排卵痛からくる下腹部の痛み!排卵痛の症状、対処法、卵巣との関係を解説
更新日:
薬剤師監修日:
排卵痛は排卵時に起こる痛みです。生理中でもないのに下腹部が痛む場合は、痛みが起こるタイミングを確認しましょう。生理痛とは違う排卵痛の症状や対処法、卵巣、排卵痛の関係について徹底解説!

生理中でもないのに下腹部が痛む…
生理以外の出血が…
生理日以外に痛みや出血が起こると心配になる方もいるでしょう。
実は、生理中だけでなく、排卵時にも痛みや出血が起こる可能性があります。
妊活中の方や普段から基礎体温を測る方なら、異変が起こるのは排卵日周辺だと推測できるかもしれません。
生理前に起こる排卵痛とはどのようなものなのでしょうか。
生理痛と排卵痛の違い、症状、卵巣との関係などを詳しくみていきましょう。
排卵痛:排卵が引き起こす症状
排卵の日もしくは排卵前後1~2日間に腹痛がおこることを排卵痛と呼びます。
排卵痛が起こる原因はまだ完全には解明されていませんが、卵子が卵巣を破って外へと飛び出す際に感じる痛みだと考えられています。
子宮内膜症がある場合は、排卵痛が強くなる傾向があります。排卵痛が強いと感じる場合は、一度専門医に相談しましょう。
排卵日と排卵痛の関係
生理痛の症状と似た痛みを感じる場合もありますが、排卵痛では排卵に伴う症状がおこります。排卵日と深く関係しておこる排卵痛をその時期ごとに解説します。
<痛み>
◆排卵前・・・
卵子を包む卵胞が発達し大きくなりすぎて圧迫されることから下腹部の痛みを感じる
◆排卵の瞬間・・・
卵胞が破れたことから感じる痛み。卵胞が発達しすぎると痛みも大きくなる
◆排卵後・・・
卵胞が破れた後の出血からくる痛み
<痛み以外の症状>
その他の排卵に伴う症状としては、下腹部のだるさ、腰痛、むくみ、眠気、吐き気、胸の張り、イライラ感、肌荒れ、便秘、おりものの変化などが挙げられます。感じ方や症状などは人それぞれです。
排卵痛が起こる場所は月ごとに違う?!
排卵日には、月ごとに左右の卵巣から交互に卵子が放出されます。
そのため、排卵痛を感じる場所も右であったり左であったりしても異常ではありません。人によっては右の卵巣から排卵した場合だけ痛む場合もあるので、毎月の痛みがなくても心配はないです。
また卵巣だけではなく圧迫された下腹部全体が痛む時、もしくは、生理周期に合わせて開閉する骨盤の付近が痛むときもあります。
排卵時と生理時の出血の違い
排卵時の出血は人によりそれぞれです。出血がある人もいれば、無い人もいます。
痛み同様、左右どちらの卵巣から卵子が放出されたかに関係するため、毎月必ずあるわけでもありません。排卵時と生理の時の出血の違いは次のとおりです。
◆排卵時・・排卵前後2~3日にあらわれる出血。ごく少量で色は人それぞれ。
◆生理時・・5日〜7日間。やや暗い赤。経血量には個人差があります。
排卵痛で妊娠の可能性は特定できない!
症状の項でも記述したとおり、排卵痛の症状は排卵前から始まり排卵後まで続きます。
排卵痛は排卵があった証拠にはなると思われますが、排卵日の予測には、基礎体温を測る、もしくは排卵日検査薬を使用することをお勧めします。
排卵日検査薬の選び方や使い方についてはこちらの記事でご紹介しています。
妊娠を望む場合、排卵痛を感じたからといって性交をしても妊娠の確率が高いとは限りません。逆に妊娠を望まない場合、排卵痛を基準に排卵が終わったと思い込むのは、誤認につながる可能性がありますので注意しましょう。
排卵痛を知ってしっかり対策しよう
排卵痛は人それぞれ症状が異なるため、排卵とは関係ない腹痛や腰痛だと勘違いする人もいます。日頃から基礎体温を付けて、痛みが起こるタイミングと排卵日の関係をしっかり把握しましょう。
排卵からくる痛みと特定できた場合は、ただしく対処することが可能です。
身体を冷えから守る!
女性の大敵、冷えは排卵時の痛みにも悪影響です。
普段の生活から身体、特に下半身を冷やさないように心がけましょう。
《手軽にできる冷え対策》
◆シャワーだけでなく湯船につかる
◆定期的に適度な運動をする
◆身体を温める食事を心がける(冷やすものを取りすぎない)
◆冷やさない洋服(下着含む)を選ぶ
食生活の改善
バランスよく食事をとることを、日常から気をつけることが大切です。
偏食、食事の時間のばらつき、食べ過ぎなど気を付けましょう。
さいごに
女性の身体のしくみ・生命の誕生の神秘と深く関係する排卵。
それに伴い起こってしまう排卵痛ですが、生理痛とは違う痛みに不安になる方もいるでしょう。
しかし、生活習慣を見直すことで排卵痛を緩和できます。
生理とは違う時期に痛みを感じたり、出血があった場合はまずは排卵の症状なのか確認が必要です。
痛みが強かったり、ほかの症状がある場合は別の病気が隠れている可能性もあるため、自己判断せずに病院を受診しましょう。
この記事は参考になりましたか?
関連記事
排卵検査薬はいつから使える?どう選ぶ?排卵検査薬の選び方と使い方を解説
排卵検査薬は、尿中のLHというホルモンを測定し、最も妊娠しやすい時期の排卵日を予測する検査薬です。この記事では、排卵検査薬の選び方や使い方に加えて、いつから使うべき?使うべき時間帯は?陽性にならない場合は?などよくあるご質問について解説します。

妊娠検査薬はいつから使える?どう選ぶ?妊娠検査薬の選び方と使い方を解説
妊娠検査薬は、尿中のhCGというホルモンを測定することによって妊娠をしているかどうかを検査するものです。この記事では、妊娠検査薬の選び方や使い方に加えて、いつから使うべき?使うべき時間帯は?いつ病院に行けばいい?などよくあるご質問について解説します。

着床出血は妊娠初期のサイン!量・生理との違い・出血の時期・妊娠検査薬について
着床出血は妊娠初期のサインともいわれています。着床出血はいつ起こるのか、出血期間、量、色の特徴、生理との違いについて徹底解説します。また、妊娠検査薬を使用するタイミングについても解説します。
