メチコバール(メコバラミン)の効果|効果が出るまでの時間・副作用・飲み合わせを解説
更新日:
薬剤師監修日:
メチコバール(メコバラミン)は、手足のしびれなどの末梢性神経障害に効果がある薬です。この記事では、メチコバールの効果や効果が出るまでの時間に加え、副作用や他の薬との飲み合わせのほか、メチコバールの代用となる市販薬についても解説します。

メチコバール(メコバラミン)の効果
メチコバールは、「メコバラミン」を成分とする、末梢性神経障害の治療に用いられる処方薬です。
ビタミンB12の一種であるメコバラミンには、傷ついた神経を修復し、神経の傷が原因で起こる肩・足腰の痛みや、手足のしびれなどを改善する効果があります。
ビタミンB12は、酵素をサポートする成分として、アミノ酸などさまざまな代謝を助けるだけではなく、神経および血液細胞を健康に保つ栄養素です。ビタミンB12が不足すると、末梢神経の働きが悪くなり、しびれや痛みが起きるだけではなく、貧血を起こすこともあります。
メチコバール(メコバラミン)の効果|末梢性神経障害とは?
メチコバールの効能・効果にある末梢性神経障害とは、筋肉の運動機能に関係する「運動神経」、熱い・冷たい・痛いなどの触覚を伝える「感覚神経」、内臓や血管などの制御に関わる「自律神経」などに傷害が起こった状態のことを指します。
傷害が起こった神経の種類によって、末梢神経障害の症状は異なります。
症状 | |
---|---|
運動神経の傷害 | うまく力が入らない など |
感覚神経の傷害 | 感覚の鈍り(熱さや冷たさなど)・しびれ・痛み など |
自律神経の傷害 | 起立時のめまい・耳鳴り・排尿障害・発汗異常・勃起不全・下痢・便秘 など |
メチコバールは肩こり・腰痛に効く?
肩こりや腰痛の原因のひとつに、硬くなった筋肉による圧迫や加齢による末梢神経のダメージがあります。
メチコバールには、傷ついた末梢神経組織を修復する働きがあるため、末梢神経の傷が原因で起こる肩こり・腰痛にも効果を発揮します。
メチコバールはめまい・耳鳴りにも効く?
めまいや耳鳴りは、自律神経のバランスが乱れることによって起こる自律神経失調症の症状のひとつです。
メチコバールでビタミンB12を補うことで、神経機能が整えられ、自律神経の乱れが原因のめまいや耳鳴りを改善する効果が期待できます。
メチコバール(メコバラミン)の効果が出るまでの時間
メチコバールの効果を実感するまでの時間については、症状など個人差があるため、一概には言えません。
ご参考までに、メチコバールの医薬品インタビューフォームでは、末梢性神経障害に対して、1日1500μgおよび1日120μg(低用量群)を3回に分けて4週間内服した臨床試験の結果が書かれています。
試験結果は、慢性期と固定期における症例の改善率について、改善以上で1500μgが17.6%、120μgが9.7%、やや改善以上で1500μgが64.7%、120μgが41.9%であったと報告されています。
メチコバール(メコバラミン)と同じ成分の市販薬はある?
メチコバールと同じメコバラミンのみが配合された薬は市販されていませんが、メコバラミンのほかにビタミン成分などが配合された市販薬は販売されています。
メコバラミンを含む市販薬が使える症状は、手足のしびれや神経痛、肩こり・腰痛などです。
詳しくは、こちらの記事で解説しています。
メチコバール(メコバラミン)の副作用
メチコバールの添付文書によると、副作用として次のような症状が報告されています。
万が一、メチコバール服用後に何か身体に異変を感じた場合は、できるだけ早く医療機関を受診してください。
症状 | 発症頻度 | |
---|---|---|
消化器 | 食欲不振、悪心・嘔吐、下痢 | 0.1~5%未満 |
過敏症 | 発疹 | 0.1%未満 |
メチコバールを飲むと太る?
メチコバールの副作用として、体重増加やむくみなどは報告されていません。
メチコバール(メコバラミン)と他の薬の飲み合わせ
メチコバールは、飲み合わせに注意が必要な薬は特にありません。頭痛薬などの痛み止めや風邪薬などとも一緒に服用していただけます。
ただし、日常的に服用している薬やサプリメントがある場合は、担当医にお伝えしておきましょう。
ミナカラの薬剤師に相談する
薬について相談したいことがあったり、心配や不安がある方は、ミナカラの薬剤師相談をご利用ください。ミナカラでは薬剤師にLINEで相談をすることができ、それぞれのお悩みに対応します。
ナボリンS 21錠【第三類医薬品】

記事で紹介されている商品一覧
この記事は参考になりましたか?
関連記事
メチコバールの代用になる市販薬はある?|肩こり・腰痛などに効く薬について解説
メチコバール(有効成分:メコバラミン)は、病院で処方される市販薬です。 メチコバールと同じ成分が配合された薬は市販されていますが、メチコバールに含まれる成分だけが配合された薬はなく、他のビタミン成分などもあわせて配合されています。 この記事では、メチコバールの代用になる市販薬について解説しています。

肩こりに効く市販薬|飲み薬(漢方薬・ビタミン剤)湿布・塗り薬
肩こりを解消する市販薬には飲み薬・湿布・塗り薬があります。飲み薬は、筋肉をほぐす薬・ビタミン剤・鎮痛剤・漢方薬に、湿布・塗り薬は剤形ごとに分け、それぞれの違いや特徴だけでなく、症状や使用するシーンに応じた選び方を解説します。

腰痛に効く市販薬|飲み薬(痛み止め・漢方薬)・湿布・塗り薬
腰痛に効く市販薬には、飲み薬・貼り薬(湿布)・塗り薬があります。この記事では、それぞれの違いや特徴を踏まえた選び方の他、腰を冷やす・温める方法やベルト・サポーターの効果などについて解説します。

めまいに効く漢方薬|ストレス・更年期・生理中のめまい
めまいは、精神的なストレスや、女性ホルモンのバランスが乱れることなどによって起こります。この記事では、めまいに効く漢方薬について解説します。

耳鳴りに効く市販薬と漢方薬|薬の選び方を詳しく解説
耳鳴りを完全に消すことのできる薬は存在しませんが、市販薬や漢方薬で症状を緩和させることはできます。この記事では、耳鳴りの症状からはじまり、耳鳴りに効果のある薬やその選び方、病院を受診する目安などについて解説します。
