排卵痛からくる下腹部の痛み!排卵痛の症状、対処法、卵巣との関係を解説
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薬剤師監修日:
排卵痛は排卵時に起こる痛みです。生理中でもないのに下腹部が痛む場合は、痛みが起こるタイミングを確認しましょう。生理痛とは違う排卵痛の症状や対処法、卵巣、排卵痛の関係について解説しています。

生理日以外に痛みや出血が起こると心配になる方もいるでしょう。
実は、生理中だけでなく、排卵時にも痛みや出血が起こる可能性があります。
妊活中の方や普段から基礎体温を測る方なら、これらの異変が起こるのは排卵日周辺だと推測できるかもしれません。
生理前に起こる排卵痛とはどのようなものなのでしょうか。
生理痛と排卵痛の違い、症状、卵巣との関係などを詳しくみていきましょう。
排卵痛:排卵が引き起こす症状
排卵の日もしくは排卵前後1~2日間に下腹部の痛みや張りがおこることを排卵痛と呼びます。
月経周期が28日の方の場合、次の月経開始予定日からおよそ14日前に排卵が起こります。
つまり、次の月経開始予定日のおよそ16~12日前に、腹痛やお腹の張りを感じた場合は排卵痛の可能性があります。
排卵痛が起こる原因はまだ完全には解明されていませんが、卵子が卵巣から外へと飛び出す際に感じる痛みだと考えられています。
排卵日と排卵痛の関係
排卵が起こると、生理痛に似た痛みのほかにも症状があらわれることがあります。感じ方や症状が出るタイミングは人それぞれ異なります。
<痛み>
◆排卵前・・・卵巣内にある卵胞(卵子を包む袋)が発達し、圧迫されることから感じる痛みや張り
◆排卵の瞬間・・・卵胞が破れ卵子が飛び出すことから感じる痛み
◆排卵後・・・卵胞が破れた後の出血からくる痛み
<痛み以外の症状>
その他の排卵にともなう症状としては、下腹部のだるさ、腰痛、むくみ、眠気、吐き気、胸の張り、イライラ感、肌荒れ、便秘、おりものの変化などが挙げられます。
排卵痛が起こる場所は月ごとに違う?!
排卵日には、左右にある卵巣のどちらか片方から、ランダムに卵子が放出されます。
そのため、排卵痛を感じる場所も右であったり左であったりしても異常ではありません。
人によっては右の卵巣から排卵した場合だけ痛む場合もあるので、必ずしも毎月の痛みがなくても心配はないです。
排卵時と生理時の出血の違い
排卵時の出血は人によりそれぞれです。出血がある人もいれば、無い人もいます。
痛み同様、左右どちらの卵巣から卵子が放出されたかに関係するため、毎月必ずあるわけでもありません。
排卵時と生理の時の出血の違いは次のとおりです。
◆排卵時・・排卵前後2~3日にあらわれる出血。ごく少量で色は人それぞれ。
◆生理時・・5日〜7日間。やや暗い赤。経血量には個人差があります。
排卵痛があると妊娠の可能性が高まる?
妊娠を望む場合、排卵痛を感じたタイミングで性交をしたからといって、妊娠の確率が高まるとは限りません。
排卵痛の症状が起こるタイミングは、人によってさまざまだからです。
排卵痛があったとしても、具体的にいつ排卵があったのか、またはこれから起こるのかはわかりません。
より正確な排卵日の予測には基礎体温を測る、もしくは排卵日検査薬を使用することをおすすめします。
一方で、妊娠を望まない場合も、排卵痛を基準に計算して、妊娠可能性が高い期間を過ぎたと考えるのは、思わぬ妊娠につながる可能性があるため注意しましょう。
排卵日検査薬の選び方や使い方についてはこちらの記事でご紹介しています。
排卵痛を和らげる対処法
排卵痛は人それぞれ症状やタイミングが異なるため、腹痛やお腹の張りが起こっても排卵とは関係ない痛みと考える人もいます。
日頃から基礎体温を付けて、月経周期と痛みが起こるタイミングを把握しておくといいでしょう。
排卵からくる痛みと特定できた場合は、生活習慣の見直しによって対処することができます。
身体を冷えから守る!
女性の大敵である冷えは、排卵時の痛みにも悪影響をおよぼします。
普段から体、特に下半身を冷やさないように心がけましょう。
《手軽にできる冷え対策》
◆シャワーだけで済ませるのではなく、なるべく毎日湯船につかって体を温める
◆定期的に適度な運動をおこなう
◆身体を温める食事を心がける(冷やすものを取りすぎない)
◆体を冷やさない洋服(下着含む)を選ぶ
食生活の改善
日頃からバランスのよい食事を摂ることが大切です。
偏食、食事の時間のばらつき、食べ過ぎなどに注意しましょう。
さいごに
排卵にともない起こることがある排卵痛ですが、生理痛とは違うタイミングでの痛みに不安になる方もいるでしょう。
排卵痛は生活習慣を見直すことでやわらげることができます。
毎日の生活に、体を温めたり、適度な運動をするなど血行をよくする工夫を取り入れてみましょう。
ただし、痛みが強かったり、ほかの症状がある場合は別の病気が隠れている可能性もあるため、自己判断せずに病院を受診しましょう。
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