カロナールと同じ成分の市販薬|アセトアミノフェン配合の解熱鎮痛薬
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薬剤師監修日:
カロナールは頭痛や生理痛、腰痛、筋肉痛、歯痛などの痛みや発熱に対して処方される薬です。この記事では、子どもや妊娠中・授乳中の方でも使えるアセトアミノフェンの市販薬を紹介します。

カロナール(アセトアミノフェン)とは|代わりになる市販薬はある?
カロナールは風邪をひいたときなどに医師から処方される薬で、アセトアミノフェンという解熱鎮痛成分が配合されています。
カロナール錠の種類|200・300・500
カロナール錠には、カロナール錠200・カロナール錠300・カロナール錠500といった種類があり、それぞれアセトアミノフェンの含有量が異なります。
アセトアミノフェン含有量 (1錠中) |
|
---|---|
カロナール錠200 |
200mg |
カロナール錠300 |
300mg |
カロナール錠500 |
500mg |
カロナールの効能・効果|頭痛や腰痛、生理痛など
カロナールには、頭痛や生理痛、腰痛、筋肉痛、歯痛などの痛みを緩和する効果や、風邪による悪寒・発熱時の解熱作用などがあります。
カロナールとアセトアミノフェンの違いは?
薬は成分名で伝えられることも多いですが、カロナールもアセトアミノフェンも同じ成分の薬のことを指しているため、大きな違いはありません。
カロナールは商品名、アセトアミノフェンは成分の名称です。
カロナールの代わりになる市販薬はある?
カロナールの代わりになる市販薬には、ラックルやタイレノールA、小児用バファリンチュアブルなどがあり、頭痛などの痛みや発熱時の解熱などに効果をあらわします。
医師から処方された薬の代用として市販薬を使用する場合は、使用しても問題ないか医師や薬剤師に相談しましょう。
カロナールと同じ成分の市販薬一覧|アセトアミノフェン配合の解熱鎮痛剤
カロナールと同じく主成分がアセトアミノフェンのみの市販薬を紹介します。
薬によってアセトアミノフェンの含有量や対象年齢が異なりますので、参考にしてください。
市販薬 | アセトアミノフェン含有量 (1錠中) |
対象年齢 |
---|---|---|
300mg |
15歳以上 |
|
300mg |
15歳以上 |
|
100mg |
7歳以上 |
|
33mg |
3~14歳 |
|
50mg |
3~14歳 |
アセトアミノフェンの他に、新型コロナワクチン接種後の痛みや発熱などの副反応に使える市販薬や、新型コロナワクチンの感染疑いがある時に使える市販薬については、以下の記事で詳しく解説しています。
■新型コロナワクチン接種後の痛みや発熱などの副反応に使える市販薬
■新型コロナワクチンの感染疑いがある時に使える市販薬
ラックル|1錠にアセトアミノフェン300mg配合
ラックル 12錠(第2類医薬品)【第二類医薬品】

対象年齢 | 主な成分 | 含有量(1錠中) |
---|---|---|
15歳以上 |
アセトアミノフェン |
300mg |
ラックルは、1錠中にアセトアミノフェンを300mg配合しています。水にすぐ溶けるタイプの速溶錠です。口の中でかみくだくか、軽く口の中で溶かしてから水と一緒に服用してください。
パッケージには「腰痛 神経痛に早く効く」と記載されていますが、腰痛や神経痛のみならず、発熱や頭痛などの症状にもお使いいただけます。
■用法・用量
・1回1錠、1日3回を限度として使用してください。
・服用間隔は4時間以上あけてください。
・なるべく空腹時を避けて服用してください。
・ラックルを服用中は他の解熱鎮痛薬、かぜ薬、鎮静薬を服用しないでください。
タイレノールA|1錠にアセトアミノフェン300mg配合
タイレノールA 10錠【第二類医薬品】

対象年齢 | 主な成分 | 含有量(1錠中) |
---|---|---|
15歳以上 |
アセトアミノフェン |
300mg |
タイレノールAは、1錠中にアセトアミノフェンが300mg含まれている市販薬です。
■用法・用量
・1回1錠、1日3回を限度として使用してください。
・服用間隔は4時間以上あけてください。
・風邪による発熱時は、なるべく空腹時を避けて服用してください。
・タイレノールAを服用中は他の解熱鎮痛薬、かぜ薬、鎮静薬を服用しないでください。
バファリンルナJ
バファリンルナJ【第二類医薬品】

対象年齢 | 主な成分 | 含有量(1錠中) |
---|---|---|
7歳以上 |
アセトアミノフェン |
100mg |
バファリンルナJは7歳から服用でき、子どもや授乳中の方でも服用できることが最大の特徴です。妊娠中の方は、時期や状況によって服用の可否が異なるため、服用前に主治医に相談してください。
眠くなる成分が含まれておらず、水なしでも飲めるチュアブル錠のため、学校に通っていて授業がある日でも服用できます。
子どもに持たせる場合は、間違って多く飲まないように服用量やタイミングを一緒に確認しておきましょう。万が一多く飲んでしまった場合は、水をたくさん飲ませてから病院を受診しましょう。
■用法・用量
・服用間隔は4時間以上あけてください。
・なるべく空腹時を避け、かみくだくか口の中で溶かして服用してください。
・バファリンルナJを服用中は他の解熱鎮痛薬、かぜ薬、鎮静薬を服用しないでください。
・以下の服用量、服用回数を必ずお守りください。
年齢 | 1回量 | 1日の服用回数 |
---|---|---|
15歳以上 |
3錠 |
3回まで |
11~14歳 |
2錠 |
|
7~10歳 |
1錠 |
小児用バファリンCⅡ
小児用バファリンC2 16錠(第2類医薬品)【第二類医薬品】

対象年齢 | 主な成分 | 含有量(1錠中) |
---|---|---|
3~14歳 |
アセトアミノフェン |
33mg |
小児用バファリンCⅡは3歳から15歳未満の子ども専用の解熱鎮痛薬です。
眠くなる成分も含まれていないため、就学中の子どもでも服用できます。
フルーツ味で比較的飲みやすい小粒の錠剤です。
■用法・用量
・服用間隔は4時間以上あけてください。
・なるべく空腹時を避けて服用してください。
・小児用バファリンCⅡを服用中は他の解熱鎮痛薬、かぜ薬、鎮静薬を服用しないでください。
・以下の服用量、服用回数を必ずお守りください。
年齢 | 1回量 | 1日の服用回数 |
---|---|---|
11~14歳 |
6錠 |
3回まで |
7~10歳 |
4錠 |
|
3~6歳 |
3錠 |
小児用バファリンチュアブル
小児用バファリンチュアブル 12錠(第2類医薬品)【第二類医薬品】

対象年齢 | 主な成分 | 含有量(1錠中) |
---|---|---|
3~14歳 |
アセトアミノフェン |
50mg |
小児用バファリンチュアブルは、錠剤を飲み込むのが苦手な子どもでも比較的服用しやすいオレンジ味のチュアブル錠です。
かみくだくか、口の中で溶かして服用するため、水なしで服用できます。
眠くなる成分も含まれていないため、就学中の子どもでも服用できます。
■用法・用量
・服用間隔は4時間以上あけてください。
・なるべく空腹時を避けて服用してください。
・小児用バファリンチュアブルを服用中は他の解熱鎮痛薬、かぜ薬、鎮静薬を服用しないでください。
・以下の服用量、服用回数を必ずお守りください。
年齢 | 1回量 | 1日の服用回数 |
---|---|---|
11~14歳 |
4錠 |
3回まで |
7~10歳 |
3錠 |
|
3~6歳 |
2錠 |
アセトアミノフェンの効果時間・副作用
カロナールの主成分であるアセトアミノフェンには、頭痛や生理痛、腰痛、筋肉痛、歯痛などの痛みを鎮める効果や、発熱時の解熱作用があります。
アセトアミノフェンの効果時間
カロナールのデータによると、健康な成人が錠剤(アセトアミノフェン400mg)を服用すると、血中のアセトアミノフェン濃度が最高値になるのが服用からおよそ30分後になっています。
薬によってアセトアミノフェンの含有量は異なり、この時間も体質や環境差によりずれはありますが、多くの方では15〜30分以内に解熱鎮痛効果が出てくると考えられます。
アセトアミノフェンの副作用
アセトアミノフェンは他の解熱鎮痛成分と比べ胃痛などの副作用は出にくい成分です。ただし、使用中に副作用と思われる症状や、いつもと違うと感じることがあった場合は使用を中止し、医師に相談してください。
使用上の注意|他の薬との併用、授乳中・妊娠中の使用について
薬は添付文書に記載された用法・用量を守ってお使いください。症状がおさまらないからといって、用量を超えて使用しても症状は良くならず、副作用が出る可能性も高くなってしまいます。
他の薬との飲み合わせ
アセトアミノフェンが含まれる薬は、市販薬や処方薬に限らず、以下のような薬との併用はお控えください。成分が重複すると、薬の作用や副作用が強く出てしまう可能性があります。薬を併用する場合は必ず医師や薬剤師に確認しましょう。
・他の解熱鎮痛薬
・かぜ薬
・鎮静薬
授乳中・妊娠中の方の使用について
アセトアミノフェン以外の解熱鎮痛成分は授乳中・妊娠中の方の使用はできない場合があります。授乳中の方や妊娠中の方が解熱鎮痛薬を使用する場合は、解熱鎮痛成分がアセトアミノフェンのみの薬がおすすめです。
ただし、妊娠中の方は、時期や状況によって服用の可否が異なるため、服用前に主治医に相談してください。
他の解熱鎮痛成分との違い|カロナール、ロキソニンなど
解熱鎮痛成分は、カロナールの有効成分であるアセトアミノフェンと、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)と呼ばれるグループの2つに大きくわけられます。
NSAIDsには、ロキソニンの有効成分であるロキソプロフェンナトリウム水和物の他に、アスピリンやイブプロフェンなどがあります。
解熱鎮痛成分 |
NSAIDs |
・アスピリン(アセチルサリチル酸) ・イブプロフェン ・ロキソプロフェンナトリウム水和物 など |
---|---|---|
- |
・アセトアミノフェン |
ロキソニンの有効成分であるロキソプロフェンナトリウム水和物が配合された市販薬については、以下の記事で紹介しています。
NSAIDsはアセトアミノフェンに比べて解熱鎮痛効果が強い
NSAIDsはアセトアミノフェンと比較して薬の効き目が強い傾向にあることが特徴です。ただし、NSAIDsが含まれる市販薬は15歳未満の方の服用はできません。
アセトアミノフェンはNSAIDsより胃に優しい
アセトアミノフェンはNSAIDsと比較して胃腸障害が起こりにくいため空腹時でも服用でき、15歳未満の方も服用できる市販薬もあることが特徴です。
アセトアミノフェンは胃に優しい分、痛みを和らげる効果もNSAIDsに比べておだやかです。
タイレノールAとカロナールの違い
カロナールと市販薬のタイレノールAはどちらも同じアセトアミノフェンを配合した解熱鎮痛薬です。
タイレノールAは錠剤ですが、カロナールには、粉末・細粒・坐薬・シロップなどの剤形もあります。
また、1日の最大服用量も異なります。カロナールは年齢、症状に合わせて医師が服用量を調整します。一方タイレノールAは医師の診察を受けなくとも自己判断で服用できるようにという考慮がなされているため、処方薬と異なり1日の最大使用量が決まっています。
新型コロナウイルスに感染した疑いがあるときの対処法
発熱や咳などの症状があらわれた場合、まずは抗原定性検査キットでセルフチェックをしましょう。
抗原定性検査キットは、国が承認した医薬品の抗原定性検査キットを使用してください。
国が承認した医薬品の抗原定性検査キットには、「体外診断用医薬品」もしくは「第1類医薬品」と明記されています。
新型コロナウイルスの抗原定性検査キット|第1類医薬品
ミナカラでは、以下の医薬品の抗原定性検査キット(第1類医薬品)を取り扱っています。
新型コロナウイルス一般用抗原定性検査キット クリニテストCOVID-19抗原迅速テスト 5回用【第一類医薬品】

内容物 |
---|
滅菌綿棒×5 測定カセット×5 抽出チューブ用キャップ×5 緩衝液入り抽出チューブ×5 |
一般用SARSコロナウイルス抗原キット クリニテストCOVID-19抗原迅速テストは、鼻腔ぬぐい液を用いて新型コロナウイルス抗原を検出する定性検査キットです。自宅で検査でき、15分で判定結果がわかります。
クリニテストCOVID-19抗原迅速テスト(一般用)は、一般用医薬品として厚生労働省に承認されています。
抗原定性検査の使い方や結果(判定)の見方、陽性時の対応は、以下の記事で紹介しています。
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記事で紹介されている商品一覧
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