この記事では市販薬の龍角散について、主に副作用や使用する際の注意点ついてまとめます。
龍角散の主な副作用はどんなものがある?
龍角散を服用していると、副作用と考えられる症状が出てしまうケースもあります。
製薬会社からの添付文書では以下のようなものが副作用として挙げられています。
服用後,次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので,直ちに服用を中止し,この説明文書を持って医師,薬剤師又は登録販売者に相談してください
皮膚 :発疹・発赤、かゆみ
消化器 :吐き気・嘔吐、食欲不振
精神神経系 :めまい
このような症状、または服用中にいつもとは違う症状が出た場合には、医師や薬剤師に相談しましょう。
龍角散との飲み合わせに気をつけるものはある?成分から確認
龍角散との飲み合わせですが、基本的に製薬会社より公式に注意喚起されている薬はありません。
ただし、製薬会社の説明文書には医師の治療を受けている人は服用前に医師や薬剤師などに相談する旨の注意喚起があります。医師から処方される薬に関しては、場合によっては注意が必要なものもあるかもしれませんので、龍角散の成分から注意が必要な点を確認していきましょう。
龍角散に含まれている成分は以下の通りです。
キキョウ末
キョウニン末
セネガ末
カンゾウ末
この中であえて注意をするものを挙げますと、まずはカンゾウについてです。
カンゾウで注意すべき副作用として、むくみや手足のしびれ、血圧上昇などが起こる偽アルドステロン症があります。
カンゾウは多くの漢方薬に含まれているため、複数の漢方薬との飲み合わせによってカンゾウの摂取が多くなる場合は注意が必要です。また、カンゾウの主成分であるグリチルリチンが入っている薬や、利尿薬の一部と一緒にカンゾウを摂取すると偽アルドステロン症が現れやすくなることが知られています。
ただし、龍角散自体に含まれるカンゾウの量はごく少量です。基本的には過剰な心配は必要ありません。しかしながら念のため、龍角散を服用中に他の薬を服用する場合には、医師や薬剤師にご相談いただくことをおすすめします。
飲み合わせに関する注意は強いて挙げれば上記の通りですが、龍角散自体があまり成分量が多くなく、メーカーからも特別な注意喚起がないため、どうしても気になる時のみ、上記のような点に注意しましょう。
龍角散の用法用量に関する注意は?
龍角散には用法用法にも注意いただきたい点があります。
まずは用法用量を確認しましょう。
次の量を添付のサジ(1杯0.3g)で服用してください。
[年齢:1回量:1日服用回数]
大人(15歳以上):1杯:3~6回
11歳以上15歳未満:2/3杯:3~6回
8歳以上11歳未満:1/2杯:3~6回
5歳以上8歳未満:1/3杯:3~6回
3歳以上5歳未満:1/4杯:3~6回
1歳以上3歳未満:1/5杯:3~6回
3ヵ月以上1歳未満:1/10杯:3~6回
3ヵ月未満:服用しないこと
年齢に応じて用量が異なる点に注意しましょう。
また、必ず水なしで服用するようにしましょう。龍角散は直接喉の粘膜に作用して効果を現す薬であるため、水で飲み込まないように注意しましょう。
舌の上に薬をおき、ゆっくり溶かすようにしながらのどの奥の方に運んでください。のどの奥に入れますとむせることがあります。
そして、なるべく患部に成分をとどめるために、服用後15〜30分は飲食を控えてください。
そのほか、小児に使用する場合は保護者の方の指導監督のもとに使用する旨、2歳未満の乳幼児には医師の診療を優先させ、やむを得ない場合のみ使用する旨が注意喚起されています。
龍角散のその他の注意点は?医師や薬剤師に相談が必要な場合について
以下のような人は龍角散を服用する前に医師や薬剤師などに相談する旨が注意喚起されています。該当事項がある場合は必ず相談するようにしましょう。
(1)医師の治療を受けている人。
(2)薬などによりアレルギー症状を起こしたことがある人。
(3)高熱の症状のある人
また、「5~6日服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し,説明文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください」という注意喚起もされています。
このような内容の注意喚起は、龍角散に限らず、どの市販薬でも一般的に長期連用は好ましくないため、記載されています。一定期間使用しても症状が改善しない場合は、そもそも龍角散の適応の症状でない可能性があるため、注意喚起に従い、医師や薬剤師などに相談しましょう。