下痢や軟便に効く市販薬|薬の選び方も解説

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薬剤師監修日:

この記事では下痢や軟便に効く下痢止めや整腸剤の市販薬を紹介するとともに、下痢の症状別の薬のおすすめの選び方についても解説します。また、下痢の症状でどんなときに病院を受診したほうが良いかの目安と、下痢の時に注意したい3つのポイントについても解説します。

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監修薬剤師 :ミナカラ薬局 薬剤師 小寺 瑶
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編集者 :株式会社ミナカラ 登録販売者 島村 洋和
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下痢・軟便に効く薬にはどんな種類がある?

ひとくちに下痢に効く薬といっても、薬によって腸に直接作用するものと腸内環境を整えて作用するものなどで、それぞれアプローチが異なります。

下痢や軟便に効く薬は大きく分けて次の4つに分類されます。

  • 腸のぜん動運動をおさえる薬
  • 殺菌作用のある薬
  • 腸内の過剰な水分や有害物質を吸着する薬
  • 乳酸菌等を配合した腸内環境を整える薬

下痢止めと整腸剤の役割の違い

一般的に下痢止めといわれる薬は、腸の動きを止めたり過剰な水分や有害物質を吸着することで下痢を止める薬です。

ウイルスや細菌が原因の下痢の場合は、腸内からウイルスや細菌を追い出す働きも止めてしまうため自己判断で下痢止めを使用することはおすすめできません。

一方、整腸剤といわれる薬は、腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整えて下痢の症状をおさえる薬です。

整腸剤は時間をかけて作用するため、下痢止めより即効性には欠けますが、便秘の症状にも効果があるのが特徴です。

下痢の種類と薬の選び方

下痢の種類

下痢は大きく分けて次の3つの種類に分類されます。

  • 浸透圧性下痢
  • 分泌性下痢
  • 運動亢進性下痢(うんどうこうしんせいげり)

■浸透圧性下痢

浸透圧性下痢は、食べた物の浸透圧(水分を引き付ける力)が高いことで、腸内で水分が吸収しきれないまま排便されることで起こる下痢です。

キシリトールなどの人工甘味料と取りすぎたり、牛乳を飲んでお腹を壊すような乳糖不耐症(にゅうとうふたいしょう)の下痢も浸透圧性下痢の一種です。

■分泌性下痢

分泌性下痢は、腸内で分泌される水分量が過剰になり、便の中の水分が多くなることで起こる下痢です。

原因としては、腸に入った細菌による毒素、ホルモンの影響などさまざまな要因が考えられ、毒素を体外に排出するために下痢を起こします。

■運動亢進性下痢

運動亢進性下痢は、腸のぜん動運動が活発になりすぎて、食べた物が短時間で腸を通過し、水分の吸収が不十分になることで起こる下痢です。

原因としては、暴飲暴食や冷え、ストレスなどによる自律神経の乱れ、もしくは過敏性腸症候群などが考えられます。

下痢・軟便の症状別の市販薬の選び方

下痢・軟便は症状によって適切な市販薬の選び方が異なります。症状ごとにおける薬の選び方は次の通りです。

薬の種類 こんな症状に 具体的な市販薬
下痢止め薬 暴飲暴食や冷えなどによる下痢

ピタリット

ストッパ下痢止めEX

整腸剤

食あたりや細菌感染などによる下痢

腸の環境を整えたい

強い下痢止めは使いたくない

妊娠中・授乳中

ビオスリーHi錠

わかもと整腸薬

下痢の原因が暴飲暴食や冷えなどによる下痢の場合は、下痢止めを使用するのが良いでしょう。

しかし、下痢の原因が細菌・ウイルス感染の場合、排便を止めると症状が悪化するおそれがあるため、細菌・ウイルス感染による下痢には下痢止めは使用せず、整腸剤を使用することをおすすめします。

それでも症状がひどくて一時的に下痢を止めたい場合は、腸管内の水分量を調節する「木クレオソート」という成分が配合されている薬を選択することをおすすめします。

高熱が出ている、あるいは感染性ではない下痢なのに発熱している場合は、必ず一度病院を受診してください。

下痢や軟便に効く市販薬|下痢止め薬

下痢や軟便に効く市販薬を、すぐに止めたい下痢に使える薬と、食あたりや細菌感染でも使用できる薬に分けて紹介します。

ピタリット|すぐに止めたい下痢に

ピタリット 12錠【指定第二類医薬品】

有効成分としてロペラミド塩酸塩ベルベリン塩化物水和物、消化酵素ビオヂアスターゼ2000を配合した下痢止めの薬です。15歳以上から使用できます。

ロペラミド塩酸塩が腸に直接作用して、活発になりすぎた腸のぜん動運動をしずめ、腸内の水分量を調節します。

暴飲暴食や冷えなどによる下痢や軟便に適しています。

ストッパ下痢止めEX|すぐに止めたい下痢に

ストッパ下痢止めEX 24錠【第二類医薬品】

有効成分としてロートエキスとタンニン酸ベルベリンを配合した下痢止めの薬です。15歳以上から使用できます。

ロートエキスが腸の異常収縮をおさえ、タンニン酸ベルベリンが腸粘膜の炎症をおさえることで突然の下痢にも効果を発揮します。

水なしで服用できるので、通勤中・会議中などのどんなシーンでも使用できるのが特徴です。

下痢や軟便に効く市販薬|整腸剤

食あたりや細菌・ウイルス感染による下痢や軟便の症状には、下痢止めではなく整腸剤を選びましょう。

ここでは下痢や軟便に効く市販の整腸剤を紹介します。

ビオスリーHi錠

ビオスリーHi錠 42錠 (指定医薬部外品)

乳酸菌(ラクトミン)だけでなく、酪酸菌、糖化菌を加えた3種の活性菌を配合した指定医薬部外品の整腸剤です。5歳から使用できます。

腸内フローラと大腸のバリア機能を改善することで腸内環境を整える働きがあります。

軟便だけでなく、便秘にも使用できるので、日頃のお腹のケアにも適しています。

わかもと整腸薬

わかもと整腸薬 240錠(指定医薬部外品)

ラクトミンと2種類のビフィズス菌の合計3種類の乳酸菌を配合した指定医薬部外品の整腸剤です。5歳から使用できます。

おもに小腸での有害菌の増殖をおさえてお腹の健康を保ちます。

過敏性腸症候群による下痢に使える市販薬

以前に医師から過敏性腸症候群の診断・治療を受けて、下痢の症状が続く場合は過敏性腸症候群の再発症状の可能性があります。

セレキノンS|過敏性腸症候群(IBS)再発症状に

セレキノンS 20錠【第二類医薬品】

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セレキノンSは過敏性腸症候群の再発症状に使用できる薬です。

消化管運動調律成分トリメブチンマレイン酸塩を有効成分とし、過敏性腸症候群による下痢や便秘などの症状を改善します。

ただし、セレキノンSを使用できるのは以前医師から過敏性腸症候群の診断・治療を受けた人に限ります。まだ診断・治療を受けたことがない人は使用できません。

下痢で病院に行くべき目安

下痢にくわえ次の症状があるときは、一度病院を受診することをおすすめします。

  • 血便が出る(便に血が混ざっている)
  • 激しい吐き気や嘔吐がある(水分さえも取れない状態)
  • 激しい腹痛がある
  • 高熱がある
  • 食中毒が疑われる場合の下痢(生もの・きのこなど)
  • 短時間に何度も、あるいは数日間水状の下痢を繰り返す

急性下痢と慢性下痢

下痢には1〜2週間程度でおさまる急性下痢と3週間以上続く慢性下痢があり、慢性下痢の場合は他の病気が潜んでいるおそれがあるため、一度病院を受診することをおすすめします。

下痢の時に注意したい3つのポイント

下痢の症状があるときに注意しておくべき3つのポイントは次の通りです。

  • こまめに水分補給をする
  • からいものや脂っこいもの(刺激物)を控える
  • お腹を温める

こまめに水分補給をする

下痢をしているときは体内の水分と電解質(ナトリウムやカリウムなど)が失われがちです。脱水症状を防ぐために、こまめに水分補給をしましょう。

その際は、常温に温めたスポーツドリンクなどが良いでしょう。

なお、コーヒーや炭酸飲料、アルコール類は腸に刺激を与えるため避けましょう。

からいものや脂っこいもの(刺激物)を控える

下痢をしているときは、腸の調子が良くないため、からいものや脂っこいものなどの刺激物を摂取することは控えてください。

食べるものはなるべく消化の良い炭水化物を選ぶようにすると良いでしょう。

お腹を温める

腹部を温めることにより腹痛が緩和することがあります。

下痢とともに腹痛があるときは、腹巻きやカイロなどを使用してお腹を温めましょう。

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監修薬剤師

ミナカラ薬局薬剤師小寺 瑶

(経歴)
  • 福岡大学薬学部薬学科卒業
  • 福岡大学大学院薬学研究科薬学専攻修士課程修了
  • 株式会社大賀薬局
  • 株式会社ミナカラ / ミナカラ薬局
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編集者

株式会社ミナカラ登録販売者島村 洋和

株式会社ミナカラでライターとして執筆している中で、 お客様にもっと正確でわかりやすい薬の情報を届けたいという思いから、 一般用医薬品の販売を行うための専門資格である登録販売者の資格を取得。 現在は市販薬のスペシャリストとして正確な医療情報をお届けすることを心がけています。

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