はじめに ~女性のライフサイクルとは~

女性の一生はホルモンの変化によって、小児期、思春期、成熟期、更年期、老年期の5つのサイクルがあります。
女性の体はホルモンの状態が変化すると、それに伴い病気も起こりやすくなります。また一層社会進出と活躍も増えたことにより、女性の病気は「年齢を問わず」多様化してきました。
その代表的なものが「更年期障害」と言えるでしょう。
今回は、改めて更年期障害の始まる年齢やその特徴などを確認していきましょう。

 

「更年期」とは閉経前後の10年間を指します

女性のライフサイクルの中では
 ▶成熟期=18歳~40歳前半
 ▶更年期=45歳~55歳頃
 ▶高齢期=60歳~ とされています。

このサイクルの中でも、最も大きなポイントは「閉経」です。
閉経年齢にはかなりの個人差がありますが、「平均閉経年齢は50歳~51歳」といわれています。
更年期とは、閉経前後の10年間を指すため、だいたい40代後半〜50代前半(45~55歳)くらいといわれています。
この閉経前後の時期にはホルモンバランスが急激に変化するため、様々な体の変化が起こるのです。

 

ホルモンバランスと更年期障害の関係は?

更年期障害が起こる鍵となるのが「①女性ホルモン・エストロゲンの減少」と「②閉経」です。
エストロゲンは、子宮や卵巣の働きを助けたり、骨、血管を強くしたり、コレステロール値をコントロールするなど、女性の体を調整する重要な働きがあります。

女性ホルモンは脳からの指令により卵巣から分泌されますが、順序としては

1、視床下部から「性腺刺激ホルモン放出ホルモン」が分泌
    ↓
2、脳下垂体から「性腺刺激ホルモン(卵胞刺激ホルモンと黄体化ホルモン)」を卵巣に向けて分泌
    ↓
3、卵巣から「卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)」が分泌


このように、女性ホルモンの分泌には指令システムがあります。

逆に卵巣には女性ホルモンの分泌量を脳にフィードバックする働きがあり、今度は卵巣→脳下垂体→視床下部の流れで、分泌量が多いときには少なく、少ないときには多くするというよう、必要に応じて視床下部に指令を出させています。

ところが更年期には卵巣の働きが衰えるため、視床下部からは盛んに卵胞刺激ホルモンを分泌してエストロゲンを作るよう指示しますが、卵巣にはその力がないためエストロゲンの量は増えません。
この状態を繰り返しているうちにホルモンバランスが乱れ、自律神経の乱れも及ぼし、様々な更年期障害症状を発現させるのです。

 

更年期障害が始まるのは何歳くらい?

最も強く症状が出るのは、閉経前後と言われていますが、45歳前後には様々な原因不明の不定愁訴が出始めるため注意が必要です。

ところがそれよりも早い30代後半、または20代~30代前半など、更年期の年齢よりもずっと早い段階で症状が起こる「若年性更年期障害」が増加傾向にあります。
またその逆で、60歳頃から更年期障害症状が出るケースもあります。これは閉経が55歳頃と遅い人もいるためです。

このように更年期障害症状が出る年齢には個人差が大きく、また自覚症状もほとんど何も感じずに過ごせる人から重度まで様々なのです。

更年期に出やすい主な症状は、月経異常、ほてりやのぼせ、頭痛、めまい、肩こり、手足のしびれ、動悸など、他にも様々なものがあります。

更年期障害かどうかは自己判断が難しいものですが、更年期障害の代表的な症状とチェック表の記事がありますのでご覧ください。
参考記事:「これって更年期障害?!」更年期障害が始まりやすい年齢と代表的な症状について


 

20代~30代の若年性更年期障害の原因と注意点は?

早発閉経(そうはつへいけい)に注意

若年性更年期障害は、過度なストレスからくる自律神経の乱れにより、卵巣機能が低下し、ホルモンバランスが崩れることが大きな要因と考えられています。
通常閉経は50歳前後に迎えますが、40歳未満で卵巣の働きが止まる「早発卵巣不全」があり、近年は30代の「早発閉経」も増加しています。

早期閉経は、はっきりとした原因は不明ですが

  • 遺伝性、自己免疫疾患
  • 卵巣手術などによるもの
  • 無理なダイエット
  • 喫煙
  • 慢性疲労
  • 不規則な生活

などにより、卵巣年齢を老化させることにあると考えられています。それに伴い「若年性更年期障害」になる可能性も高くなります。

若年性更年期障害であるとは気付かずに放置しておくと、早発閉経から不妊症になるなど、様々な弊害を引き起こす可能性もあります。
月経不順などが見られ更年期障害症状が現れた場合は、放置せず早めに診断、治療を受けることが大切です。

 

おわりに

今回の記事のポイントは、更年期障害症状が起こる年齢は、平均的には45歳~55歳の閉経前後が一般的なのですが、今は様々なライフスタイルの変化により、特に若年化が進むなど、発症年齢の幅が大きくなっているということです。
このように年齢に関わらなくなってきていることを知っていただき、体の不調をないがしろにしないよう注意が必要です。
気になる不調がある場合は、まずは産婦人科で診てもらうことをおすすめします。
 

image by Photo AC
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