お子様も飲めるジルテックドライシロップとは?
ジルテック(セチリジン塩酸塩)は花粉症などのアレルギー症状を緩和させる第2世代抗ヒスタミン薬です。花粉症による鼻の症状や、湿疹、皮膚炎などのかゆみにも効果を発揮します。
ジルテックは病院で花粉症に処方されることがある薬です。ジルテックには、ジルテック錠とジルテックドライシロップの2種類の剤形があります。
ドライシロップとは粉薬の一種で、水に溶かして飲むことも、そのまま粉薬として飲むことも可能です。通常は糖類などで甘みがつけられているため、錠剤が苦手なお子様も比較的飲みやすいのが特徴です。
錠剤もドライシロップも成分や効能効果は同じであるため、対象年齢や使い勝手によって患者に合わせて処方されます。
ジルテック錠は7歳以上から、ジルテックドライシロップは2歳以上からの処方です。
ジルテックドライシロップの用法用量
通常、15歳未満のお子様は1日2回朝食後と就寝前に使用します。
2歳以上7歳未満と、7歳以上15歳未満では1回に使用する量が異なります。必ず医師から処方される用法・用量を守って使用してください。
一方で、大人の場合は1日1回就寝前の使用など、子どもとは使用量やタイミングが異なるため注意してください。
なお、年齢や症状に応じて、用量は調整されます。
2歳以上7歳未満 | 1回0.2gを1日2回、朝食後及び就寝前に使用 |
7歳以上15歳未満 | 1回0.4gを1日2回、朝食後および就寝前に使用 |
15歳以上 | 1回0.8gを1日1回、就寝前に使用 |
ジルテックドライシロップの飲ませ方
ジルテックドライシロップの特徴のひとつは、お子様も比較的飲みやすいイチゴ風味ということです。
ドライシロップは苦いものが多いため、ジュース、アイクスリーム、服薬補助ゼリーなどと合わせて飲ませることもありますが、ジルテックドライシロップは水に溶かすだけで比較的飲みやすい薬です。
ただし、粉末のまま飲むことは避け、必ず飲む直前に少量の水に溶かしてから飲ませてあげましょう。
ジルテックドライシロップの小児への副作用
小児のジルテックドライシロップの副作用として、成人と同じく眠気を引き起こす可能性があると報告されています。
薬を使用中は、副作用の眠気が生活の中で危険に及ばないように気をつけてあげることが大切です。
また、頻度はまれですが重篤な副作用として、アナフィラキシー症状、痙攣(けいれん)、黄疸(おうだん)などもあげられます。
ジルテックドライシロップを使用して体調の変化などがみられた場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
お子様が使える花粉症の市販薬について
ジルテックドライシロップと同じ有効成分(セチリジン塩酸塩)の薬は市販されていますが、15歳未満が使用できるものはありません。
しかし、ほかの成分であれば、子どもが使える花粉症によるアレルギー性鼻炎の市販薬はあります。
薬によって使用できる年齢が異なるため、使用前に必ず添付文書を確認しましょう。
※2023年5月現在
アレグラFXジュニア|7~14歳
アレグラFXジュニア16錠【第二類医薬品】
アレグラFXジュニアはフェキソフェナジン塩酸塩のみを配合した小・中学生用のアレルギー性鼻炎薬です。花粉、ハウスダストなどによるくしゃみ、鼻みず、鼻づまりといった鼻の症状を緩和します。第1世代抗ヒスタミン薬に比べて眠くなりにくいため、勉強中眠くなっては困るなどといった方におすすめです。
効能効果 |
花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような鼻のアレルギー症状の緩和:くしゃみ、鼻みず、鼻づまり |
宇津こども鼻炎シロップ|3か月~10歳
宇津こども鼻炎シロップA 120ML(指定第2類医薬品)【指定第二類医薬品】
宇津こども鼻炎シロップAは、くしゃみ、鼻水、鼻づまりだけでなく、なみだ目、のどの痛み、頭重といった症状も改善します。
有効成分に含まれるd-クロルフェニラミンマレイン酸塩は第1世代抗ヒスタミン薬であるため、第2世代に比べて眠くなりやすいです。ただし、眠気の感じ方には個人差があります。
効能効果 |
急性鼻炎、アレルギー性鼻炎又は副鼻腔炎による次の諸症状の緩和:くしゃみ、鼻水、鼻づまり、なみだ目、のどの痛み、頭重 |
子ども用の花粉対策薬の選び方
子ども用の花粉対策薬の選び方については以下の記事で詳しく解説しています。