ゼビアックスローション(成分名:オゼノキサシン)は2016年1月に発売されたニキビや皮膚の感染症に対する薬であり、病院で医師から処方してもらう処方薬です。
ゼビアックスローションの成分であるオゼノキサシンは抗菌剤です。
今回の記事ではゼビアックスローションの特徴や、ニキビに対する効果、副作用などについて、アクアチムやダラシンTとも比較しながら確認していきたいと思います。
ゼビアックスの特徴は1日1回で効果のある抗菌成分
ゼビアックスローションの最も大きな特徴として挙げられるは1日1回の使用で効果が認められている点です(アクアチムとダラシンTはいずれも1日2回)。1日1回とされている根拠や、その他の特徴についても確認していきましょう。
ゼビアックスの効能効果と用法用量
まずはゼビアックスローションの効能効果ですが、製薬会社が作成している添付文書では以下の通りです。
<適応菌種>
オゼノキサシンに感性のブドウ球菌属、アクネ菌
<適応症>
表在性皮膚感染症、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)
まず適応菌種についてですが、ニキビの原因菌として多いのがアクネ菌であり、ゼビアックスはこのアクネ菌に対して適応があります。
また、ニキビを医療用語では「ざ瘡(ざそう)」と言い、もちろんゼビアックスローションはこちらの適応も持っていて、ニキビに対して保険が効く薬となります。
続いて用法用量は以下のとおりです。
本剤の適量を1日1回、患部に塗布する。なお、ざ瘡に対しては洗顔後、患部に塗布する。
前述の通り、ゼビアックスローションは1日1回の使用で済む点が大きな特徴です。ニキビに使う際は必ず洗顔後に使用することになっているためご注意ください。
ゼビアックスが1日1回で効果がある根拠は
ゼビアックスローションは同じ抗菌成分のアクアチムやダラシンTと違い、1日1回の使用で済むとされていますが、その根拠は実際の患者さんを対象とした臨床試験(治験)で確認されています。
ゼビアックスローションを1日2回使用した患者さんとゼビアックスローションを1日1回使用さ患者さんのニキビに対する効果を確認した結果、1日1回の使用でも1日2回使用した患者さんと比べ、効果の差はないことがわかっています。
この点から、ゼビアックスローションは1日1回でも十分な効果があるとされ、使用方法が1日1回となっています。従って、強い効果を求めるあまり、自己判断で1日複数回使用しても効果は変わらず、副作用がでやすくなってしまう可能性もありますので、必ず医師の指示どおりの用法用量を守るようにしましょう。
実際の患者さんに対するニキビ治療薬としての可能性は?
では実際のニキビの患者さんに対して、ゼビアックスローションはどの程度効果が見られるのでしょうか
この点に関しては実際のニキビの患者さんにゼビアックスローションを使用した臨床試験(治験)の結果を見ていきたいと思います。
顔面にニキビがある患者さん204人に対して、12週間ゼビアックスローションを使用すると炎症性皮疹(いわゆる赤ニキビ)の数が54.77%減少したという結果が報告されています。
この試験では同時にアクアチムの成分であるナジフロキサシンも比較対象として使用されており、ナジフロキサシンを使用した198人の患者さんでは、炎症性皮疹数の減少率が53.59%という結果が報告されています。
ゼビアックスが54.77%、アクアチムの成分であるナジフロキサシンが53.59%ですので、その差は1%ちょっとであり、この結果からはどちらの薬の効果が高いかという結論は出せません。
ゼビアックスと同じ薬は市販されている?
2023年6月現在、ゼビアックスローションと同じ成分が配合された薬は市販されていません。
しかし、ニキビに効果のある薬は市販されています。
ニキビに効く市販薬について、詳しくは以下をご覧ください。
ゼビアックスの副作用について
ゼビアックスローションの副作用などの安全面についても少し見ていきたいと思います。
添付文書によると、ゼビアックスローションに見られる主な副作用には適用部位乾燥(塗った部分が乾燥する)、かゆみ、刺激感、ほてりなどがあります。
ゼビアックスローションに限らず、薬を使用する際には念のため、体調の変化などは少し気を配り、いつもと違う症状があった場合には医師や薬剤師に相談しましょう。
最後に
今回はニキビ治療におけるゼビアックスローションについてその特徴や効果を確認しました。
ゼビアックスローションについて気になった場合は皮膚科などのクリニックで相談するようにしましょう。そしてもし実際にゼビアックスを処方された際には医師の指示をしっかりと守り正しい用法用量で使用するように心がけましょう。