
アストミン®︎は咳止めの薬!小児の用法・副作用について解説!

アストミン*は咳止めに効果的な薬です!
アストミン*は主に気管支炎、肺炎、上気道炎などにともなう咳症状を抑えるために使用される処方薬です。非麻薬性の咳止め薬に分類されています。
錠剤や散剤のほか、子どもも服用しやすいシロップ剤もあり、赤ちゃんや小児の咳止めのために処方されることも多い薬です。
この記事では、アストミン*について添付文書を中心に解説しています。
アストミン*とは?
アストミン*はどんな薬?
アストミン*はジメモルファンリン酸塩を有効成分とした、非麻薬性の鎮咳薬です。
適応疾患
アストミン*は剤型によって一部適応疾患にちがいがあります。
■アストミン*錠10㎎/アストミン*散10%
上気道炎、肺炎、急性気管支炎、肺結核、珪肺および珪肺結核、肺癌、慢性気管支炎にともなう鎮咳
■アストミン*シロップ0.25%
上気道炎、急性気管支炎、肺炎にともなう鎮咳
アストミン*と同じ成分の市販薬はある?
2024年6月現在、アストミン*の有効成分であるジメモルファンリン酸塩を配合した市販薬は発売されていません。
しかし、ジメモルファンリン酸塩同様に非麻薬性の鎮咳成分が配合された咳止め薬は発売されています。
市販の咳止め薬をお探しの方は以下の記事を参考にしてみてください。
ジェネリック医薬品
アストミン*のジェネリック医薬品は、主に「ジメモルファンリン酸塩」という名称で販売されており、錠剤、散剤、シロップ、ドライシロップの4つの剤形があります。(2024年6月現在)
アストミン*の効果・作用
作用機序
通常、咳が出るときは咳中枢から咳を出すように命令が出ており、アストミン*は脳(延髄)の咳中枢に作用し、その命令をストップさせることで咳の発現をおさえます。
特徴
咳止め薬は主に麻薬性・非麻薬性の2種類に分類され、アストミン*は非麻薬性の咳止め薬に分類されます。
麻薬性のように依存性を形成しにくいことが特徴のひとつです。
効果・効能
アストミン*は剤形によって一部効能・効果にちがいがありますが、主にかぜなどの上気道炎や肺炎などの咳止めに使われます。
剤形ごとの効能・効果については以下をご覧ください。
■アストミン*錠10㎎/アストミン*散10%の効能・効果
効能又は効果
下記疾患に伴う鎮咳
上気道炎、肺炎、急性気管支炎、肺結核、珪肺および珪肺結核、肺癌、慢性気管支炎
■アストミン*シロップ0.25%の効能・効果
効能又は効果
下記疾患に伴う鎮咳
上気道炎、急性気管支炎、肺炎
アストミン*が効かないときは?
アストミン*を一定期間正しく服用しても効果が感じられない場合には、漫然と使用を続けるべきではありません。
咳が一向におさまらないときは、再度医療機関を受診することをおすすめします。
アストミン*の用法・用量
用法・用量
アストミン*の剤形ごとの用法・用量を確認しておきましょう。
■アストミン*錠10㎎
成人(15才以上)には1回1~2錠(ジメモルファンリン酸塩として10~20mg)を1日3回経口投与する。
但し、年齢、症状により適宜増減する。
■アストミン*散10%
通常、成人(15才以上)には1回0.1~0.2g(ジメモルファンリン酸塩として10~20mg)を1日3回経口投与する。
小児(8~14才)には1回0.1g(ジメモルファンリン酸塩として10mg)を1日3回経口投与する。
但し、年齢・症状により適宜増減する。
■アストミン*シロップ0.25%
通常下記1日量を3回に分けて経口投与する。
2才未満 3.0~4.5mL (ジメモルファンリン酸塩として7.5~11.25mg)
2~3才 5.0~8.0mL (ジメモルファンリン酸塩として12.5~20.0mg)
4~6才 8.0~11.0mL (ジメモルファンリン酸塩として20.0~27.5mg)
7~14才 12.0~14.0mL (ジメモルファンリン酸塩として30.0~35.0mg)
但し年齢症状により適宜増減する。
剤形
アストミン*の剤形は、錠剤、散剤、シロップ剤の3種類です。
シロップ剤は主に15歳未満の小児への処方となっています。
アストミン*の使用上の注意
アストミン*を飲んではいけない人はいる?
アストミン*は現在、禁忌(使用を禁止されている人)は報告されていません。
しかし、アストミン*を服用する上で使用上の注意についてはしっかりと理解しておく必要があります。
アストミン*を服用する際に注意が必要な人
糖尿病またはその疑いのある人は耐糖能に軽い変化の影響を与える可能性があるため、医師が必要と認める場合のみ処方されます。
特定の背景を有する患者に関する注意
糖尿病又はその疑いのある患者
[耐糖能に軽度の変化を来たすことがある。]
高齢者は使用できる?
高齢者のアストミン*の使用は可能となっていますが、一般的に高齢者は生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすくなっている場合がありますので、服用後の体調変化にご注意ください。
妊娠中・授乳中に使用できる?
妊娠中のアストミン*の使用は、医師の判断により処方されるケースがあります。
医師からアストミン*を処方されたときは、医師の指示に従って正しい服用を心がけてください。
授乳中に使用する場合は、治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮して、医師と相談のうえで授乳の継続または中止を検討します。
妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
アストミン*の副作用
アストミン*の主な副作用としては以下のような症状が報告されています。
食欲不振、口渇、悪心、眠気、めまい、頭痛、下痢 など
その他の副作用:過敏症、精神神経系、消化器、循環器
アストミン*服用時、その他の副作用として以下のような症状があらわれることがありますので、ご注意ください。
| 発現部位 | 副作用 | 
|---|---|
| 過敏症 | 発疹など | 
| 精神神経系 | めまい、眠気、頭痛・頭重、脱力感、倦怠感など | 
| 消化器 | 口渇、食欲不振、悪心、嘔吐、下痢など | 
| 循環器 | 頻脈、動悸、顔面潮紅など | 
おわりに
アストミンはかぜなどの上気道炎や肺炎などの咳止めに効果的な薬です。
医師の指示に従い、用法用量を守った正しい服用を心がけましょう。
もし効果に疑問を感じたときは、漫然と使用を継続せずに医師や薬剤師に相談しましょう。
※アストミンは株式会社オーファンパシフィックの登録商標です。

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