フルメトロン点眼液はステロイドの目薬!花粉症への効果は?副作用と使用上の注意
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薬剤師監修日:
フルメトロン(フルオロメトロン)点眼薬についてわかりやすく解説。フルメトロンの成分であるステロイドについて、フルメトロンの副作用、使い方、市販薬はあるのかどうかを紹介します。
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フルメトロンはステロイドの目薬
フルメトロン点眼液(以下フルメトロン)は、目の炎症をおさえる効果があります。
フルメトロンには、有効成分である「フルオロメトロン」というステロイドが配合されています。
ステロイドは炎症をおさえる作用があり、症状が強く現れているときなどに処方されます。
フルメトロンは花粉症にも処方される
フルメトロンは、花粉による目のかゆみや充血などの結膜炎の症状にも処方されます。
フルメトロンの効能効果
フルメトロンには、「フルメトロン点眼液0.02%」と「フルメトロン点眼液0.1%」の2つの製品があります。
この2つの違いは、主な有効成分であるフルオロメトロンの含有量です。
フルメトロンは、フルオロメトロンの含有量によって効能効果が異なります。
フルメトロン点眼液0.02%
外眼部の炎症性疾患(眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、強膜炎、上強膜炎等)
フルメトロン点眼液0.1%
外眼部および前眼部の炎症性疾患(眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、 強膜炎、上強膜炎、虹彩炎、虹彩毛様体炎、ブドウ膜炎、術後炎症等)。
フルメトロンの副作用
フルメトロンの主な副作用として、頻度は高くないものの、眼圧上昇、結膜充血、眼刺激感などの症状があらわれることが報告されています。さらに重大な副作用として、緑内障なども報告されています。
そのため、フルメトロンを使用していていつもと異なる症状がある場合には、医師や薬剤師に相談しましょう。
フルメトロンの使い方
用法用量
フルメトロンは、使用前によく振ってから使いましょう。
通常1回1~2滴、1日2~4回点眼します。
また、年齢や症状に応じて医師が使用量を増減することがあります。必ず医師の指示に従い使用しましょう。
使用期間
目薬には使用期限が記載されています。
しかし、記載されている使用期限は未開封が条件であり、開封後の使用期間は約1か月とされています。
ただし、開封後1か月以内であっても、点眼剤の中に浮遊物やにごり等が認められた場合は使用しないでください。
また、治療後は使用期限内であっても残った点眼剤は破棄してください。
コンタクトレンズを使用している場合の注意点
ソフトコンタクトレンズを使用している場合は、コンタクトレンズを外してからフルメトロンを点眼しましょう。
フルメトロンには、雑菌の繁殖を防ぐための防腐剤である「ベンザルコニウム塩化物」が配合されています。
ベンザルコニウム塩化物はコンタクトレンズに吸着しやすく長時間留まっていると、角膜への影響がでるおそれがあります。
また、コンタクトレンズの変形や白濁などのおそれもあるため、コンタクトレンズをしたままの使用はしないでください。
フルメトロンに市販薬はある?
フルメトロンと同じ成分を使った市販の目薬は、現在のところありません。(2022年5月現在)
成分にステロイドを含む市販の目薬は、現在発売されていません。フルメトロンを購入する場合は、病院で処方箋をもらう必要があります。
症状が花粉症の場合、おすすめの市販薬については関連記事をごらんください。
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