原因にあった対処を行うことが一番ですが、快眠につながる栄養素を意識して摂取することも、身近にできる不眠解消の一つの方法です。

寝つきがよく質の良い睡眠をとりやすい体質を作るためにも、日頃の食生活は大きな役割を担っています。

この記事では不眠に効く食べ物と飲み物、就寝前には避けたい食品をご紹介します!

睡眠に関わる物質とは?

睡眠には睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンが大きく関わっています。メラトニンは、夜間になると多く分泌され、脳内の体内時計に働きかけて自然な眠りを誘います。

メラトニンの分泌を促すのが、セロトニンという脳内にある神経伝達物質。セロトニンが不足することでメラトニンの分泌が不足し、不眠、寝付きが悪い、寝不足などの睡眠に関する問題が出てきます。

セロトニンの材料となるのがトリプトファンです。トリプトファンがトリプトフセラトニンの原料となるトリプトファンは体内で作り出すことはできません。そのため、食品でトリプトファンが多く含まれる飲み物をご紹介します。


そのほかにも、睡眠の助けになる物質を増やすための栄養素をご紹介します。即効性があるわけではないので、寝る直前だけではなく日頃から意識して摂取することで、夜間のメラトニンの分泌につながり自然な眠りに入る助けになります。

テアニン

テアニンはお茶に含まれるアミノ酸で、リラックス作用があります。脳の興奮を抑えて神経を沈めるため、睡眠の質を改善するといわれています。睡眠以外にも、集中力を高めたり、冷え性の改善、生理前の不快な症状を和らげる効果があります。

GABA

GABAは脳内にある神経伝達物質の一つ。脳が興奮しているときに分泌されるグルタミン酸を抑える作用があります。高ぶった神経を落ち着かせ、ストレスを和らげます。

就寝前にオススメの飲み物3選!

ホットミルク

牛乳は、トリプトファンが含有されている飲み物の代表格。
冷たい飲み物は体を冷やし血行を悪くしてしまうので、安眠のためには温めて飲みましょう。
鍋を使うのがめんどう!という人は、電子レンジで簡単に。500Wのレンジで1分半程加熱すれば出来上がりです。電子レンジで膜が出来ないようにするには、温め時間の半分くらいで一度止めかき混ぜてください。
体を温める作用のあるココアやシナモン、生姜をすって入れるとさらにおいしく飲めます。

◼︎牛乳が苦手な方は豆乳を
牛乳が苦手な方は、同じく大量にトリプトフェンを含んでいる豆乳もおすすめです。豆乳に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンを活性化させ美肌効果もあります。女性に嬉しい効果がたくさん詰まっているので、快眠と合わせて一石二鳥ですね!


image by photoAC

カモミールティー

ハーブには疲労に効果的とされたり、リラックスできるなど睡眠に役立つさまざまな働きがあります。また、ノンカフェインなため、就寝前の飲み物としても最適です。
自律神経を整える働きがあるカモミールは、過敏になった交感神経を落ち着かせ、リラックスした気持ちを引き出す「副交感神経」を優位にする働きがあります。就寝前に体と心をリラックスした状態にすることで、心地よい眠りに入りやすくなります。
ハーブの味が苦手な方は、はちみつミルクを加えて飲んでみてはいかがでしょうか。はちみつやミルクにもトリプトファンが多く含まれているので、相性が良いです。

【オススメのカモミールティー】

森のこかげ オーガニック カモミールジャーマンティー 40g ジャーマンカモマイル

ラベンダーティー

心を落ち着ける働きのあるラベンダーは、日中のストレスを和らげ心も体もリラックスさせてくれます。少し苦味がありますので、ローズやミントなどとブレンドして飲むのも良いでしょう。
ただし、妊娠中の方は摂取を避けてください。ラベンダーにより血行が促進されたりホルモンバランスを崩しやすくなり、胎児に影響を与える可能性があります。

ナチュラルショップ なごみ オーガニック・ハーブ ラベンダー

質の良い睡眠を促す食べ物

トリプトファンを多く含む食品

トリプトファンは体内でつくることができないため、食品から摂取する必要があります。
特に大豆がオススメですが、それ以外にも以下の食品に多く含まれています。

▪️魚
▪️チーズなどの乳製品
▪️卵黄
▪️アーモンド・ナッツ
▪️きな粉
▪️干し湯葉
▪️高野豆腐
▪️バナナ

GABAを多く含む食品

GABAは体内でつくられる物質ですが、年齢と共に減少していき、さらに日中のストレスによって失われます。
そこで、体外から摂取する必要が出て来ます。
GABAがもっとも多く含まれている食品は発芽玄米です。また、チョコレートの主成分のカカオにはGABAが含まれています。最近ではGABAの量を増やしたチョコレート商品を見かけることもあるのではないでしょうか。

他にも以下のような食品に多く含まれています。

▪️チーズ・ヨーグルト、漬物などの発酵食品
▪️小魚
▪️トマトやじゃがいもなどの野菜

メラトニンを含む食品

睡眠ホルモンのメラトニンは、体内で作られる物質ですが、直接食物から摂取することも可能です。最新の研究によると、サクランボやブドウがメラトニンを多く含むことがわかってきました。
そのまま食べるのはもちろん、ジュースにして飲むのもよいでしょう。

ただし、食品に含まれるメラトニンの量はとてもわずか。食品のみから必要な量のメラトニンを摂取することは不可能といえます。
不眠対策は、メラトニンの分泌を促すセロトニン、セロトニンの原料となるトリプトファンの含まれる食品の摂取を心がけることが有効です。

寝る前の摂取に注意したい飲み物や食べ物

就寝前は、中枢神経興奮作用のあるカフェインが多く含まれた飲み物は避けましょう。コーヒーや紅茶だけではなく、煎茶や番茶にもカフェインは含まれています。

また、眠りにつくために寝酒の習慣がある方もいるかもしれませんが、おすすめはできません。
アルコールで眠くなることがありますが、覚醒作用もあります。眠くなってすぐに寝付くことはできても、眠りが浅くなってしまい夜中に起きてしまうことものです。

また、揚げ物やステーキ・焼き肉など、消化するのに時間がかかる食べ物は、寝る前には食べないようにしましょう。活発な胃の動きは、眠りを妨げます。
就寝時間の2時間から3時間前には、食事を終えるようにしましょう。

おわりに

食べ物や飲み物以外にも、日常の生活の中で不眠解消につながる方法があります。
朝起きて太陽光を浴びると、体内時計の調整が行われます。光を浴びてから14時間程度で眠気が生じるといわれ、朝起きてすぐにから夜になる頃に、自然と眠気が出てくるようになります。
また、寝る前にはぬるめのお湯にゆっくり浸かったり、お気に入りの音楽を聴いたりして、自分なりのリラックスタイムを過ごすことで、自然な眠気を感じやすくなります。

不眠解消につながる生活習慣について、詳しくは関連記事をごらんください。
関連記事:眠れない原因は睡眠環境や生活習慣にあり?!不眠解消にすぐ始めたい4つのこと

なお、日常生活や社会生活に支障がでるほどの不眠に悩まされている場合、睡眠不足に病気が隠されている可能性もあります。過度の不眠や日中の眠気に不安があるときは、まずは一度専門の医師に相談しましょう。