禁煙による「離脱症状」とは?

禁煙をはじめると、必ず「離脱症状」というものが襲ってきます。

離脱症状は、たばこを吸うことで引き起こされる「ニコチン依存症」の症状のひとつです。

ニコチンはヘロインやコカインなどの薬物よりも依存度が高く、ヘロインとコカインに並んでやめることが難しいとされています。

主な離脱症状とメカニズム

たばこを吸うと、ニコチンが肺から血液中に入り脳内の「ニコチン受容体」に結合します。

すると、快感物質である「ドーパミン」が放出され、たばこを吸った人は「ホッとする」「落ち着く」「イライラが消える」などの快感を得ます。

しかし、この快感はニコチンが体内に残る30分ほどしか持続しません。

ニコチンが体内から消えるとイライラしたり不安を感じたりなどの「離脱症状」が現れるのです。

【主な離脱症状】

・たばこが吸いたくて仕方がない
・気分が落ち込む
・イライラする
・欲求不満を感じる
・不安を感じる
・集中力が低下する
・落ち着かない
・食欲が増す
・寝付きが悪くなる
・睡眠中に途中で目がさめる

5日目を越えるまでが重要

禁煙で起こる離脱症状は、禁煙から2〜3日目がピークだといわれています。禁煙を始める前に、はじめの5日間で起こる離脱症状を理解しておきましょう。

1日目 我慢できる人が多い
多少のイライラや落ち着きのなさが現れる
2日目 離脱症状が出始める
ピークに達する人もいる
3日目 離脱症状のピークに達する
4日目 離脱症状がおさまり始める人が多い
5日目 禁煙に慣れ始める
禁煙できる自信が身につき始める

吸いたくなったら別の行動を起こす

離脱症状によってどうしてもたばこを吸いたくなったら、手持ち無沙汰や口の寂しさを紛らわすための行動を起こしましょう。

・歯磨き
・ガムを噛む
・手に何か持つ(ペン・ハンドスピナーなど)
・飲み物を飲む
・深呼吸する
・散歩や運動で体を動かす など

これ以外にも、禁煙が続くような工夫を自分で探すことも効果的です。

禁煙することによる効果などについては関連記事をごらんください。

禁煙することで太る原因

禁煙をはじめると、多くの人に体重の増加みられます。これは、食欲が増すこと・味覚が改善されること・胃腸などの調子がよくなることによって起こります。

食欲が増す

ニコチン依存症の離脱症状によって食欲が増し、太ることがあります。また、口の寂しさなどから食事の量・回数が増えることで太る場合もあります。

味覚が改善される

味覚には、「亜鉛」という成分が関わっています。

亜鉛は、舌の表面にある味覚細胞の新陳代謝を行いますが、たばこを吸うことで発生する活性酸素を壊すために亜鉛が奪われてしまいます。これにより味覚細胞が十分に働かず味覚障害が起きます。

味覚障害には、何にでもマヨネーズをかける・自分が作った料理の味が濃いといわれる・異常にからいものが好きなどといった例があります。

禁煙することでたばこによる亜鉛の消費を防ぎ、食べ物を今まで以上に美味しいと感じるようになります。これにより喫煙時より食事の量が無意識に増え、太ることがあります。

胃腸などの調子が良くなる

たばこに含まれる「一酸化炭素」が、酸素より先に赤血球に結合してしまうことで、体のすみずみまで血液が行き渡らなくなります。

そのため、心臓・胃・腸などを含んだ体中のさまざまな臓器が十分に機能せず、栄養も十分に吸収されなくなります。

禁煙することで酸素が赤血球に正常に結合し、血液が体中に行き渡るようになります。これにより胃腸の調子が良くなり、体重が増加する場合があります。

おわりに

禁煙を始めると、必ず離脱症状が起こります。

どのような症状が起こるのかを理解して禁煙を始めることで、心に少し余裕ができ、禁煙を続けやすくなります。

周囲のためにも自分のためにも禁煙を成功させて、健康な体を取り戻しましょう。