着床出血は妊娠初期のサイン!量・生理との違い・出血の時期・妊娠検査薬について
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着床出血は妊娠初期のサインともいわれています。着床出血はいつ起こるのか、出血期間、量、色の特徴、生理との違いについて解説します。また、妊娠検査薬を使用するタイミングについても解説します。

着床出血とは?
精子と卵子が結びつきできた受精卵は、約7日間ほど時間をかけて細胞分裂を繰り返しながら子宮に移動します。子宮の中にたどり着いた受精卵が子宮内膜へ潜りこむことを着床と呼びます。
その際、着床により子宮内膜が傷ついて少量の血がでることを「着床出血」といいます。
着床出血が起こるのは全体の約25%ほど
着床出血はすべての人に起こるわけではなく、全体の約25%と言われています。
着床出血がない方もいるので、出血がないからといって心配する必要はありません。
着床出血はいつ起こる?
着床出血は妊娠初期のサインであり、生理予定日の1週間前〜数日後に起こるのが一般的です。そのため、生理なのか、着床出血なのかがわかりにくいという問題があります。
生理前の女性の体は、排卵期になり「プロゲステロン」という女性ホルモンを分泌しはじめます。このホルモンが「妊娠する準備をするように!」と体に働きかけます。
基礎体温グラフでは、妊娠すると排卵期の後にプロゲステロンが分泌し続け高温期に入り、そのまま続きます。妊娠しなかったらプロゲステロンが低下し基礎体温も下がっていきます。
黄体期が過ぎて高温期が14日以上続いていれば着床の可能性があり、反対に基礎体温が下がりその後生理がきたら着床していないということになります。
ただし、基礎体温の違いはあくまでも目安です。
生理前に高温期が続く方もいるので、基礎体温の変化だけでは判断をしないように気をつけましょう。気になる出血があった場合には早めに産婦人科を受診すると良いでしょう。
また、生理周期に乱れがない人でも、生理予定日に多少のずれが生じることもありますので、日頃から基礎体温を測っておくことをおすすめします。
着床出血の期間・血液量・色:生理との違いは?
着床出血かどうかを判断する上で、出血の状態は欠かせない要素です。出血の状態は個人差がありますが、着床出血に良くみられる特徴があります。
出血する期間は1~2日ほど
着床出血の期間は1~2日程度が目安です。生理と比べると期間が短いといわれますが個人差があります。
生理と比べて少ない血の量
着床出血の出血量は、通常の生理と比べて少量であることが多いようです。
血の色は薄いピンクや茶色
茶色やうっすらピンク色など、色の薄さや濃さなどに個人差がみられます。
腹痛が起こることも
着床出血時に起こる、チクチクした痛みや生理痛に似た痛みを「着床痛」と呼ぶこともあります。激しい痛みを感じたら着床出血以外の婦人科系疾患の可能性もありますので医療機関を受診しましょう。
妊娠検査薬を使うタイミングに注意
着床出血の可能性がある場合、妊娠検査薬を使って妊娠を確かめるという方法があります。ただし、妊娠検査薬を使う時期には注意が必要です。
妊娠検査薬に反応するのはhcG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)という妊娠時にでる特有のホルモンです。
着床出血が起こっても、妊娠検査薬に十分反応するくらいhcGが分泌されていないと正確な検査結果を確かめることができません。
妊娠検査薬の選び方や使用するタイミングについては以下の記事をご参照ください。
おわりに
着床出血が起こる妊娠初期はとてもデリケートな時期。不安なことやいつもと違う変化があるときは、すぐに医療機関を受診しましょう。
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