はじめに

更年期には様々な症状が発現しますが、その中に「ほてり」「のぼせ」「発汗」があります。
別名「ホットフラッシュ」と呼ばれ、更年期障害の最も代表的な症状のひとつです。
なぜ更年期にはホットフラッシュが起こりやすいのでしょうか。また体温などに変化はあるのでしょうか。
今回は女性の体の基本的な機能も確認しながら、更年期のほてりや体温変化ついて見ていきましょう。

 

ホットフラッシュの症状は?

  • ほてり(急に顔や体が熱くなる)
  • のぼせ(頭に血が上ったようになる)
  • 動悸や気分が悪くなる
  • 冷えのぼせ(上半身は熱くても手足が冷たい)
  • 急な発汗

  ・真冬でも全身にじわっとまたは大量に汗が出る
  ・特に顔や頭、首筋から汗が噴き出す
  ・少しの動揺や焦りやなどでどっと汗が出る
  ・夜中に何度も着替えるほどの場合もある

  • 悪寒(汗が止まった後急に体が冷えて起こる)


このような症状は何の前触れも無く起こることが多く、数日に1回のこともあれば1時間に2~3回起こるなど程度に個人差はありますが、更年期の女性の7割~8割が経験すると言われています。


 

体温調整のしくみとホルモンバランスの関係

体温調整の仕組み

体温は多少の個人差がありますが、人間の場合は平均的に36度前後の体温が一定に保たれています。
なぜ体温を一定の温度に保つことができるのかは、外部環境の変化に応じて内部環境を一定に保つ「恒常性維持機能(こうじょうせいいじきのう)」というものが働いているからです。

恒常性の維持は主に「神経」や「ホルモン」によって行われています。
 

更年期には神経やホルモンが乱れる

神経やホルモンの乱れが起こると、体内環境を一定に保つ恒常性維持が機能しなくなるため、何かしらの不調が起こることは必然です。
更年期障害の主な原因は、女性ホルモン・エストロゲンの減少、閉経、それに伴い二次的に起きる自律神経の乱れです。


■エストロゲンが減少すると
子宮や卵巣の働きを良くしたり、血管を広げて血流を良くする、血管や骨を丈夫にするなど女性の体のあらゆる器官の調整が乱れる

■自律神経が乱れると
体温、発汗をはじめ血流、血圧、心拍などをはじめとする神経、内分泌系、免疫の調整など全身の機能がコントロールされない

このようなことから更年期には、血流が悪くなり、体温調節もうまくいかなくなるために、ほてりやのぼせなどのホットフラッシュ現象が起こりやすくなるのです。

 

体温と閉経の関係は?

基礎体温でわかるのはものの一つが月経周期です。

出典元:http://health.wow-town.com/bbt/bbt15.shtml


基礎体温は、通常「低温期」→「高温期」→「低温期」というサイクルを繰り返します。

月経が終わると約14日間低温期が続き「排卵日」を境目としてその後一気に体温が上昇します。
高温期が約14日間続いた後に次の月経が始まり、同時に再び低温期が始まります。

 

更年期の基礎体温は?

体が安定している時はほとんどこの周期が乱れることは有りませんが、閉経前後の更年期にさしかかる40代には、月経周期が不順になるため基礎体温にも変化が生じます。

更年期には高温期が短くなってくるのが特徴です。排卵のない場合が増えてくるため、その時にはグラフには高温期があらわれなくなります。
やがて排卵が起こらなくなると基礎体温は低温期だけになり、月経もなくなり閉経となります。

このように、「基礎体温は閉経のバロメーター」にはなります。

ただし更年期障害については基礎体温だけでは必ずしも判定はできません。基礎体温に変化が見られず不調が起きる場合もあります。その場合は更年期障害ではなく他の原因も考えられるため、まずは産婦人科を受診するようにしましょう。

 

ホットフラッシュの治療法や対策は?

治療法

ほてりやのぼせなどのホットフラッシュは、女性ホルモンの補充により劇的に改善する傾向があるため「ホルモン補充療法(HRT)」が一般的です。
飲み薬や貼り薬などで症状の改善をはかる治療法です。

また自律神経の働きを整える「自律神経調整剤」や「漢方療法」などがあります。
いずれもメリット、デメリットなども医師としっかりと相談し、自身の状態に合わせて行いましょう。
 

日常の対策として

◇外出時にはウエットティッシュやタオルを持ち歩き、発作が出たときには首筋を冷やす
風通しの良い衣服にし、羽織れるもの、脱ぎ着ができるものなど服装の調整をする
リラックスする時間を多く作る
適度な運動で血行を良くする
刺激物を避けた食生活

などを心がけましょう。

ホットフラッシュは場所や時間を問わず起こることがありますが、焦らずに対応していきましょう。


 

おわりに ~ホットフラッシュと似ている病気に注意しましょう~

ほてりなどで更年期障害の疑いがある場合、病院や産婦人科に行くと「まずは基礎体温を計っていきましょう」と言われることが多くあります。
そんな時に備えて普段から基礎体温をつけておくといいですね。

ただしほてりなどの症状には、高血圧や甲状腺機能亢進症など、別の病気にも現れる症状です。
そのため更年期における体調不良が現れたときに大切なことは、自己判断せず、まずは産婦人科を受診してみることですね。
 

image by Photo AC
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