デパスの効果|作用時間・飲み合わせ・副作用について解説
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薬剤師監修日:
デパス(エチゾラム)は不安や緊張感をやわらげ、リラックスをさせる精神安定剤ですが、筋肉の緊張をやわらげる効果もあります。この記事では、デパスの効果や効果が持続する時間、他の薬やアルコールとの飲み合わせや副作用について解説します。

デパスとは?
デパスは、不安や緊張をやわらげる抗不安薬です。また、筋肉の緊張をやわらげる作用もあるため、腰痛などに処方されることもあります。
デパスの具体的な適応疾患は以下の通りです。
【効能・効果】
●神経症における不安・緊張・抑うつ・神経衰弱症状・ 睡眠障害
●うつ病における不安・緊張・睡眠障害
●心身症(高血圧症, 胃・十二指腸潰瘍)における身体症候ならびに不安・緊張・抑うつ・睡眠障害
●統合失調症における睡眠障害
●下記疾患における不安・緊張・抑うつおよび筋緊張頸椎症, 腰痛症, 筋収縮性頭痛
成分は『エチゾラム』
デパスの成分『エチゾラム』は、記憶や感情に関係する大脳辺縁系に作用し、不安や緊張をやわらげる効果があります。また、緊張や不安が原因となる筋肉の緊張やこりをやわらげる効果もあります。
デパスの抗不安作用
デパスはベンゾジアゼピン系に分類される抗不安薬です。
ベンゾジアゼピン系抗不安薬とは、脳内のベンゾジアゼピン受容体に作用することで、脳をリラックスさせる神経伝達物質GABAの働きを高め、主に3つの作用をもたらす薬です。
特徴 | |
---|---|
①抗不安作用 | 不安をやわらげる |
②筋緊張緩解作用 | 筋肉の緊張をほぐす |
③催眠・鎮静作用 | 気持ちを落ち着かせる、眠りやすくする |
デパスの効果が持続する時間
デパスのインタビューフォームによると、血中の濃度が最高値に達するまでの時間は3時間で、血液中の成分が代謝されて半減するまでにかかる時間は6時間とされています。ただし、効果が持続する時間には個人差があるため、あくまで目安の時間として捉えましょう。
デパスの作用時間は短時間型
デパスのような抗不安薬・睡眠薬の作用時間の長さは、4つに分類されます。デパスは、作用時間が短い「短時間型」グループに入るため、薬の効果が持続する時間は比較的短いです。また、効果の持続時間が短いと、入眠までがゆるやかで目覚めやすいですが、薬の影響が翌日に残りにくいという特徴もあります。
デパスと他の薬との飲み合わせ
デパスと飲み合わせが禁止されている薬はありませんが、飲み合わせに注意が必要な薬として、一部の精神安定剤や抗うつ剤、パーキンソン病治療薬があります。
医療機関を受診された際、何か服用中の薬がある場合は必ず医師に伝えておきましょう。
アルコールとの飲み合わせ
デパスを服用時にアルコールを摂取すると、ふらつきや物忘れを起こしやすくなるため、デパスを服用している間はアルコールを控えましょう。
デパスとアルコールにはどちらも中枢神経系の抑制作用があり、併用によって抑制作用が強くなると脳が過剰に眠ってしまいます。具体的には、眠気やだるさが強くなる、記憶があいまいになる、異常行動をとる、ふらつきが強くなる、翌朝起きられないなど、生活にも支障が起きやすくなり、不眠症が悪化する可能性もあります。
デパスの副作用
デパスの添付文書によると、総症例数12,328例のうち、866例(7.02%)に副作用がみられたとの記載があります。 主な副作用は、眠気444件(3.60%)、ふらつき241件(1.95%)、倦怠感77件(0.62%)、脱力感46件(0.37%)などがあげられています。
副作用と思われる症状が出た場合には、すぐに医療機関を受診し医師に相談しましょう。
デパスの依存性
デパスなどの抗不安薬は、日常生活の中で感じる不安や緊張などによって起こる不眠や頭痛、体の痛み、めまいなどの症状の改善が期待できます。ただし、ある程度長く服用することで依存が形成されることもあるため、使用時には注意が必要です。
また、自己判断で服用を中止したり増量・減量したりすると、耐性や不安、 幻覚、 妄想等の離脱症状が起きてしまうことがあります。薬の効き目を感じられない場合や不安なことがある場合は、適切な治療方法を探すためにも、まずは医師にご相談ください。
デパスのジェネリック医薬品
デパスの剤形には、錠剤と細粒があり、ジェネリック医薬品はそれぞれエチゾラム錠・細粒という名称で様々なメーカーから販売されています。
エチゾラム錠・細粒も、効能・効果や副作用、使用方法、気をつけるべきポイントなどは原則としてデパスと同様です。ただし、エキゾラム錠・細粒はデパスと添加物が異なるため、効き目が異なると感じる方もいるかもしれません。効き目には個人差があるため、気になる場合は医師・薬剤師にご相談ください。
デパスの用法・用量
デパスの用法・用量について目安はありますが、医師が年齢や症状に合わせて調整するため、医師の指示を守ってご使用ください。
なお、成人の使用量の目安は以下の通りですが、高齢者はいずれの場合も1日1.5mgまでとされています。
用法・用量の目安 | |
---|---|
神経症・うつ病の場合 | 通常、1回1mgを1日3回服用します。 |
心身症、腰痛、筋収縮性頭痛の場合 | 通常、1回0.5mgを1日3回服用します。 |
睡眠障害に用いる場合 | 通常、1回1~3mgを1日1回寝る前に服用します。 |
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