禁煙することで、体のさまざまな部分が正常な機能を取り戻します。

しかし、何年も吸い続けることで習慣となってしまったたばこをやめるには、相当な努力が必要です。

この記事では、禁煙を継続するためのおすすめの方法について解説します。

たばこによるデメリットを理解する

禁煙する前に、たばこを吸うことによるデメリットを理解しておくことで、「またたばこを吸いたい」という気持ちをおさえやすくなります。

健康への影響

たばこには体に有害な物質が200種類以上も含まれています。中でも特に体に害を及ぼす有害物質が、「ニコチン」「タール」「一酸化炭素」の3つです。

ニコチンは依存性が強く、血管を収縮させたり血圧を上昇させる作用があります。

タールには発がん性物質が多く含まれています。また、タールの色素によって歯が茶色くなります。

一酸化炭素は赤血球と結びつくことで血液が体に十分に行き渡らなくなり、体力や内臓機能の低下に繋がります。

この他にも殺虫剤や排気ガスに含まれているような物質が含まれており、たばこを吸えば吸うほど健康とは程遠い体になっていきます。

経済的負担

たばこ1箱の平均価格は430円です。1日1箱吸う計算だと、1か月で約13,000円になり、1年で約150,000円もたばこにお金を使っていることになります。

10年間たばこを吸っている人は、これまでに150万円をたばこに費やしているのです。

1回に支払う金額はそこまで高くありませんが、累計すると非常に大きな金額になります。

周囲への影響

たばこには喫煙者が直接吸い込む「主流煙」と、たばこの先から出る煙の「副流煙」があります。

主流煙に比べて、副流煙に含まれるニコチン・タールの量は約3倍、一酸化炭素の量は約5倍にものぼります。

家族や友人など、近くにいる人が副流煙を吸い込むことで、喫煙者以上の健康被害を受けることになるのです。

たばこを吸う環境を避ける

禁煙の継続させる方法として、たばこを吸う環境そのものを避けることがポイントのひとつです。

たばこを吸えない環境にしていくことで、禁煙の成功を後押しします。

自宅でできること

自宅で喫煙環境を避けるには、次の方法がおすすめです。

■灰皿やライターを捨てる
■白い家具やカーテンを置く
■消臭剤などで部屋のたばこのにおいを完全に消す

職場でできること

職場での喫煙環境を避けるには、次の方法がおすすめです。

■職場の人に禁煙中だということを伝える
■喫煙スペースに近寄らない

外出先でできること

外出先での喫煙環境を避けるには、次の方法がおすすめです。

■たばこを買える場所になるべく近寄らない
■お酒の場などでも周りの人に禁煙中だということを伝える
■喫煙スペースに近寄らない
■たばこを吸う人が多くいる場所に行かない(パチンコ店など)

行動パターンを変える

多くの喫煙者には、たばこに結びつく行動パターンがあります。

「朝起きてすぐたばこを吸う」「外出前にたばこを吸う」「食後は必ずたばこを吸う」などの、たばこが生活のルーティンになっているのです。

日々の行動パターンを意識的に変えることで、無意識にたばこを吸うのを防ぐことができます。

朝起きてすぐたばこを吸う人はまず顔を洗ってみたり、食後のたばこをガムに変えてみるなど、小さな行動から変える努力をしてみると良いでしょう。

たばこの代わりになる行動をする

たばこを長い間吸っていると、たばこを吸うという行動がなくなることで口の寂しさや手持ち無沙汰を感じます。

たばこを吸う代わりになる行動をすることで、たばこを吸いたい気持ちをおさえることができます。

口の寂しさを紛らわす

禁煙によって口の寂しさを感じた場合は、次の方法がおすすめです。

■水や氷を口に入れる
■歯磨きをする
■ガムやスルメイカなど糖分の少ないものを食べる

手持ち無沙汰を紛らわす

禁煙によって手持ち無沙汰を感じた場合は、次の方法がおすすめです。

■手に何か持つ(ペンやハンドスピナーなど)
■仕事などの作業に取り掛かる
■散歩や運動で体を動かす

禁煙外来に通う

禁煙外来とは、総合病院をはじめさまざまな診療科で行われている、禁煙のための治療です。

「ニコチン依存症のテストで5点以上である」「禁煙治療を受けることに文書で同意している」など、全部で4つの条件を満たした人が禁煙治療を受けることができます。

医師のサポートや禁煙補助薬などによって、禁煙が継続しやすくなります。

また、市販の禁煙補助薬を使用して禁煙をサポートすることもできます。詳しくは関連記事をごらんください。

禁煙治療の流れ

禁煙治療は、主に12週の間で5回の診察によって行われます。5回目の診察までしっかり受けた人の禁煙成功率は約50%と、2人に1人が禁煙に成功しています。

■初回
「ニコチン依存症チェック」「呼気中の一酸化炭素濃度の計測」「禁煙開始日を設定」「問診による禁煙経験や体調などの確認と今後のアドバイス」「禁煙補助薬の選択」を行います。

■2回目〜5回目
2回目から5回目は、初回の診察から2週間後・4週間後・8週間後・12週間後に診察を受けます。次の4つを確認し、禁煙の継続状況を確認します。

・禁煙状況の確認と体調チェック
・一酸化炭素濃度の計測
・禁煙継続のためのアドバイス(離脱症状への対処など)
・禁煙補助薬の効果と副作用の確認

禁煙治療にかかる費用

12週間の禁煙治療にかかる費用は、同じ期間にたばこを1日1箱吸った場合の代金より約16,000円も安くなります。

12週間の禁煙治療 12週間のたばこ代
(1日1箱・1箱430円の場合)
約20,000円 約36,000円

自力で禁煙するよりもうまくいきやすい禁煙外来での治療ですが、高額な費用が必要ではないため、本気で禁煙を目指す人にはおすすめです。

おわりに

計画や対策方法を考えずに禁煙を始めると、失敗する原因となります。まずは1週間、次は2週間と、小さな目標を達成しながら禁煙することもひとつの方法です。

さまざまな禁煙方法を試しながら、自分にあった方法を探してみると良いでしょう。