アレグラが効かないのはなぜ?|アレグラの代わりになる市販薬・処方薬は?
更新日:
薬剤師監修日:
「アレグラ」は有効成分にフェキソフェナジン塩酸塩を配合した薬で、花粉による鼻のアレルギー症状などに使用されます。この記事では、花粉症の薬「アレグラ」が効かないときに考えられる原因・対処法を解説、「アレグラ」の代わりに使える市販薬・処方薬を紹介します。

アレグラとアレグラFXの違い
「アレグラFX」はドラッグストアやネット通販などでも購入できる市販薬です。有効成分「フェキソフェナジン塩酸塩」が花粉などによる鼻のアレルギー症状に効きます。
病院でも「アレグラ錠30mg/60mg・アレグラOD錠60mg・アレグラドライシロップ」という名称の薬が処方されており、全て「アレグラFX」と同じ有効成分を配合しています。
アレグラFX【第二類医薬品】

アレグラが花粉症に効かない理由は?
アレグラを服用しても、効果を感じられない理由として主に3つの理由が考えられます。
アレグラが効かない主な理由 |
---|
・効果の感じ方の個人差 ・花粉症が重症化している ・用法、用量を守っていない |
効果の感じ方には個人差がある
薬は誰にでも同じ効果が得られるものではなく、効果の感じ方には個人差があります。また、効果を感じるまでに時間がかかる場合もあるため、決められた服用期間を守って服用することが大切です。
花粉症が重症化している
アレグラの効果を感じられない理由の1つとして、花粉症が重症化していることで十分な効果が得られていない可能性があります。
花粉症の重症度は、軽症・中等症・重症・最重症で分けられ、症状に応じて医師の判断により別の薬を使用、または併用する場合があります。
用法・用量を守っていない
アレグラは、朝と夕方の1日2回服用する薬です。1日1回しか服用していない場合などは、十分な効果が得られません。
アレグラが効かないときの対処法
アレグラを決められた期間服用しても効果が感じられない場合には、以下のような対処法があります。
アレグラが効かないときの対処法 |
---|
・他の薬を試してみる ・病院を受診する ・薬以外の花粉症対策 ・自己判断で薬の量を増やさない |
他の薬を試してみる
花粉症には、アレグラだけでなくさまざまな薬が使用されています。アレグラと同じ抗ヒスタミン薬に分類される薬の中でも多くの種類があり、アレグラの有効成分「フェキソフェナジン塩酸塩」以外の薬を使用することで、比較的効果を感じやすい可能性があります。
ただし、アレグラを医師から処方されて服用している場合は、自己判断で市販薬を使用せずに、一度医師に相談してください。
病院を受診する
市販薬のアレグラFXを服用している場合は、1週間服用し効果を感じられない場合は病院を受診しましょう。花粉症ではなく他の疾患が原因となっている可能性もあります。
また、花粉症に使用される薬にはさまざまな種類があり、効果の感じ方にも個人差があるため、医師の判断によって別の薬を処方される場合があります。
薬以外の花粉症対策
花粉症は日常生活でもできる対策がたくさんあります。薬にプラスして対策を行うことで、症状の緩和につながります。
◼︎外出する時間帯を選ぶ
天気や地域によっても異なりますが、花粉が最も飛散する時間帯は、昼前から15時くらいまでです。花粉が飛散している時間帯は極力外出を控え、洗濯物を外に干さないように注意しましょう。
◼︎帽子・メガネ・マスクの着用
花粉を身体に付着させない、体内にとりいれないことも大切です。外出時の習慣にしましょう。
◼︎室内に入ったらうがい・手洗い
外から室内に入ったら、うがい、手洗いで付着した花粉を落としましょう。自宅などで可能であれば洗顔も有効です。花粉症対策だけではなく風邪予防にもつながります。
自己判断で薬の量を増やさない
薬の効果を感じられないからといって自己判断で薬の量や回数を増やすことは絶対にやめましょう。
アレグラを1回2錠に増やしたり、1日3回飲んだからといって、必ずしも効果が増すわけではなく、薬を増やすことで眠気をはじめとした副作用のリスクが高くなります。
※医師から1回2錠飲むように指示されている場合や、アレグラ30mgの規格を使用している場合は1回2錠使用するケースがあります。
アレグラ以外の花粉症の薬|処方薬・市販薬
アレグラは抗ヒスタミン成分『フェキソフェナジン塩酸塩』を配合した薬です。
花粉症には抗ヒスタミン成分が配合された薬が使用されることが多く、抗ヒスタミン薬にもさまざまな種類があります。
花粉症に処方される抗ヒスタミン薬の例 |
---|
・アゼプチン(アゼラスチン塩酸塩) |
処方薬と同じ成分の市販薬はある?
花粉症に使用される多くの処方薬は、同じ成分を配合した市販薬も販売されています。
以下の記事では、病院で処方される抗ヒスタミン薬と同じ成分を配合した市販薬を紹介しています。
アレジンAZ錠【第二類医薬品】

アレジンAZ錠は、第2世代の抗ヒスタミン薬『アゼラスチン塩酸塩』を配合した薬です。花粉やハウスダストによる鼻のアレルギー症状を緩和します。
病院で処方される『アゼプチン錠』と同じ有効成分を配合しています。
眠くならない花粉対策薬の選び方
抗ヒスタミン薬には多くの種類がありますが、眠くなりやすさ・集中力の低下・倦怠感などの現れ方は、有効成分の脳内におけるヒスタミンのブロック率(H1受容体占拠率)で変わると言われてます。
鼻アレルギー診療ガイドライン2016年度版では、このブロック率が50%以上の成分を鎮静性、50~20%を軽度鎮静性、20%以下を非鎮静性として分けられています。
ブロック率の割合が低い方が眠くなりにくく、第2世代の抗ヒスタミン薬のほとんどが30%以下であることがわかっています。ただし、薬の作用や副作用には個人差があるため、この分類はあくまでも目安となります。
非鎮静性 (20%以下) |
・ロラタジン ・フェキソフェナジン塩酸塩 など |
---|---|
軽度鎮静性 (20~50%) |
・アゼラスチン塩酸塩 など |
鎮静性 (50%以上) |
・ジフェンヒドラミン塩酸塩(第1世代) ・d-クロルフェニラミンマレイン酸塩(第1世代) など |
花粉によるアレルギー症状に効く市販薬の選び方
花粉によるアレルギー症状に効く市販薬は、アレグラFXなどの抗ヒスタミン薬だけでなく、鼻に直接薬液を噴射する点鼻薬タイプもあります。
また、目のかゆみなどの症状にはアレルギー用の目薬が適しています。
以下の記事では、花粉によるアレルギー症状に効く市販薬の選び方について解説しています。
ミナカラ薬局の薬剤師に相談する
薬について相談したいことがあったり、心配や不安がある方は、ミナカラ薬局の薬剤師相談をご利用ください。ミナカラ薬局では薬剤師にLINEで相談をすることができ、それぞれのお悩みに対応します。
記事で紹介されている商品一覧
この記事は参考になりましたか?
注目記事
抗原検査キットはどこで買える?OTC化で通販(市販)でも購入可能に|新型コロナウイルス
新型コロナウイルス(COVID-19)の抗原定性検査キットがOTC化され、通販(市販)でも購入できるようになりました。ミナカラでも取り扱いを開始しています。 この記事では、通販(市販)でも購入できる新型コロナウイルス(COVID-19)の抗原定性検査キットや抗原定性検査キットの使い方・注意点などについて解説しています。

虫刺されのかゆみに効く市販薬|かゆみ止め成分・ステロイド配合の塗り薬
虫刺されによるかゆみには、かゆみ止め成分が配合された市販の塗り薬を選びましょう。 虫刺されによる赤み、腫れには、ステロイドまたはステロイド以外の抗炎症成分が配合された市販の塗り薬を選びましょう。 虫刺されに効く市販薬は、症状によって適した成分や剤形が異なるため、ご自身の症状にあった薬を選ぶとよいでしょう。 この記事では、虫刺されに効く市販薬の選び方や虫刺されの対処法などについて解説しています。

あせも(汗疹)に効く市販薬|ステロイド配合・無配合の塗り薬を紹介
あせも(汗疹)に効く市販薬には、ステロイドやかゆみ止め成分、抗炎症成分などが配合されたものがあります。この記事では、あせもに効く市販薬の選び方やあせもの予防・対策方法などについて解説しています。

しみ・そばかすに効く市販薬|飲み薬で内側から改善
既に出来てしまったしみ・そばかすは市販薬で改善することができます。この記事では、しみ・そばかすの種類とそれぞれに効く成分について解説し、あわせてしみ・そばかすに効くおすすめの市販薬を紹介します。また、しみに効く塗り薬があるのかについても説明します。

水虫(白癬)に効く市販薬はある?|抗真菌薬の選び方
水虫(白癬)に効く市販薬にはさまざまな種類があり、成分や剤形(クリームや軟膏など)によって適した症状が異なります。この記事では、それぞれの症状に合った水虫薬の選び方とタイプ別の市販薬、水虫の予防・対策について解説しています。

コロナワクチン接種後の副反応に使える市販薬【3回目・4回目接種の備えに】
コロナワクチン接種後の痛みや発熱などの副反応に対して、厚生労働省では市販薬で対処できると公表しています。3回目の追加接種時にも副反応対策として市販薬を準備しておくと安心です。ファイザー・モデルナ・アストラゼネカ、どの製薬会社のワクチンでも市販薬の選び方に違いはありません。この記事では、痛みや発熱に使用できる解熱鎮痛薬(解熱剤)と、モデルナアームに使える塗り薬について解説しています。

赤ちゃん・子どものあせも(汗疹)に使える市販薬を紹介|かゆみ止め成分配合の塗り薬
かゆみを伴うあせも(汗疹)の場合、皮膚を掻き壊すことによって、症状が悪化することがあります。かゆみを伴うあせもには、かゆみ止め成分が配合された市販薬を使用し、かゆみをおさえることが大切です。 また、あせもに効く市販薬は、症状によって適した成分や剤形が異なるため、お子様の症状にあった薬を選ぶとよいでしょう。この記事では、赤ちゃん・子どものあせもに使える市販薬について解説します。

膣カンジダ症の薬はどれがいい?|市販の膣錠と塗り薬を解説
膣カンジダは、再発であれば市販薬を使うことができます。この記事では、膣カンジダの症状や治療方法、市販薬について解説するとともに、膣カンジダに似ている病気や、膣以外のカンジダになりやすい部位と症状なども紹介します。
